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恐竜100万年

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『恐竜100万年』(1966年)は、イギリスのハマー・フィルム・プロダクションズが制作した原始時代を舞台にした冒険ファンタジー映画。レイ・ハリーハウゼンの特撮による恐竜と、ラクエル・ウェルチのビキニ姿が話題に。トゥマクとロアナのサバイバルと部族間の争いを描きます。

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基本情報

  • 邦題:恐竜100万年
  • 原題:ONE MILLION YEARS B.C.
  • 公開年:1966年
  • 製作国:英国
  • 上映時間:100分
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女優ラクエル・ウェルチの活躍

ラクエル・ウェルチ(Raquel Welch)は本作でロアナ役を演じ、一躍国際的なセックス・シンボルとして名を馳せました。彼女はイリノイ州シカゴ出身で、父親がボリビア系、母親がアイルランド系アメリカ人という背景を持ち、テレビの天気予報キャスターやモデルを経て女優の道へ進みました。『恐竜100万年』は、彼女が1966年に出演した『ミクロの決死圏』に続く作品で、僅か3行のセリフながら、革製のビキニ衣装をまとったその姿が強烈な印象を与えました。このビキニ姿は映画史に残るアイコニックなイメージとなり、ポスターは大ヒット。特に、1994年の映画『ショーシャンクの空に』では、主人公の独房に貼られたポスターとして登場し、彼女の存在感を象徴するものとなりました。

ウェルチの演技は、原始人ロアナの野性的な魅力と一途な愛情を表現。言葉がほぼない設定の中、表情や動作で感情を伝え、観客を引き込みました。彼女の肉体美とビキニ姿は、特撮の恐竜以上に注目を集め、映画の宣伝において中心的な役割を果たしました。この作品をきっかけに、ウェルチは『ベダズルド』(1967年)、『三銃士』(1973年)など多くの作品に出演し、強い女性像を体現する女優としてキャリアを築きました。

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あらすじ

『恐竜100万年』は、特撮とラクエル・ウェルチの魅力が融合した娯楽映画の傑作であり、視覚的インパクトと歴史的意義を持つ作品です。

物語は、人類がまだ言葉を持たない紀元前100万年の原始時代を舞台に展開します。活火山の麓にあるホラ穴に住む岩の民の族長アクホバ(ロバート・ブラウン)の次男トゥマク(ジョン・リチャードソン)は、食料の配分を巡る争いで父親と対立し、部族から追放されます。彼は荒野を彷徨い、巨大な恐竜やトカゲ、猿人といった危険に直面しながら旅を続けます。ある日、力尽きたトゥマクは海岸にたどり着き、進んだ文化を持つ貝の民(シェル族)に遭遇。美しい娘ロアナ(ラクエル・ウェルチ)が彼を見つけ、部族に迎え入れようとした瞬間、巨大な海亀(劇中ではアロサウルスとされる)が襲来。トゥマクは勇敢に戦い、これを撃退し、貝の民に受け入れられます。

貝の民は岩の民より進んだ技術を持ち、壁画や葬儀、分業など文明の萌芽が見られます。しかし、トゥマクは手槍を巡る若者との争いで再び追放され、ロアナは彼を慕って後を追います。二人はトゥマクの故郷へ戻りますが、そこで兄サカナ(パーシー・ハーバート)との権力争いが勃発。貝の民の支援を得たトゥマクはサカナを倒し、部族の主導権を握ります。しかし、物語の終盤、突然の火山の大爆発が起こり、多くの犠牲者が出る中、トゥマクを首長とするわずかな生存者が新たな未来へ向かいます。

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解説

『恐竜100万年』は、1940年の映画『紀元前百万年』のリメイクで、歴史的考証を無視した娯楽作品です。恐竜と人類が共存する設定は地質学的には誤り(恐竜は約6600万年前に絶滅、現代人は約30万年前に出現)ですが、ファンタジーとしての魅力が優先されています。レイ・ハリーハウゼンのストップモーション・アニメ「ダイナラマ」による特撮は、トリケラトプスやティラノザウルス、ケラトサウルスなどの戦闘シーンをリアルに描き、後の『ジュラシック・パーク』シリーズに影響を与えました。ただし、イグアナやウミガメを恐竜として使用するなど、当時の技術的制約も見られます。

物語は原始人の生存競争と部族間の対立を軸に、シンプルながら視覚的なスペクタクルを提供。セリフがほぼなく、原始語や動作で進行するため、視覚効果と俳優の身体表現が重要です。岩の民と貝の民の文化差(原始的な生活vs初期文明)は、後の『2001年宇宙の旅』(1968年)に影響を与えた可能性も指摘されています。

ラクエル・ウェルチのビキニは、1946年にビキニ環礁の核実験にちなんで名付けられた水着スタイルを採用。当時、米国では露出が問題視され、ビキニ着用が禁止されていた背景から、本作での採用は画期的でした。この衣装は映画の成功に大きく寄与し、ポップカルチャーの象徴となりました。

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キャスト

  • ロアナ:ラクエル・ウェルチ(『ミクロの決死圏』で注目された女優、ビキニ姿でセックス・シンボルに)
  • トゥマク:ジョン・リチャードソン(『ダイヤモンド作戦』出演、後にマルティーヌ・ベズウィックと結婚)
  • サカナ:パーシー・ハーバート(トゥマクの兄でライバル)
  • アクホバ:ロバート・ブラウン(岩の民の族長、後に『007 オクトパシー』でM役)
  • ヌポンディ:マルティーヌ・ベズウィック(『007 ロシアより愛をこめて』のボンドガール)
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スタッフ

  • 監督:ドン・チャフィ(テレビ出身、初の劇場映画監督作)
  • 製作・脚本:マイケル・カレラス(ハマー・プロダクションズの重鎮)
  • 撮影:ウィルキー・クーパー(ダイナミックな映像で原始世界を表現)
  • 音楽:マリオ・ナシンベーネ(『国境は燃えている』で知られる作曲家)
  • 特殊視覚効果:レイ・ハリーハウゼン(ストップモーションの巨匠、ダイナラマ技法で恐竜を再現)

補足

本作はハマー・フィルム・プロダクションズとセブン・アーツの合作で、1965年冬のカナリア諸島で撮影。英国版はテクニカラー、米国版はデラックスカラーで公開され、米国版は9分短縮されています。ハリーハウゼンの特撮は評価が高い一方、物語の単純さや恐竜の出番が少ない点は批判も。ラクエル・ウェルチの存在感が映画の商業的成功を牽引し、現代でもカルト的な人気を誇ります。

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