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フューリーズ 復讐の女神

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『フューリーズ 復讐の女神』(2019年)は女性が殺されると対応する殺人鬼の頭が爆発するという不可解なルールの中で、生存と復讐を賭けて奔走するスラッシャー・ホラー。オーストラリアの荒野で目覚めたケイラは、友人たちとともに謎の殺人ゲームに強制参加させられます。てんかんを抱える主人公の葛藤と、実践的なゴア演出が際立つ作品。

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基本情報

  • 邦題:フューリーズ 復讐の女神
  • 原題:The Furies
  • 公開年:2019年
  • 製作国・地域:オーストラリア、アラブ首長国連邦
  • 上映時間:82分
  • ジャンル:ホラー

女優の活躍

主演のエアリー・ドッズは、てんかんを患うケイラを演じています。弱さと強さが同居する人物を、恐怖に震えながらも仲間を探し、最終的に復讐へと至る過程を丁寧に描き出しています。

Variety誌の批評でも「タフさと恐怖、優しさを使い分ける演技が印象的」と評価されており、低予算ながら主人公の感情の揺らぎをしっかり支えています。他の女性キャスト(リンダ・ンゴー、テイラー・ファーガソン、エボニー・バグランズら)も、それぞれ短時間ながら個性的な反応を見せ、単なる「獲物」ではない主体性を持たせようとする監督の意図を体現しています。

監督のトニー・ダキノ自身も、伝統的なスラッシャーで女性が受動的な被害者になりがちな点を意識し、登場人物たちに「自ら判断し、行動する」姿を描こうとしたと語っています。ドッズの演技はその方向性を最も明確に示しています。

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女優の衣装・化粧・髪型

ケイラをはじめとする女性たちは、日常着に近いカジュアルな服装で登場します。ニットや長袖のトップス、パンツ類が中心で、特別なスタイリングは施されていません。これは「普通の若い女性が突然拉致される」という状況を強調するための選択です。

物語が進むにつれ、血や泥、傷が服や肌に付着し、汚れや乱れが徐々に目立つようになります。髪型も当初は自然な長さの髪ですが、逃亡や格闘の過程で乱れ、汗や血で張り付く様子が描かれています。化粧は最小限で、恐怖や疲労による顔色の変化、血のりや泥による汚れが主な変化として機能しています。

殺人鬼側は対照的に、皮革や剥がされた皮膚を思わせるグロテスクなマスクと作業着風の衣装をまとっており、女性たちの「普通さ」と対比させる視覚的な効果を狙っています。女性側の衣装に華やかさや露出を強調する要素がほとんどない点は、従来のスラッシャーとの差別化を意識した部分と言えます。

あらすじ

高校を卒業間近のケイラは、友人のマディとともに何者かに拉致されます。気がつくと棺桶のような黒い箱の中に閉じ込められ、そこから這い出すと見知らぬオーストラリアの森の中にいます。

ケイラは他の女性たちと出会い、同じように拉致されてこの森に連れてこられたことを知ります。そこへ、不気味なマスクを被った殺人鬼たちが次々と現れ、女性たちを容赦なく襲います。しかし女性が一人殺されると、対応する殺人鬼の頭が爆発して死ぬという奇妙な現象が起きます。

ケイラはてんかんの発作を抱えながらもマディを探し、森から脱出する方法を探ります。やがて女性たちの目に埋め込まれたカメラで映像が外部に配信されていることや、各女性に「担当」の殺人鬼が割り当てられていることなどが明らかになっていきます。仲間との信頼が揺らぎ、女性同士の対立も生じる中で、ケイラは生存と復讐の間で選択を迫られていきます。

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解説

本作は監督・脚本をトニー・ダキノが手がけた長編デビュー作です。『最も危険なゲーム』や『プレデターズ』、『バトル・ロワイアル』の要素を取り入れつつ、オーストラリアの荒野を舞台にしたスラッシャーとして仕上げています。殺人鬼のマスクは『13日の金曜日』や『悪魔のいけにえ』など過去のホラー作品へのオマージュが見られます。

低予算ながら実用的な特殊効果によるゴア描写が評価されており、特に頭部の爆発や切断シーンがインパクトを残します。一方で、キャラクターの掘り下げや展開の予測可能性については賛否が分かれ、批評家の間でも「ゴアと女性たちの主体性を重視した点は評価できるが、全体として物足りなさがある」との声も見られます。

てんかんを抱える主人公の設定は、単なる弱点としてではなく、状況の混乱や内面の揺れを視覚的に表現する要素としても機能しています。女性が「狩られる側」から「反撃する側」へと移行していく過程を描こうとする姿勢は、伝統的なスラッシャーの構造に一定の批評性を加えようとした試みと言えます。ただしそのメッセージ性がゴア描写とどの程度両立しているかについては、視聴者によって受け止め方が異なるでしょう。

日本では「未体験ゾーンの映画たち2020」などで上映され、スラッシャー好きの間で一定の認知を得ています。派手な展開を求める層には物足りなく感じられる部分もありますが、オーストラリアの風景と実用的な暴力描写を好むホラーファンには支持されやすい作品です。

キャスト

  • エアリー・ドッズ:ケイラ
  • リンダ・ンゴー:ローズ
  • テイラー・ファーガソン:シーナ
  • エボニー・バグランズ:マディ
  • ダニエル・ホーヴァット:ジェス
  • トム・オサリバン:デレク
  • ジェシカ・ベイカー:ジャッキー
  • ケイトリン・ボエ:アリス
  • ハリエット・デイヴィース:サリー
  • スティーブ・モリス:ロットフェイス/ピッグフェイス

スタッフ

  • 監督・脚本:トニー・ダキノ
  • プロデューサー:アンディ・マリオット、リサ・ショーネシー
  • 撮影:ギャリー・リチャーズ
  • 編集:エイドリアン・ロスティローラ
  • 美術:ガレス・デイヴィース
  • 音楽:カースティン・アクセルホルム、ケネス・ランプル

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