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黒いブルジョワジーの肖像

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『黒いブルジョワジーの肖像』(Ritratto di borghesia in nero)は、1978年に製作されたイタリアのドラマ映画。トニノ・チェルヴィ監督による心理的な物語として知られています。

1930年代のファシズム下のヴェネツィア。音楽を学ぶ青年マッティアは、友人の母カルラと関係を持ち、やがて富家の娘エレナと恋に落ちます。嫉妬と復讐が絡み合い、悲劇へと向かう物語です。オルネラ・ムーティやゼンタ・ベルガーの演技が光る、退廃的な雰囲気の作品。

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基本情報

  • 邦題:黒いブルジョワジーの肖像
  • 原題:Ritratto di borghesia in nero
  • 英題:Nest of Vipers(巣窟の毒蛇)
  • 公開年:1978年
  • 製作地:イタリア共和国
  • 上映時間:105分
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女優の活躍

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美熟女が3人も登場!ブルジョワジー邸宅のインテリアや人々の着用するファッションの質感に感服します。

本作で特に活躍するのはオルネラ・ムーティ。彼女は裕福なマッツァリーニ家の娘エレナを演じ、若く美しいがわがままで奔放な性格を鮮やかに表現しています。ムーティは当時すでに注目を集めていた女優で、本作では情熱的で残酷な一面を披露し、物語の核心を担っています。

ゼンタ・ベルガーはカルラ・リヒター役として、成熟した魅力と激しい感情を体現しています。ピアニストとして生計を立てる未亡人で、息子への歪んだ愛情と、若い恋人への執着を巧みに演じ分けています。彼女の演技は物語に深みと緊張感を与え、観る者に強い印象を残します。

カプチーヌはアマリア・マッツァリーニ役で、裕福な母親として登場します。優雅で威厳のある佇まいが、ブルジョワジーの世界を象徴的に描き出しています。三人の女優が織りなす感情の交錯が、作品の魅力を高めています。

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女優の衣装・化粧・髪型

オルネラ・ムーティが演じるエレナの衣装は、1930年代の上流階級らしい優雅なドレスが中心です。華やかな生地や繊細なレースを用いたものが多く、若い女性の華やかさとわがままさを強調しています。パーティーシーンではより装飾的なデザインが選ばれ、日常ではシンプルながら上品な装いが目立ちます。

ゼンタ・ベルガーのカルラは、やや落ち着いた色合いの服が多く、成熟した女性らしい控えめな優雅さを表現しています。ピアニストとしての実用性も考慮されたデザインで、黒や濃い色調が感情の複雑さを映し出しています。カプチーヌのアマリアは、富裕層らしい華やかで格式高い衣装が特徴です。

化粧は時代を反映したナチュラルなものが基調で、目元をやや強調したクラシックなメイクが施されています。髪型はウェーブのかかったスタイルや、上品にまとめたアップヘアが多く、1930年代の流行を丁寧に再現しています。全体として、退廃的な雰囲気を際立たせる衣装とメイクが作品の世界観を支えています。

あらすじ

1930年代のファシズム下のヴェネツィア。地方出身の青年マッティア・モランディは、ピアノの奨学金を得て音楽院に通うことになります。そこで友人となったレナートの母で、ピアニストのカルラ・リヒターと情熱的な関係を結びます。

カルラは息子レナートを裕福なマッツァリーニ家の娘エレナと結婚させようと画策しますが、かえってマッティアとエレナが惹かれ合い、関係を深めてしまいます。カルラは裏切られたと感じ、匿名の手紙でマッティアを貶めようとしますが失敗します。

さらにカルラはエレナを誘惑して関係を持ち、それを材料に婚約を破棄させようと脅迫します。しかしエレナは激昂し、カルラを殺害してしまいます。警察の捜査が始まりますが、マッツァリーニ家の影響力により事件は隠蔽され、エレナとマッティアは結婚を果たします。物語はゴンドラに乗せられた棺が流れるシーンで締めくくられます。

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解説

本作はロジェ・ペイレフィットの短編小説を原作とし、トニノ・チェルヴィが監督を務めました。ファシズム時代のヴェネツィアを背景に、ブルジョワジーの偽善や欲望、道徳の崩壊を描いた作品です。エロティックな要素を交えつつ、社会批判の色合いも強く感じられます。

撮影はアルマンド・ナンヌッツィが担当し、ヴェネツィアの美しい風景と室内の暗く退廃的な雰囲気を巧みに表現しています。音楽はヴィンス・テンペラが手がけ、ピアノを中心とした旋律が物語の情感を高めています。衣装はウェイン・A・フィンケルマンがデザインし、時代考証を意識した装いが世界観を支えています。

全体として、愛と憎しみが絡み合うメロドラマ的な展開が特徴で、女優たちの演技力が作品を引き立てています。ファシズム下の社会構造を背景に、個人の欲望が引き起こす悲劇を静かに描いた一作です。

キャスト

  • エレナ・マッツァリーニ:オルネラ・ムーティ
  • カルラ・リヒター:ゼンタ・ベルガー
  • アマリア・マッツァリーニ:カプチーヌ
  • マッティア・モランディ:ステファノ・パトリツィ
  • レナート・リヒター:クリスティアン・ボッロメーオ
  • リカルド・マッツァリーニ:パオロ・ボナチェッリ
  • エドアルド・マッツァリーニ:マッティア・スブラジア
  • マッフェイ:ジャンカルロ・スブラジア
  • 警察署長:エロス・パーニ
  • リンダ:マリア・モンティ

スタッフ

  • 監督:トニノ・チェルヴィ
  • 脚本:トニノ・チェルヴィ、チェーザレ・フルゴーニ、ゴッフレード・パリーゼ
  • 原作:ロジェ・ペイレフィット
  • 製作:ピエロ・ラ・マンティア
  • 撮影:アルマンド・ナンヌッツィ
  • 音楽:ヴィンス・テンペラ
  • 編集:ニーノ・バラーリ
  • 衣装:ウェイン・A・フィンケルマン
  • 美術:ルイジ・スカッチャーノチェ
  • 製作会社:マルス・フィルム

この映画は、美しいヴェネツィアを背景に、人間の欲望と社会の闇を描いた作品です。オルネラ・ムーティやゼンタ・ベルガーの演技が際立ち、退廃的な雰囲気が強く印象に残ります。時代背景と心理描写の深さが魅力の一作です。

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