ケイト・ベッキンセイル

ケイト・ベッキンセイルで知られるカトリン・ロマニー・ベッキンセイルは英国の女優。

サターン賞、MTVムービー・アワード2回、クリティックス・チョイス・アワード2回、ナショナル・フィルム・アワード・UK2回など様々な賞を受賞し、時代劇、ロマンス、アクション映画で知られています。

俳優のリチャード・ベッキンセイルとジュディ・ローの一人っ子であるケイト・ベッキンセイルは、わずか1歳のとき、両親も出演していたイギリスの昼ドラ『Couples』(1975〜76年)のエキストラとして女優デビュー。

1991年には、P・D・ジェイムズの『Devices and Desires』を映画化した同名のミニ番組エピソードで若き日のアリス・メアを演じ、ジュディ・デイヴィスとサム・ニール主演のテレビ映画『風に向かって』で脇役を演じました。

1992年には『ブレードランナー』にインスパイアされた短編映画『Rachel’s Dream』でクリストファー・エクルストンと共演し、ノエル・カワードの『ヘイ・フィーバー』で舞台デビュー。

1993年、アンナ・リーのパイロット版『Headcase』に出演し、オックスフォード大学在学中にケネス・ブラナーが脚色したウィリアム・シェイクスピアの『から騒ぎ』で、短いながらも重要な役であるヒーローを演じ、劇場映画デビューを果たしました。

その後、『Prince of Jutland/ Royal Deceit』(1994年)、『Cold Comfort Farm』(1995年)、『ジェーン・オースティンのエマ』(1996年)、『金色の嘘』(2000年)など数々の英国歴史ドラマで主役を演じ、その地位を確立していきました。

それとともに、ほかの映画にも出演。

  • ラスト・デイズ・オブ・ディスコ(1998年)
  • ブロークダウン・パレス(1999年)
  • パール・ハーバー(2001年)
  • セレンディピティ(2001年)
  • タイニー・ラブ(2003年)
  • アビエイター(2004年)
  • もしも昨日が選べたら(2006年)

映画『アンダーワールド』シリーズ(2003~16年)でセリーン役を演じて以来、ケイトは『ヴァン・ヘルシング』(2004年)、『ホワイトアウト』(2009年)、『ハード・ラッシュ』(2012年)、『トータル・リコール』(2012年)、『JOLT/ジョルト』(2021年)などのアクション映画で知られるようになり、他方、『スノー・エンジェル』(2007年)、『ザ・クリミナル 合衆国の陰謀』(2008年)、『みんな元気!』(2009年)、『ラブ&フレンドシップ』(2016年)、『さよなら、僕のマンハッタン』(2017年)などで高い評価を得ました。

近年は、限定シリーズ「ザ・ウィドウ 真実を求めて」(2019)と短期ドラマ「Guilty Party」(2021)でテレビに復帰し、後者では製作総指揮も務めました。

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ケイト・ベッキンセイル

  • 名前:ケイト・ベッキンセイル(Kate Beckinsale)
  • 本名:カトリン・ロマニー・ベッキンセイル生まれ
  • 生年月日:1973年7月26日(51歳)
  • 出身地:英国ロンドン
  • 出身校:オックスフォード大学ニュー・カレッジ
  • 職業:女優
  • 活動期間:1991年から現在
  • 配偶者:レン・ワイズマン(2004年結婚、2019年離婚)
  • パートナー:マイケル・シーン(1995~2003年)
  • 子供:1人
  • 両親:リチャード・ベッキンセイル(父)、ジュディ・ロー(母)
  • 親戚:サマンサ・ベッキンセイル(異父姉)、ロイ・バタースビー(継父)
  • SNSサイト:InstagramX
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話し声がセクシーで笑い声が可愛い(^^)

生い立ち

ケイト・ベッキンセイルの名で知られるカトリン・ロマニー・ケイトは、1973年7月26日に英国ロンドンのチズウィック地区に生まれました。

父は俳優のリチャード・ベッキンセール、母はジュディ・ロー。両親はベッキンセイルが保育園に入る前の1977年まで結婚せず、4歳のときに父親に捧げられた『This Is Your Life』のエピソードで初めてTVに出演しました。彼女はその喪失感から深いトラウマを負い、悪いことが起こると予期するようになったといいます。後に、15歳で神経衰弱と拒食症になり、フロイトの精神分析を4年間受けたりしました。

未亡人となった母親は、ケイトが9歳のときに映画監督のロイ・バターズビーと同居し、彼の4人の息子と娘とともに育ちました。継父とは親密な関係にあり、彼は若い頃、労働者革命党の党員でした。

ケイトは、西ロンドンのハマースミスにある独立系の女子校ゴドルフィン・アンド・ラティマー・スクールで教育を受け、オレンジ・ツリー・ユース・シアターに参加しました。彼女は、小説と詩の両方でWHスミス若手作家賞を2度受賞しています。

ケイトは学校でロシア語を学び、オックスフォードのニュー・カレッジでフランス文学とロシア文学を学びました。オックスフォード大学演劇協会に所属し、特にオックスフォード・プレイハウスで上演された『橋からの眺め』は、同じ学生のトム・フーパーが演出しました。その後、彼女は急成長中の女優業に専念するために大学を退学。いずれはオックスフォード大学で学業を修了したいと述べています。

キャリア

1991から1997年:女優初期

家族が映画業界にいて映画漬けで育ったケイト・ベッキンセイルは若い頃から女優になりたいと思っていました。彼女はジャンヌ・モローの演技に影響を受けています。

1992年、チャンネル4の30分の短編『Rachel’s Dream』でクリストファー・エクルストンと共演。

1993年、ケイトはケネス・ブラナー監督による『から騒ぎ』の大作映画化でヒーロー役を演じます。この映画の撮影は、オックスフォード大学の夏休みを利用してイタリアのトスカーナで行なわれました。

大学在学中にはほかに3本の映画に出演。1994年、シェイクスピアの『ハムレット』にインスピレーションを与えたデンマークの伝説を題材にした映画『Prince of Jutland/ Royal Deceit』にクリスチャン・ベイルの恋敵役で出演。

1995年にオックスフォード大学を卒業した直後、ケイトは『Cold Comfort Farm』に出演し、1930年代に孤児になったばかりの社交界の花形で、イギリスの田舎に住む遠い家族のもとで暮らすことになったフローラ・ポストを演じました。ジョン・シュレシンジャー監督のこの映画は、ステラ・ギボンズの小説を映画化したもので、ジョアンナ・ラムリー、アイリーン・アトキンス、イアン・マッケレン、ルーファス・スウェル、スティーブン・フライらが出演しています。『ロサンゼルス・タイムズ』紙のケヴィン・トーマスはケイトについてスクリーンを明るく照らす難なく熟練した英国美人の一人だと評価。

また1995年には、『月下の恋』というゴースト・ストーリーに出演し、舞台のリハーサル中に出会った共演者のマイケル・シーンと恋愛関係になりました。1996年初頭、ケイトはさらに2つの劇、ロイヤル・コート・シアターの『恋人』とブッシュ・シアターの『時計と口笛』に出演。

ケイトが次に出演した作品は『ジェーン・オースティンのエマ』のITV版で、マーク・ストロング演じるミスター・ナイトレイとサマンサ・モートン演じるハリエット・スミスの相手役としてエマを演じました。この番組は1996年秋に放映されました。

「ニューヨーク・タイムズ」紙のキャリン・ジェイムズが述べるように、ケイト・ベッキンセイルのエマは、グウィネス・パルトローのエマよりも地味な外見でありながら、より面白いとのこと。

1997年、ケイトはコメディ映画『シューティング・フィッシュ』でスチュアート・タウンゼントと共演。親知らずを抜いたばかりで最初のオーディションに臨みました。

ケイトはHodder & Stoughton AudioBooksでオースティンの『エマ』を、BBC Radio 4でダイアナ・ヘンドリーの『プロポーズ』をナレーションしました。また1997年には、シーン演出による『ロミオとジュリエット』のオーディオ・プロダクションで、マイケル・シーン演じるロミオの相手役ジュリエットを演じました。

ケイトが米国へ移住する前の最後の作品として、1998年7月に公開されたチャンネル4の『鏡の国のアリス』があり、ここでアリス役を演じています。

1998〜2002年:ハリウッド進出

この時期、ケイト・ベッキンセイルはアメリカでの仕事を探しはじめました。ボーイフレンドがブロードウェイの舞台に出ていて、それでニューヨークに行くことになったのですが、オーディションがたまたまアメリカ映画だったとの説も。

1998年の『ラスト・デイズ・オブ・ディスコ』でクロエ・セヴィニーと共演。ホイット・スティルマン監督によるこの映画は、1980年代初頭のマンハッタンのディスコ・シーンで、主にアイビー・リーグやハンプシャー大学の卒業生たちが社交を繰り広げるという内容でした。ケイトのアメリカ訛りは広く賞賛されました。ロサンゼルス・タイムズ紙のケネス・トゥーランは、強気なシャーロット役を「美しく演じている」と評価。

1999年、ケイトは、クレア・デーンズの相手役として、卒業後の海外旅行でタイの司法制度に対応することを余儀なくされる2人の若いアメリカ人を描いたドラマ『ブロークダウン・パレス』に出演。当時26歳だったケイトは少女役を演じました。デーンズは撮影中にケイトと友達になることを望んでいましたが、彼女のことを複雑で刺々しいとも感じていました。

2000年の『金色の嘘』は、ベッキンセールにとって娘の出産後初の役となりました。マーチャント/アイボリー製作のこの作品は、ヘンリー・ジェームズの小説を原作とし、ユマ・サーマンとジェレミー・ノーサムも出演。ケイトのパートナーであるマイケル・シーンは、ケイトが台詞を忘れたことを叱るためにトレーラーまで追いかけた後、撮影現場でノーサムを殴りました。

ケイトは2001年、戦争映画『パール・ハーバー』の主役で、ベン・アフレックとジョシュ・ハートネットが演じる2人のパイロットの間で揺れ動く看護師役で一躍有名になりました。彼女は脚本に惹かれてこの企画に参加。昔ながらの価値観をもつ脚本に惹かれたそうです。監督のマイケル・ベイは当初、この女優のキャスティングに疑問を抱き、撮影中に痩せるよう彼女に頼みました。

『パール・ハーバー』のコメントにはケイトの特性をよく捉えたものがあります。エンターテインメント・ウィークリー誌のオーウェン・グライバーマンは、熱心な眼差しとルビー色の唇を持つケイトを知性が官能的な花を咲かせる稀有な女優だと絶賛。

ケイトの2001年2本目の映画出演は、ジョン・キューザックの恋のお相手として出演したロマンティック・コメディ『セレンディピティ』。この作品は『パール・ハーバー』の直後に撮影され、ケイトは馴染みのある作品に戻ることができてほっとしたと述べています。

2002年、ケイトはリサ・チョロデンコ監督の『ローレル・キャニオン』に出演し、自由奔放な未来の義理の母に次第に惹かれていく厳格な学者を演じました。この自主映画は、ケイトにとって『レタッチ 裸の微笑』の共演者であるクリスチャン・ベイルと共演するまたとない機会でした。彼女はベイルをよく知っていたため、セックスシーンはぎこちないものでした。知らない人だったらもっと簡単だっただろうとケイトは話しています。ベイルの母親を演じたフランシス・マクドーマンドの演技は広く賞賛されましたが、ケイトは否定的な評価を受けました。とくに、退屈な登場人物なうえ、ケイトの演技は(ベイルともども)うるさいと。

2003~2006年:アクション役

ケイト・ベッキンセイルは、2003年の『アンダーワールド』でヴァンパイアを演じ、アクションスターとして知られるようになりました。同作は、それまでの彼女の作品とは明らかに異なるもので、気分転換に感謝していると語っています。

同じく2003年、ゲイリー・オールドマンやマシュー・マコノヒーと共演した『タイニー・ラブ』に出演しました。

2004年、ケイトはアクションホラー映画『ヴァン・ヘルシング』に主演。彼女は、2年ぶり2作目のアクション映画に出演することに驚きました。撮影当時、ケイトは長年の恋人マイケル・シーンと別れたばかりで、監督のスティーヴン・ソマーズと共演のヒュー・ジャックマンによる撮影現場の温かい雰囲気に感謝していました。この映画は全米で1億2,000万ドル以上、全世界で3億ドル以上の興行収入を記録しましたが、評価は芳しくありませんでした。

同2004年、ケイトはマーティン・スコセッシ監督のハワード・ヒューズ伝記映画『アビエイター』でエヴァ・ガードナー役を演じました。スコセッシ監督が彼女の起用を決めた理由は、ずっと彼女が好きで彼女の作品はすべて見てきたから。

2006年、ケイトはヴァンパイアの続編『アンダーワールド』でセリーン役を演じ、成功を収めました。夫のレン・ワイズマンが監督した『アンダーワールド: エボリューション』では、セリーン役を再び演じ、成功を収めました。ケイトの2006年2本目の映画出演は、アダム・サンドラーとクリストファー・ウォーケンと共演した『もしも昨日が選べたら』。この作品は時間をコントロールできる魔法のリモコンを発見した過労の家族を描いたコメディ。母親役を演じる機会がケイトにとって魅力的だった一つ。制作費8,250万ドルに対し、全世界で2億3,700万ドルの興行収入をあげ、収益も高かったようです。

2007~2008年:小規模ドラマに注力

ケイト・ベッキンセイルはその後、小規模なプロジェクトに復帰しました。彼女は当初、古典的な役柄に型にはめられたと感じていたため、『アンダーワールド』への出演を決めたと説明しました。

2007年、ケイトはスチュワート・オナンの小説を原作とした自主ドラマ『スノー・エンジェル』でサム・ロックウェルと共演。シングルマザーを演じたこの悲惨な映画で、ケイトは 厳しい状況に置かれたと感じましたが、評価はそこそこ良いものでした。

2008年、ケイトは、6人の目撃者が銃乱射事件の後遺症にどう対処するかを描いた映画『ブレイキング・ポイント』に出演。ダコタ・ファニング、ジェニファー・ハドソン、フォレスト・ウィテカーらアンサンブル・キャストの中で、ケイトはウェイトレスのシングルマザーを演じました。

同じく2008年、『ザ・クリミナル 合衆国の陰謀』に主演し、情報源を明かそうとしないジャーナリストを演じました。ヴェラ・ファーミガとマット・ディロンが共演したこの映画は、ジュディス・ミラーの事件にインスパイアされたものです。役作りのためのリサーチの一環として、ケイトはL.A.タイムズ紙で女性記者たちと過ごし、ジュディス・ミラーに彼女の経験談を聞きました。 ケイトは、演技で批評家チョイス賞にノミネートされました。配給会社が破産を申請した後、この映画は完全な劇場公開を受けることはなく、全世界での興行収入はわずか186,702ドルに留まりました。

2009〜2015年:アクション映画への復帰

2009年、ケイト・ベッキンセイルは南極で起きた殺人事件の捜査を任された連邦保安官役で、コミック本の映画化『ホワイトアウト』に主演。この映画はカナダのマニトバ州で撮影されました。彼女は『アンダーワールド』のアクション・シーンよりも肉体的な負担が少ないと感じましたが、その理由は、3本のズボンとパーカーを着ればラテックス・スーツよりも少しは身を守れるからでした。彼女は2003年の『アンダーワールド』の映像で構成されたフラッシュ・フォワードに登場しました。

また2009年には、ロバート・デ・ニーロ、ドリュー・バリモア、そして『スノー・エンジェル』の共演者であるロックウェルとともに、家族ドラマ『みんな元気』に出演。ケイトは初めて出会ったデ・ニーロと仕事をする機会に興奮していました。

2010年5月、ケイトはティム・バートン監督が審査委員長を務める2010年カンヌ国際映画祭の9人の審査員の一員になりました。熱中できる脚本を見つけることができなかったケイトは、2010年と2011年は目立たないようにし、娘と過ごすことを選びました。

2012年にケイトは3本のアクション映画に出演して女優業に復帰。

最初に出演したのはアクション・スリラー『ハード・ラッシュ』。マーク・ウォールバーグ演じる元犯罪者の妻役で、家族を脅されて再び犯罪に手を染めることになります。

ついで、吸血鬼フランチャイズ『アンダーワールド』の第4弾でセリーン役を再演。このフランチャイズは当初3部作として構想されており、ケイトはもう1作やるつもりはなかったそうですが、脚本の質の高さに納得。

2012年にも、ケイトは夫のレン・ワイズマンが監督したSFアクションのリメイク版『トータル・リコール』に工場労働者の妻役で出演。ワイズマンがこのプロジェクトに参加した理由は、オリジナルのSFアイデアのためにスタジオから資金を得ることができなかったから。この映画は、1億2500万ドル以上の製作費に対して1億9800万ドルの興行収入を記録しました。

2012年、ケイトはジュディ・グリアとアンドレア・サヴェージとともに、中絶と出産前ケアに関する共和党の政策を風刺したFunny or Dieのビデオ「共和党員よ、私のヴァギナに入れろ」に出演しました。

2013年、ケイトはニック・ノルティとジェームズ・クロムウェルと共演するリーガル・スリラー『リーガル・マインド 裏切りの法廷』に出演。ニューヨーク・タイムズ紙のジャネット・キャッツーリスは、ケイトが「まるでアカデミー賞のノミネートがかかっているかのような感情表現」であったと述べ、バラエティ紙のデニス・ハーヴェイは彼女の演技を乱暴だと評しました。

翌2014年、ケイトはダニエル・ブリュールと並んでサイコ・スリラー『天使が消えた街』に出演。マイケル・ウィンターボトム監督によるこの映画は、メレディス・ケルヒャーの事件にインスパイアされたもの。The A.V. Clubのジェシー・ハッセンジャーは、ケイトのカリスマ的な」演技が無駄になったと感じました。

また2015年にサイモン・ペッグと共演した評判の悪いイギリスのコメディ映画『ミラクル・ニール!』では、4人のエイリアンに選ばれた男(ペッグ)の恋の相手で、作家エージェンシーの従業員として出演。『タイム・アウト』のトム・ハドルストンは、彼女のキャラクターについて気どった演技がペッグの演技と同じくらい耳障りだと述べました。また、モンティ・パイソンのファンとして育ったケイトは、2014年に『Monty Python’s Best Bits (mostly)』の第4話に出演し、そこでお気に入りのパイソンのコメディ・スケッチについて語りました。

2016年~現在:『ラブ&フレンドシップ』以降

サンダンス映画祭でプレミア上映された2016年のロマンティック・コメディ『ラブ&フレンドシップ』で、ケイトは『ラスト・デイズ・オブ・ディスコ』で共演したスティルマンとセヴィニーと再会。ジェーン・オースティンの『レディ・スーザン』を原作としたこの映画は、彼女が演じる主人公の軽妙で計算高い未亡人が、裕福で不幸な男性との結婚を追い求め、最終的には娘と結婚するという展開。ヴァラエティ誌のジャスティン・チャンは、この役を「彼女のキャリアの中で最も満足のいくスクリーンロールのひとつ」と評しました。ケイトはほかの誰よりもずっと先を行っていることを自然に強調する方法でスクリーンを魅了しました。

同2016年、ケイトはホラー映画『フォービドゥン/呪縛館』に出演し、メル・ライドと共演。幽霊の出る隠し部屋がある新居に住むカップルを演じました。この映画は批評家たちから酷評され、興行的にも失敗。エンターテインメント・ウィークリー誌のクリスチャン・ホルブは、ケイトが心配そうに歩き回っているだけと結論づけ、ヴァラエティ誌のジョー・レイドンは、酔っぱらってわめき散らす残念な場面で彼女が頑張りすぎたと評しました。

2016年後半、ケイトは『アンダーワールド』シリーズの第5弾『アンダーワールド ブラッド・ウォーズ』でセリーン役として戻ってきました。この映画は全世界で8,110万ドルの興行収入を記録しました。

ケイトは、マーク・ウェブ監督のロマンチックな青春ドラマ『さよなら、僕のマンハッタン』(2017年)で、ピアース・ブロスナン、カラム・ターナー、ジェフ・ブリッジスたちと共演し、書籍編集者と出版社の愛人である息子の人生を狂わせる役を演じました。この映画の批評は平凡で、劇場では限られた観客にしか受け入れられませんでした。A.V.クラブは、ピアースとケイトを「この映画が望んでいる悲しい顔のメロドラマに噛み合っていないので面白い」と酷評。

またケイトは、アシュレイ・プレンティス・ノートンによる『チョコレート・マネー』の映画化作品にイングル役で出演し、脚本はエマ・フォレストが担当しました。

ケイトは、20年以上ぶりのTV番組となるITV/アマゾン・プライムのドラマ『ザ・ウィドウ 真実を求めて』(2019年)で主演を務めました。同番組では、3年前に飛行機事故で死亡した夫がまだコンゴで生きていると信じるイギリス人女性を演じています。

また、ケイトは、ボビー・カンナヴェール、ラヴァーン・コックス、スタンリー・トゥッチ、ジェイ・コートニーとともにアメリカのアクション・コメディ映画『JOLT/ジョルト』で主演を務めました。この映画はスコット・ワッシャの脚本をターニャ・ウェクスラーが監督し、2021年7月23日にアマゾン・スタジオから公開されました。同年、彼女はパラマウント+のダーク・コメディ・ストリーミング・テレビ『Guilty Party』に主演。この番組で彼女はエグゼクティブ・プロデューサーも務めました。

2021年、Deadlineはケイトがキャサリン・ハードウィック監督のファミリー・ドラマ『Prisoner’s Daughter』に主演すると発表しました。

モデル

ケイト・ベッキンセイルは2001年には早くもBBCからイギリスのバラと評されていました。

1997年、ジョージ・マイケルの「Waltz Away Dreaming」のMVに出演。2002年、キャメロン・クロウが監督したGapのテレビ広告でオーランド・ブルームと共演しました。2004年、ミシェル・ゴンドリーが監督したダイエット・コークのテレビ広告に出演。2009年、エレン・フォン・アンワース撮影のプリントキャンペーンでアブソルート・ウォッカの広告を担当しました。

私生活

交際

ケイト・ベッキンセイルは1995年から2003年までウェールズ出身の俳優マイケル・シーンと交際していました。1995年初頭に『かもめ』のツアー公演に出演したときに出会い、その後すぐに同棲。1997年、二人は『ロミオとジュリエット』のオーディオブックで声優を務め、1999年、二人に娘リリー・モー・シーンが誕生。2001年、ケイトはシーンがプロポーズをしなかったことを恥ずかしかったと語りましたが、まるで結婚しているかのように感じていたそうです。『アンダーワールド』の撮影後の2003年初めに二人は破局。

ケイトは、2003年の『アンダーワールド』で一緒に仕事をしているときに、アメリカ人監督のレン・ワイズマンと知り合いました。彼女は、シーンがこの映画に出演するようにワイズマンを説得しましたが、撮影中にケイトとワイズマンが恋に落ちました。ワイズマンの当時の妻で幼稚園教諭のダナは、ケイトとの不倫を夫に訴えました。ケイトとワイズマンは2004年5月9日にカリフォルニア州ベルエアで結婚し、2015年11月に別居。ワイズマンは2016年に和解しがたい相違を理由に離婚を申請しました。二人の離婚は2019年11月に成立。

2019年1月、ケイトはアメリカのコメディアン、ピート・デヴィッドソンと交際していると報じられました。

個人的・政治的信条

ケイトは喫煙者です。9歳のとき、母親がロイ・バターズビーと同居し、彼の息子たちからタバコを勧められました。

2007年、彼女はデヴィッド・シュワイマーとともに、映画テレビプロデューサー同盟に対するWGAの労働ストライキを支援するプロジェクト「Speechless」のアメリカ脚本家組合員発案のインターネットビデオの第6弾に出演。

2012年、中絶と出産前ケアに関する共和党の政策を風刺したFunny or Dieのビデオ「共和党員よ、私のヴァギナに入れろ」にジュディ・グリアとアンドレア・サヴェージとともに出演。

法的問題

2003年7月、報道苦情処理委員会はケイトが申し立てた苦情を却下。彼女は、タブロイド紙『デイリー・メール』が、女優が当時のボーイフレンドであったレン・ワイズマンと抱き合い、キスをしている写真を掲載し、彼女と娘のプライバシーを侵害したと主張していました。問題の記事は、「ママの最新ラブシーンにリリーは感動せず」という見出しで、当時4歳の娘が母親のロマンチックな行動を無視しているように見える写真が掲載されていました。委員会の判断は次のとおりでした。「写真は公共の場で撮影されたものであり、リリーのプライベートな詳細(健康状態や学校教育など)を明らかにするものではなく、周囲の環境に対する彼女の明らかな反応についての一般的な観察に限定されていた」と。

2003年8月、ケイトは、マイケル・シーンとの破局後、彼女が「クリニックで過ごした」と主張したデイリー・メール紙から謝罪を受けました。2009年、ケイトはExpress Newspapersに対して訴訟を起こした後、英国高等法院から20,000ポンド(2023年の33,900ポンドに相当)の損害賠償の受け取りを命じられました。Daily Express紙は、彼女がリメイク版『バーバレラ』の出演を逃し、「失恋に直面している」と虚偽の報道をしていました。

慈善活動

冠動脈疾患を患っていた父親が大規模な心臓発作で亡くなった6歳のとき以来、英国心臓財団はケイトが選択した慈善団体です。彼女はまた、表皮水疱症医学研究財団、メディシネマ、ハビタット・フォー・ヒューマニティ、エンターテインメント産業財団に映画の記念品を寄付しています。

2008年、ケイトはシーダーズ・サイナイ・メディカル・センターの女性がん研究所のための資金集めに第4回年次ピンク・パーティーを主催し、フィルムエイド・インターナショナルのために『イヴの総て』の上映会を企画しました。2012年、ケイトは人々の識字能力の重要性についての認識を高めるためにネスレの読書の喜びを分かち合うプログラムに参加しました。

出演作品

日本語以外の題名表記は原題または英題です。

映画

公開年 題名 役割
TBA The Patient
TBA Stolen Girl モーリーン・ダバフ
2024 Canary Black CIAエージェント、エイブリー・グレイヴス
2023 Fool’s Paradise クリスティアナ・ディオール
2022 Prisoner’s Daughter マキシン
2021 JOLT/ジョルト リンディ・ルイス
2018 Farming イングリッド・カーペンター
2017 さよなら、僕のマンハッタン ジョアンナ
2016 ラブ&フレンドシップ レディ・スーザン・ヴァーノン
2016 フォービドゥン/呪縛館 ダナ
2016 アンダーワールド ブラッド・ウォーズ セリーン
2015 ミラクル・ニール! キャサリン・ウェスト
2014 天使が消えた街 シモーヌ・フォード
2014 アサイラム 監禁病棟と顔のない患者たち イライザ・グレイヴス
2013 リーガル・マインド 裏切りの法廷 ケイト・マッコール
2012 ハード・ラッシュ ケイト・ファラデー
2012 アンダーワールド 覚醒 セリーン
2012 トータル・リコール ロリ・クエイド
2009 アンダーワールド ビギンズ セリーン
2009 ホワイトアウト キャリー・ステトコ
2009 みんな元気 エイミー・グード
2008 ブレイキング・ポイント カーラ・ダベンポート
2008 ザ・クリミナル 合衆国の陰謀 レイチェル・アームストロング
2007 スノー・エンジェル アニー・マーチャン
2007 モーテル エイミー・フォックス
2006 アンダーワールド: エボリューション セリーン
2006 もしも昨日が選べたら ドナ・ニューマン
2004 ヴァン・ヘルシング アンナ・バレリアス
2004 アビエイター エヴァ・ガードナー
2003 アンダーワールド セリーン
2003 タイニー・ラブ キャロル
2002 しあわせの法則 アレックス・エリオット
2001 パール・ハーバー 看護師中尉 エブリン・ジョンソン
2001 セレンディピティ サラ・トーマス
2000 金色の嘘 マギー・ヴァーヴァー
1999 ブロークダウン・パレス ダーレーン・デイヴィス
1998 ラスト・デイズ・オブ・ディスコ シャーロット
1997 シューティング・フィッシュ ジョージー
1995 Marie-Louise ou la permission マリー=ルイーズ
1995 月下の恋 クリスティーナ・マリエル
1994 Prince of Jutland/ Royal Deceit エセル
1994 レタッチ 裸の微笑 ジュリア
1993 から騒ぎ ヒーロー

TV

公開年 題名 配役
2021 Guilty Party ベス・バージェス
2019 ザ・ウィドウ 真実を求めて ジョージア・ウェルズ
2019 The Bold and the Lyrical – “Bruno Mars Soap Opera”
1998 Alice Through the Looking Glass アリス
1996 Emma エマ・ウッドハウス
1995 Cold Comfort Farm フローラ・ポステ
1993 Anna Lee: Headcase テア・ハーン
1992 Rachel’s Dream レイチェル
1991 Devices and Desires ヤング・アリス・メア(声)
1991 One Against the Wind バーブ・リンデル
1975 Couples 子供

Web

公開年 題名 配役
2012 Republicans, Get in My Vagina 女性3
2009 Kate Beckinsale: The Sexiest Woman Alive 彼女自身
2008 Speechless

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