キム・ギュソン(김규선)は韓国の女優。ドラマや映画で活躍する実力派として知られています。2010年にMBCドラマ『まだ結婚したい女』でデビューし、以降、テレビドラマや映画で着実にキャリアを積んできました。特に2018年の映画『上流社会』での大胆な演技が注目を集め、彼女の名を広く知らしめました。現在はYKメディアプラスに所属し、安定した演技力と独特の魅力で次世代の女優として期待されています。
プロフィール
- 名前:キム・ギュソン(김규선)
- 漢字:金奎善
- 生年月日:1988年7月26日(37歳)
- 出生地:韓国ソウル
- 出身校:東国大学
- 職業:女優
- 活動年:2010年~現在
- 所属事務所:YKメディアプラス
- SNSサイト:Instagram
生い立ちと教育
キム・ギュソンは1988年7月26日、韓国の首都ソウル特別市で生まれました。彼女の名前「ギュソン(규선)」は、「着実で賢い女性」という意味を持つ、両親から愛情を込めて名付けられたものです。しかし、彼女自身はインタビューでこの名前が当初はあまり好きではなかったと語っています。幼少期は両親からの愛情に包まれ、比較的平凡な家庭環境で育ちました。
中学生の頃、進路について考える中で、普通の進学校に進むことに魅力を感じず、テレビで活躍する芸能人に憧れを抱くようになります。特に、広告モデルや女優の姿に影響を受け、自身も芸能界で活躍したいという夢を持つようになりました。この夢を胸に、両親には内緒で安養芸術高等学校(安養芸高、Anyang Arts High School)の演劇科に志願し、見事合格。家族を驚かせたエピソードは、彼女の強い意志と情熱を象徴しています。
安養芸高では、演技の基礎を学びながら、同級生や先輩との交流を通じて芸能界への第一歩を踏み出しました。この学校では、KARAのメンバーであるパク・ギュリや女優のオ・ヨンソと親交を深め、彼女たちの活躍にも刺激を受けたといいます。また、学業と並行して一時期、芸能事務所からガールズグループのメンバーとしてデビューする話が持ち上がりましたが、歌唱力に自信がなかったため、わずか1か月で連習生生活を辞め、演技の道に専念することを決意しました。この決断が、後の女優としての成功への礎となりました。
高校卒業後、キム・ギュソンは東国大学(Dongguk University)の演劇映画科に進学し、演技に関する専門的な教育を受けました。大学在学中には、演技の実践的なトレーニングを積み重ね、2010年にドラマデビューを果たすための準備を整えました。彼女の学歴は、演技者としての確固たる基盤を築く上で重要な役割を果たしています。
経歴
キム・ギュソンの芸能界デビューは、2010年のMBCドラマ『まだ結婚したい女』での端役でした。この作品は彼女にとって初めての公式な演技の場であり、以降、ドラマや映画で少しずつ存在感を高めていきました。デビュー当初は小さな役柄が中心でしたが、彼女の努力と才能により、次第に注目されるようになります。
2012年のSBSシットコム『トカゲの仙人と影の操作団』(原題:도롱뇽도사와 그림자 조작단)では、コミカルな悪役を演じ、視聴者に強い印象を与えました。しかし、この作品は期待ほどの視聴率を獲得できず、彼女自身も一時的に自信を失い、俳優を辞めることを考えるほどのスランプに陥りました。それでも、彼女は「オーディションを受け続けること」をモットーに再起を決意し、2014年のMBCドラマ『ホテルキング』(原題:호텔킹)で復帰。以降、コンスタントに作品に出演し、着実にキャリアを積み重ねました。
キム・ギュソンの転機となったのは、2018年の映画『上流社会』です。この作品で彼女は、国会議員の補佐官役を演じ、短いながらも強烈な印象を与えるベッドシーンで話題を集めました。映画自体は批評家から厳しい評価を受けたものの、キム・ギュソンの演技は「映画の収穫」と称され、彼女の再発見につながりました。この役を通じて、彼女は大胆かつ魅力的な演技で「ファム・ファタール」のイメージを確立し、以降、幅広い役柄に挑戦するきっかけを得ました。
その後も、彼女はドラマ『ビッグイシュー』(2019年)、『ミス・リーは知っている』(2020年)、『その男がその男だ』(2020年)など、多様なジャンルの作品に出演し、安定した演技力を披露しています。2024年にはKBS 2TVの連続ドラマ『スキャンダル』(原題:스캔들)でミン・ジュリョン役を演じ、知的で美しいキャラクターを好演し、さらなる注目を集めました。
また、キム・ギュソンは映画『風水師』(原題:명당、2018年)や『ザ・キング』(原題:더 킹、2017年)など、スクリーンでも活躍。彼女は脇役から主要な役柄まで幅広くこなし、どの作品でも独自の存在感を発揮しています。特に、彼女の演技は「民ト色の風」のように、爽やかで心地よい印象を与えると評価されています。
私生活
キム・ギュソンは2017年4月、同い年の一般男性と結婚しました。彼女の夫は、ロンドンでの留学中に知り合った人物で、2人の出会いは彼女がスランプに悩まされていた時期にロンドンへ旅行した際に始まりました。友人の紹介で夫に旅行ガイドを依頼したことがきっかけで、意気投合。ソウルとロンドンという長距離を隔てた恋愛を続け、強い絆を築きました。夫は留学を終えて韓国に戻り、すぐに結婚を決意。キム・ギュソンは、結婚当初は自分が家計を支える「一家の大黒柱」として奮闘し、現在は夫がバーバーショップを経営する夢を追いかけていることを応援しています。
彼女はインタビューで、夫との関係について「喧嘩もするが、互いに支え合う関係」と語り、夫が自分の活動を積極的に応援してくれることに感謝を表明しています。また、夫との日常生活をSNSで公開することもあり、ファンからはその仲睦まじい様子が好評です。夫婦で『妻の味』や『同床異夢2』などの夫婦観察バラエティ番組を見るのが好きで、自身もこうした番組に出演してみたいと語っています。
キム・ギュソンは、女優のチャン・ジニョン(장진영)をロールモデルとして挙げており、彼女の映画『スリ』での大胆な演技に感銘を受けたといいます。また、キム・オクビンやチャン・ジニョンに似ていると言われることを光栄に感じつつ、自身の個性を大切にしていると述べています。
出演作品
以下は、キム・ギュソンの主な出演作品のリストです(ドラマと映画を中心に)。
TV
- 2010年:『まだ結婚したい女』(MBC)…デビュー作
- 2012年:『トカゲの仙人と影の操作団』(SBS)…コミカルな悪役を演じる
- 2013年:『長女』(KBS)
- 2014年:『ホテルキング』(MBC)、『Dr.フロスト』(OCN)
- 2015年:『華政』(MBC)、『恍惚な隣人』(SBS)、『美しいあなた』(MBC)
- 2016年:『キャリーを引く女』(MBC)
- 2017年:『あなたはひどいです』(MBC)
- 2019年:『ビッグイシュー』(SBS)
- 2020年:『ミス・リーは知っている』(MBC)、『その男がその男だ』(KBS)
- 2021年:『学校2021』(KBS)
- 2022年:『魔女のゲーム』(MBC)
- 2024年:『スキャンダル』(KBS)…ミン・ジュリョン役
映画
- 2010年:『深夜のFM』…端役(ガ出少女役)
- 2017年:『ザ・キング』…チョ・インソンの恋人役
- 2018年:『風水師』、『上流社会』…補佐官役(特に注目を集めたベッドシーン)
その他
キム・ギュソンは、ユハンキンバリーの「ホワイト」広告モデルとしても活動し、デビュー前に一般人モデルとして注目を集めました。また、2024年にはYouTubeチャンネル『ノッパク・タクジェフン』(原題:노빠꾸 탁재훈)に出演し、『上流社会』のベッドシーン撮影の裏話をユーモラスに語り、話題となりました。
まとめ
キム・ギュソンは、幼少期から芸能界を夢見て努力を重ね、安養芸高と東国大学で演技を磨いた女優です。2010年のデビュー以来、ドラマや映画で多様な役柄を演じ、特に『上流社会』での大胆な演技で一躍注目を集めました。私生活では、愛情深い夫との結婚生活を楽しみつつ、女優としてのキャリアを着実に築いています。彼女のロールモデルであるチャン・ジニョンのように、独自の魅力と演技力で今後も多くの視聴者を魅了することでしょう。
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