[PR]最大級ショッピングサイト お買い物なら楽天市場

美人図

「見どころ」にPR表現を含みます。

2008年製作の韓国映画『美人図』は、18世紀末の朝鮮で活躍した天才絵師シン・ユンボクが女性だったという仮説に基づく歴史ロマン。男装して絵師として生きるユンボクが、鏡職人ガンムと禁断の愛に落ち、芸術と愛の間で葛藤する姿を描く。キム・ギュリ(キム・ミンソン)とキム・ナムギルの熱演、官能的な映像美が話題に。2008年韓国公開、109分。以下、女優の活躍、衣装・化粧・髪型、あらすじ、解説、キャスト、スタッフについて説明します。

スポンサーリンク

基本情報

  • 邦題:美人図
  • 原題:미인도
  • 英題:MIINDO/A PORTRAIT OF A BEAUTY
  • 公開年:2008年
  • 製作国:韓国
  • 上映時間:110分
  • ジャンル:時代劇
スポンサーリンク

あらすじ

18世紀末、朝鮮王朝22代王・正祖の治世下、朝鮮ルネッサンスが花開く時代。宮廷絵師の名門シン家に生まれたシン・ユンボクは、幼い頃からその絵画の才能を称賛され、将来を嘱望されていた。しかし、ある日、ユンボクは自ら命を絶ってしまう。実は、彼の絵を描いていたのは7歳の妹ユンジョン(キム・ギュリ/キム・ミンソン)だった。兄の自死に責任を感じた父は、女が絵師になることが許されない時代に、ユンジョンを男装させ、兄の名「シン・ユンボク」として生きるよう命じる。

成長したユンボクは、女人禁制の宮廷で絵師として働き、名絵師キム・ホンド(キム・ヨンホ)の弟子となる。彼女は斬新な風俗画や女性の裸体を描く大胆な手法で注目を集めるが、宮廷では「低俗」と非難されることもあった。そんな中、ユンボクは街で鏡職人のガンム(キム・ナムギル)と出会い、彼に女であることを知られる。二人は激しい恋に落ち、ユンボクは女としての喜びと自由を初めて感じる。しかし、彼女の秘密に気付いた師匠キム・ホンドや、ホンドに恋する妓生ソルファ(チュ・ジャヒョン)の嫉妬が絡み合い、愛と芸術を巡る悲劇が展開する。ユンボクの代表作「美人図」に込められた思いとは何か。彼女の運命はどこへ向かうのか。

解説

『美人図』は、実在の画家シン・ユンボク(申潤福)の性別を女性と仮定した大胆なフィクションで、歴史とロマンス、エロチシズムを融合させた作品です。シン・ユンボクは18世紀の朝鮮で風俗画や官能的な作品を残した画家で、その生涯は謎に包まれています。本作は、彼(彼女)の代表作「美人図」(韓国のモナ・リザとも称される)を中心に、芸術家の内面と禁断の愛を描きます。

映画は、女性が社会的に制約された時代に、才能を追求するために性別を隠すユンボクの葛藤を丁寧に描写。彼女の絵画は、庶民の生活や女性の美を活き活きと捉え、従来の宮廷画の枠を超える革新性を持つ一方、保守的な宮廷からは批判されます。この芸術的挑戦と、ガンムとの愛を通じて芽生える女としての自我が、物語の核となっています。

映像美も本作の大きな魅力。朝鮮時代の街並みや宮廷、色彩豊かな韓服、緻密に再現された絵画は、観客を18世紀の朝鮮に引き込みます。特に、ユンボクが描く「美人図」の制作過程は、彼女の情熱と苦悩を象徴するシーンとして印象的です。また、R15指定(韓国ではR18)の官能的なシーンは、ユンボクの内面的な解放と愛の深さを表現する手段として機能し、単なる扇情性に留まらない芸術性を備えています。

公開後、韓国で230万人を動員し、2008年の青少年観覧不可作品としては『追撃者』に次ぐヒットを記録。日本でも2010年に公開され、キム・ギュリとキム・ナムギルのブレイクを後押ししました。

女優の活躍

主演のキム・ギュリ(公開当時はキム・ミンソン)は、本作でシン・ユンボクを演じ、その透明感と力強い演技で観客を魅了しました。1979年8月16日生まれの彼女は、1997年に雑誌モデルとしてデビュー後、ドラマ『ガラスの靴』(2002年)や映画『下流人生~愛こそすべて~』(2004年)で注目を集めました。『美人図』では、男装の絵師と女性としてのユンボクを演じ分け、内に秘めた情熱と脆弱性を表現。完成披露試写会に家族を招待し、父親から「よくやった」と称賛されたエピソードは、彼女の自信と本作への思い入れを示しています。2009年以降はキム・ギュリ名義で活動を続け、ドラマや映画で活躍中です。

助演のチュ・ジャヒョン(ソルファ役)も重要な存在。妓生としてキム・ホンドに恋しながら、ユンボクに嫉妬する複雑な役どころを熱演。彼女の情感豊かな演技は、物語に深みを加えました。チュ・ジャヒョンは本作以降、中国での活動も増え、国際的な女優として地位を確立しています。

女優の衣装・化粧・髪型

キム・ギュリの衣装は、ユンボクの二重性を強調する工夫が施されています。男装時のユンボクは、黒や藍色の簡素なチョゴリ(韓服の上着)とズボン、角帯を着用し、髪は伝統的な男性のサンガ(髷)に結い上げ、帽子で隠すスタイル。これにより、宮廷での絵師としての威厳と中性的な魅力を表現。一方、ガンムと過ごすプライベートな場面では、淡いピンクや水色の女性用韓服に、ゆるやかな髪型で登場。化粧は控えめながら、薄い紅と眉墨で自然な美しさを引き立て、女としての柔らかさを際立たせています。男装と女性装の対比は、彼女の内面的葛藤を視覚的に象徴し、観客に強い印象を与えます。

チュ・ジャヒョンの妓生ソルファは、華やかな赤や緑の韓服に、金の簪や花飾りをあしらった髪型で登場。濃いめの紅と白粉の化粧は、妓生らしい妖艶さを強調し、ユンボクの清純な美しさとの対比を際立たせます。彼女の衣装は、感情の起伏を反映し、嫉妬や悲しみのシーンで特に効果的です。

衣装や美術は、朝鮮時代の文化を忠実に再現しつつ、物語の情感を高めるようデザインされており、人間国宝による絵画再現や文化財級の美術品も使用されました。

キャスト

  • シン・ユンボク(ユンジョン):キム・ギュリ(キム・ミンソン)。男装して絵師として生きる天才画家。内なる女性性を抑えつつ、愛と芸術を追求する。
  • ガンム:キム・ナムギル。鏡職人でユンボクの恋人。明るく自由な性格で、彼女の心を開く。『善徳女王』でブレイク。
  • キム・ホンド:キム・ヨンホ。ユンボクの師匠で朝鮮最高の画家。弟子への愛と嫉妬に揺れる。
  • ソルファ:チュ・ジャヒョン。キム・ホンドに恋する妓生。ユンボクへの嫉妬が悲劇を招く。
  • ユンボクの父:パク・チイル。家の名誉を守るため、娘を男装させる厳格な父。
  • 世祖:ハン・ミョング。正祖の祖父として登場。
  • チェ画員:チェ・ギュファン。宮廷の画員の一人。

スタッフ

  • 監督・脚本:チョン・ユンス。『僕の、世界の中心は、君だ。』(2006年)の監督が、官能とロマンスを融合させた演出で話題に。
  • 脚本:ハン・スリョン(共同)
  • 撮影監督:パク・フィジュ。朝鮮時代の風情を捉えた美しい映像を担当。
  • 照明:キム・スンギュ
  • 編集:パク・ゴッチ
  • 音楽:ファン・サンジュン。情感を高める繊細なスコア。
  • 美術:イ・ハジュン:時代背景を再現した精緻なセットと小道具。

まとめ

『美人図』は、シン・ユンボクの性別を女性と仮定した創造的な物語を通じて、芸術と愛、性別の制約をテーマに描く感動的な歴史ロマンです。キム・ギュリの繊細な演技、キム・ナムギルの情熱的な魅力、朝鮮時代の美を再現した衣装と美術が織りなす世界は、観客を引き込みます。愛と悲劇が交錯するストーリーは、現代の観客にも深い余韻を残します。

レビュー 作品の感想や女優への思い

タイトルとURLをコピーしました