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ロミオとジュリエット

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『ロミオとジュリエット』(Romeo and Juliet)は1954年に公開されたイギリス・イタリア合作の映画で、シェイクスピアの悲劇をレナート・カステラーニ監督が脚色・演出しました。ローレンス・ハーヴェイがロミオを、スーザン・シェントールがジュリエットを演じ、ヴェネツィア国際映画祭で金獅子賞を受賞しましたが、興行的に失敗しました。視覚的な美しさが評価される一方、原作からの変更点が批判されました。

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基本情報

  • 邦題:ロミオとジュリエット
  • 原題:ROMEO AND JULIET
  • 公開年:1954年
  • 製作国・地域:イギリス
  • 上映時間:140分
ロミオとジュリエット(1954年)オリジナル予告編 [HD 1080p]
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女優の活躍

本作『ロミオとジュリエット』でジュリエットを演じたスーザン・シェントールは、映画デビュー作であり、唯一の出演作となりました。彼女は1934年に生まれ、1953年に監督のレナート・カステラーニによってロンドンのパブで発見されました。秘書学校の生徒だった彼女は、演技経験が全くなく、純粋に「淡い甘い肌と蜂蜜色の金髪」がジュリエットのイメージにぴったりだったためキャスティングされました。この発見の経緯は宣伝用の演出ではないかとの疑いも持たれましたが、監督本人の証言では、レストランのオーナーから紹介された候補者の中から選ばれたそうです。

彼女の演技については、批評家から賛否両論ありました。初恋の炎を体現し、悲劇的な運命を予感させる情熱的な表現が称賛される一方、一部のレビューでは「眠りながら演じているような場面が多い」と指摘され、後半のシーンで硬直した印象を与えると評されました。しかし、全体として役の要求を上回る出来だったとされ、恥ずかしがり屋で活発なジュリエットの序盤のシーンでは特に好評でした。彼女の自然な可愛らしさと情熱が、映画の魅力の一つとなっています。

撮影終了後、彼女は結婚して映画界から引退しました。以降、スクリーンに復帰することはなく、1996年に62歳で亡くなりました。この作品が彼女のキャリアのすべてであり、シェイクスピアの名作で一躍注目を集めたものの、家庭を選んだ選択が彼女の人生を象徴しています。共演者のローレンス・ハーヴェイは経験豊富な俳優でしたが、彼女の新鮮さが対照的に光る点が、映画の独自性を高めました。

他の批評では、彼女の演技が「穏やかで優しい質感」をジュリエットにもたらし、視覚的に魅惑的だったとされています。特に、ダンスシーンや求愛の場面で活発さと恥じらいを上手く表現し、観客を引き込む力があったそうです。こうした活躍は、経験のない新人としては驚異的で、監督の目利きが功を奏した例です。

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女優の衣装・化粧・髪型

スーザン・シェントールのジュリエットは、ルネサンス期のイタリアをイメージした衣装で登場します。衣装デザインはレオノール・フィニが担当し、ボッティチェッリ、ピサネッロ、ピエロ・デッラ・フランチェスカの絵画から着想を得たものです。これにより、ジュリエットのドレスは優雅で流れるようなシルエットを持ち、淡い色調の生地が使用され、彼女の淡い肌を引き立てるよう工夫されています。具体的には、舞踏会のシーンでは金糸の刺繍が入ったガウン風のドレスを着用し、動きやすさと華やかさを両立させています。

化粧については、自然さを重視したメイクが施されました。彼女の生まれ持った「淡い甘い肌」を活かし、軽いファンデーションで肌を整え、頰に薄いピンクのチークを入れ、唇はナチュラルなローズカラーで仕上げています。これにより、少女らしい純粋さと儚さが強調され、ルネサンス絵画のような理想的な美しさを表現しています。目元は軽くアイラインを引く程度で、過度な強調を避け、感情の微妙な変化を顔立ちで伝えるよう配慮されています。

髪型は、彼女の特徴である蜂蜜色の金髪を活かしたスタイルです。長く緩やかなウェーブをかけ、頭頂部を軽くまとめ、後ろで自然に流す形が基本です。舞踏会では花飾りやリボンを加え、ロマンチックさを増しています。悲劇的な後半シーンでは、髪を少し乱れさせて絶望感を視覚的に表し、全体として時代背景に合った優美なアレンジとなっています。この髪型は、彼女のキャスティング理由の一つでもあり、画面上で金色の輝きが恋の純粋さを象徴します。

これらの要素は、映画の視覚美を支える重要な部分で、衣装は現在もチェラテッリ財団のコレクションに保存されています。彼女の外見がジュリエットの理想像に近づけられたことで、観客に強い印象を残しています。

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あらすじ

15世紀のイタリア、ヴェローナを舞台に、モンタギュー家とキャピュレット家の長年にわたる敵対関係が描かれます。モンタギュー家の若いロミオは、友人のベンヴォーリオやマーキューシオと共に、キャピュレット家の舞踏会に忍び込みます。そこで彼は、キャピュレット家の美しい娘ジュリエットと出会い、瞬時に恋に落ちます。二人はお互いの素性を知らずに愛を誓いますが、後に敵対する家系の者だと知り、苦悩します。

ロミオはジュリエットの乳母を通じて密会を重ね、修道士ローレンスの助けで秘密の結婚式を挙げます。しかし、街中でキャピュレット家のティボルトとモンタギュー家の仲間たちの喧嘩が勃発します。ロミオは争いを止めようとしますが、マーキューシオがティボルトに刺され死亡します。激昂したロミオはティボルトを刺し、ヴェローナの領主から追放の判決を受けます。ジュリエットは悲しみに暮れますが、ローレンスの計らいで仮死状態になる薬を飲み、家族に死んだと思わせてロミオと逃げようとします。

しかし、伝言がロミオに届かず、彼はジュリエットの死を本物だと信じて毒を飲み自殺します。目を覚ましたジュリエットはロミオの死体を見て絶望し、短剣で自らを刺します。二人の死により、両家はようやく和解します。本作では、原作からいくつかの変更があり、剣闘シーンが簡略化され、社会的な階級描写が追加されています。これにより、恋人たちの孤立感が強調されます。

物語の冒頭では、ヴェローナの街並みとカトリックの影響が描かれ、ルネサンス期の風俗が詳細に再現されます。クライマックスでは、キャピュレット家の地下墓所でのシーンが現実味を欠く点が指摘されますが、全体として悲劇的な運命が視覚的に美しく語られます。

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解説

この映画は、ウィリアム・シェイクスピアの古典悲劇『ロミオとジュリエット』を、1954年のイギリス・イタリア合作で映画化した作品です。監督のレナート・カステラーニは、原作の台詞を大幅に削減し、視覚的なリアリズムを重視したアプローチを取っています。これにより、ルネサンス期のイタリアを再現した美しい風景と建築が、物語の中心となります。撮影はロンドン近郊のパインウッド・スタジオと、イタリアのヴェローナ、ヴェネツィア、シエナなどの実在の場所で行われ、技法的な技色が鮮やかなテクニカラーで捉えられています。

適応の特徴として、原作からの変更点が多くあります。例えば、マーキューシオやティボルトの役割を縮小し、ロミオの孤立を強調する追加シーンを挿入しています。ティボルトとの決闘は剣闘ではなく、突然の刺突に変えられ、領主の役割は形式的な審問に置き換えられています。これらの変更は、批評家から「シェイクスピアの精神を損なう」と批判されましたが、一方で「映画詩のような視覚美」を生み出したと評価されています。ポーリン・ケールのような批評家は、修道士ローレンスのコミカルな描写を「輝くほど馬鹿げている」と好意的に述べています。

歴史的な文脈では、戦後ヨーロッパの合作映画の潮流を反映しています。イギリスとイタリアの共同制作で、ヴェネツィア国際映画祭で金獅子賞を受賞し、BAFTA賞に3部門ノミネートされました。アメリカのナショナル・ボード・オブ・レビューでは最優秀外国映画と監督賞を獲得し、『ニューヨーク・タイムズ』でその年の優秀作に選ばれました。しかし、興行収入は振るわず、「その年の最大の失敗作」と呼ばれました。これは、原作ファンからの反発と、台詞の簡略化が原因と考えられます。

スタイル面では、ロバート・クラスカーの撮影がルネサンス絵画を思わせる構図を多用し、象徴的なグリルや青空が恋の喜びと予感される悲劇を表しています。音楽はロマン・ヴラドが作曲し、時代感を高めています。キャスティングの独自性も注目され、経験のない俳優を多く起用した点が新鮮さを生みました。全体として、旅行記のような視覚体験を提供する作品で、シェイクスピアの映画化史において独自の位置を占めています。

現代の視点から見ると、この映画は視覚芸術としての適応の先駆けです。後のバズ・ラーマン版のような革新的な解釈とは異なり、伝統的な美しさを追求していますが、変更点が多すぎるため、純粋なファンには物足りないかもしれません。それでも、ルネサンスの再現度の高さが、教育的価値を高めています。

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キャスト

  • ローレンス・ハーヴェイ:ロミオ
  • スーザン・シェントール:ジュリエット
  • フローラ・ロブソン:乳母
  • ノーマン・ウーランド:パリス
  • マーヴィン・ジョンズ:ローレンス修道士
  • ビル・トラヴァース:ベンヴォーリオ
  • セバスチャン・カボット:キャピュレット卿
  • リディア・シャーウッド:キャピュレット夫人
  • ウバルド・ゾッロ:マーキューシオ
  • エンゾ・フィエルモンテ:ティボルト
  • エンニオ・フライアーノ:ヴェローナ公
  • ジュリオ・ガルビネット:モンタギュー
  • ニエッタ・ゾッキ:モンタギュー夫人
  • トーマス・ニコルズ:ジョヴァンニ修道士
  • マリオ・メニコーニ:バルダッサレ
  • ピエトロ・カパンナ:サンソン
  • ルチアーノ・ボディ:アブラハム
  • ダグマー・ヨシポヴィッチ:ロザライン
  • ジョン・ギールグッド:コーラス

スタッフ

  • 監督・脚本:レナート・カステラーニ
  • 製作:サンドロ・ゲンツィ、ジョセフ・ジャンニ
  • 撮影:ロバート・クラスカー
  • 編集:シドニー・ヘイヤーズ
  • 音楽:ロマン・ヴラド
  • 衣装デザイン:レオノール・フィニ
  • 美術:ガストーネ・メドィン
  • 製作会社:ヴェローナ・プロダクション

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