2019年にシンガポールで制作されたドラマシリーズ「Last Madame」は、過去と現在を織り交ぜた恋愛要素を含む歴史ドラマ。1930年代のシンガポールで最後の妓楼の女主人として活躍したファンロン(鳳蘭)の物語と、2019年に香港から戻った曾孫チーリンが古いショップハウスを相続する現代の物語が並行して描かれます。各話約35分程度で、合計12話構成となっており、謎、恋愛、ドラマが絡み合う魅力的な作品です。
基本情報
- 原題:Last Madame
- 公開年:2019年
- 製作国・地域:シンガポール
- 再生時間:35分
- ジャンル:恋愛
女優の活躍
主演のジョアン・ペは、ファンロン役で圧倒的な存在感を発揮しています。元娼婦から妓楼の女主人へと上り詰めた複雑なキャラクターを、強く冷徹でありながらも女性たちを守る優しさを持つ人物として深く演じ分け、高い評価を受けました。シンガポールドラマ界を代表する女優として、感情の機微を細やかに表現する演技力が光ります。
もう一人の主要女優、フィオナ・フッシは現代のチーリン役を務め、冷たい銀行員から家族の歴史に向き合う成長を描き、情感豊かな演技で視聴者を引き込みます。他の女優陣もそれぞれの役柄で活躍し、女性たちの強さと脆さをリアルに体現しています。
女優の衣装・化粧・髪型
1930年代のシーンでは、ジョアン・ペ演じるファンロンが着用するチャイナドレス(チャイナム)が印象的です。絹のような光沢のある生地に美しい刺繍が施され、優雅さと威厳を兼ね備えています。化粧は赤い唇と整った眉が際立つクラシックなスタイルで、髪型はきっちりとまとめ上げられたアップスタイルや波打つロングヘアが、時代感を演出しています。
現代パートのフィオナ・フッシは、洗練されたビジネススーツやカジュアルな服装で、現代的な美しさを表現します。化粧はナチュラルでプロフェッショナルな印象を与え、髪型はストレートや軽く巻いたスタイルが用いられています。これらの衣装とメイクは、時代を超えた女性の魅力を際立たせ、視覚的な楽しみを提供します。
あらすじ
2019年、香港で成功した銀行員のチーリンは、シンガポールの古いショップハウスを曾祖母から相続します。建物はかつて「鳳凰閣」と呼ばれる高級妓楼で、そこに隠された秘密を解き明かすうちに、1930年代の曾祖母ファンロンの人生を知ることになります。
ファンロンは裕福な家庭から逃げ出し、騙されて娼婦にされた後、自身の力で妓楼を経営する女主人となります。スパイ活動、殺人事件、恋愛が絡み合い、激動の時代を生き抜きます。チーリンは自身のルーツと向き合い、建物の運命を決める選択を迫られます。恋愛要素として、ファンロンと警官のマク警部との関係が心を揺さぶります。
詳細な展開
物語は二つの時代を行き来しながら進行します。過去では、ファンロンが女性たちを守りつつ、権力者たちと渡り合う様子が描かれ、恋愛や裏切り、復讐のドラマが展開します。現在では、チーリンが家族の暗い歴史に直面し、感情的に成長していく過程が丁寧に描かれています。クライマックスでは、両時代のつながりが明らかになり、感動を呼びます。
解説
本作はシンガポール初のM18指定英語ドラマとして注目を集めました。単なる恋愛物語ではなく、女性のエンパワーメント、植民地時代と戦前の歴史、社会の暗部をリアルに描いています。ファンロンのキャラクターは、弱者から強者へ変貌するサバイバーとして描かれ、現代の視聴者にも共感を呼ぶ内容です。
恋愛シーンは情熱的でありながら、時代背景を尊重した演出が施されています。監督のジャン・イェオは、視覚美とストーリーテリングのバランスを上手く取り、国際的にも評価されました。視聴後は、家族の歴史や女性の強さについて考えさせられる作品です。
キャスト
- ジョアン・ペ:ファンロン(1930年代の女主人)
- フィオナ・フッシ:チーリン(現代の曾孫)
- ジェフ・チョウ:マク警部
- キ・タン:グオ・ウェン
- リナ・ン:ア・ヨーク
- ブランドン・ウォン:ラオ・セ
- コンスタンス・ラウ:シウ・ラン
- その他、豪華な脇役陣が物語を支えています。
スタッフ
- クリエイター・監督:ジャン・イェオ
- 制作会社:Ochre Pictures
- 放送:2019年9月26日よりmeWATCHなどで配信
- 脚本:スー・タンほか
- その他、多数のスタッフが衣装、美術、撮影で貢献し、高品質な作品に仕上げました。
このドラマは、恋愛の甘さと歴史の重みを融合させた魅力的な内容で、シンガポールエンターテインメントの傑作の一つです。視聴を通じて、時代を超えた人間ドラマを楽しむことができます。


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