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七つの時計(小説)

『七つの時計』(原題:The Seven Dials Mystery)は1929年にアガサ・クリスティが発表した長編推理小説。設定は前作『チムニーズ館の秘密』から4年後で、チムニーズ館に滞在する客たちの間で起きた謎の死を軸に、秘密結社「セブン・ダイヤルズ」の陰謀が描かれます。

バンドルが調査に乗り出し、ジミー・セシジャーやビル・エヴァズレーらと協力して真相に迫ります。国際的なスパイ活動、殺人、盗まれた発明品が絡む複雑なプロットで、目覚まし時計が鍵となります。

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出版状況

『七つの時計』は1929年1月24日にイギリスでウィリアム・コリンズ社から刊行されました。米国では同年後半にドッド・ミード社から出版されています。初版はハードバックで、英国版は282ページ、価格は7シリング6ペンス、米国版は$2.00でした。

以降、さまざまな版が発行され、1932年にアガサ・クリスティ・オムニバスに収録、1948年にペンギン・ブックスからペーパーバック版(247ページ)、1954年にフォンタナ版(189ページ)、1957年にアヴォン版、1962年にパン版(207ページ)、1964年にバンタム版(184ページ)、2010年にハーパー版のファクシミリ版(ハードカバー288ページ、ISBN 978-0-00-735458-0)が出ています。米国では2025年1月1日に公衆領域入りしました。

日本語版の出版状況は以下の通りです。

  • 1956年3月15日に『七つの時計』として早川書房からハヤカワ・ポケット・ミステリ235で刊行、訳者は赤嶺弥生、240ページ。
  • 1963年7月5日には『七つのダイヤル』として東京創元社から創元推理文庫105-20で刊行、訳者は中村能三、368ページ、ISBN 978-4488105204。
  • 1965年に『冒険家クラブ 七つの時計』として鶴書房盛光社からミステリ・ベストセラーズで刊行、訳者は福島正実、248ページ。
  • 1981年9月15日には『七つの時計』として早川書房からハヤカワ・ミステリ文庫HM 1-60で刊行、訳者は深町眞理子、374ページ、ISBN 4-15-070060-5。
  • 1986年12月には『七つの時計殺人事件』として新潮社から新潮文庫ク-3-13で刊行、訳者は蕗沢忠枝、391ページ、ISBN 4-10-213514-6。
  • 2004年2月20日には『七つの時計』として早川書房からクリスティー文庫74で刊行、訳者は深町眞理子、490ページ、ISBN 978-4151300745。
  • 2025年4月18日には『セヴン・ダイアルズ』として東京創元社から創元推理文庫105-54で刊行、訳者は山田順子、384ページ、ISBN 978-4488105549。

これらの版はカバーイラストや巻末解説が異なり、クリスティの人気を反映しています。

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目次

  • 章1:ハウス・パーティー
  • 章2:目覚まし時計
  • 章3:消えた時計
  • 章4:バンドルの冒険
  • 章5:セブン・ダイヤルズ
  • 章6:秘密の部屋
  • 章7:ワイヴァーン・アビーでのパーティー
  • 章8:盗難
  • 章9:バトル警視
  • 章10:暴露
  • 章11:解決

『七つの時計』の章立ては上記の通りで、各章が物語の展開を段階的に進めます。原作では章番号と英語タイトルが付けられていますが、日本語訳版ではこれを基に翻訳されています。

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解説

小説『七つの時計』はアガサ・クリスティのスーパーインテンデント・バトルシリーズの第2作目で、前作『チムニーズ館の秘密』から4年後の設定です。舞台はチムニーズ邸で、サー・オズワルド・クートとレディ・クートが所有する邸宅でパーティーが開かれます。若い外交官のジェリー・ウェイドが8つの目覚まし時計でからかわれますが、翌朝クロラルハイドレートの過剰摂取で死亡します。時計が7つに減り、1つが庭に投げ捨てられているのが発見されます。これが謎の始まりです。

レディ・エイリーン「バンドル」ブレントと父のロード・カタラムがチムニーズに戻り、バンドルはビル・エヴァースレイに会うためロンドンへ向かいます。そこでロニー・デヴァラックスが車前に現れ、「セブン・ダイヤルズ」と「ジミー・セシガーに伝えて」と呟いて死亡します。医師の診断は銃撃です。バンドルは7ダイヤルズのナイトクラブを発見し、元フットマンのアルフレッドを通じて秘密の部屋へ入ります。そこではフードをかぶった6人が「ナンバー7」の不在を話し、ワイヴァーン・アビーでのパーティーでエバーハルトの秘密公式を巡る陰謀を議論します。

ワイヴァーン・アビーで公式が盗まれますが、ウェイドの妹ロレインが回収します。ジミー・セシガーが右腕を撃たれます。セシガーはアイビーから降りる男と闘ったと証言します。バトル警視は焼けた左利きのグローブを発見し、推理を進めます。バンドルはセシガーに秘密の部屋を示し、エヴァースレイが意識を失います。モスゴロフスキーがバンドルを会議に連れ、バトルがナンバー7と判明します。グループは政府の秘密工作員で、ジミー・セシガーは国際犯罪者です。彼はウェイドとデヴァラックスを殺害し、デヴァラックスは8番目の時計をテストしていました。セシガーは公式を盗み、ロレインに渡し、自ら腕を撃ち、グローブを廃棄します。エヴァースレイは意識を装い、バンドルはウェイドの代わりになり、エヴァースレイと結婚します。

プロットは陰謀と秘密結社を中心に、単一の犯罪から離れ、国際的なスパイ活動を描きます。バトルは解決者として登場し、クリスティのスタイルを変革します。謎の要素は時計、クラブ、仮面の会議で、読者を欺きます。解決はセシガーの変装と行動で、証拠の欠如が批判されることもあります。本作はクリスティの初期冒険物にミステリー要素を強めた作品で、意外性が高く評価されます。ツッコミどころは多いですが、意外性は十分です。冒険ミステリーとして、ミスリードが巧みで、犯人が単独ではなく共犯がいる点が特徴です。ロレーンの描写に工夫が凝らされ、面白いです。

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関連情報

小説『七つの時計』はクリスティの他の作品と連動します。例えば、前作『チムニーズ館の秘密』との時系列つながりがあり、バトル警視が再登場します。また、メルローズ大佐が端役で登場します。セブン・ダイヤルズ地区はロンドンの実在する場所で、コヴェント・ガーデン近くの七叉路ですが、本作のクラブはイーストエンドに設定されています。

映像化作品として、1981年のテレビ映画『七つのダイヤル』(原題:The Seven Dials Mystery)があります。これはロンドン・ウィークエンド・テレビジョン制作で、140分です。監督はトニー・ウォームビー、プロデューサーはジャック・ウィリアムズです。出演者はジョン・ギールグッド(1981年、カタラム侯爵)、ハリー・アンドリューズ(1981年、バトル)、シェリル・キャンベル(1981年、バンドル・ブレント)、ジェームズ・ウォリック(1981年、ジミー・セシガー)、テレンス・アレクサンダー(1981年、ジョージ・ロマックス)、クリストファー・スカーラー(1981年、ビル・エヴァースレイ)、ルーシー・グッタリッジ(1981年、ロレイン・ウェイド)、レスリー・サンズ(1981年、サー・オズワルド・クート)、ジョイス・レッドマン(1981年、レディ・クート)、ブライアン・ワイルド(1981年、トレッドウェル)、ルーラ・レンスカ(1981年、ラジスキー伯爵)、ノエル・ジョンソン(1981年、スタンリー・ディグビー卿)、ロバート・ロングデン(1981年、ゲリー・ウェイド)、ジョン・ヴァイン(1981年、ロニー・デヴァラックス)、ジェームズ・グリフィス(1981年、ラパート「ポンゴ」バトマン)、ヘティ・ベインズ(1981年、ヴェラ)、サラ・クラウデン(1981年、ヘレン)、リン・ロス(1981年、ナンシー)、トム・デラニー(1981年、テレンス・オルーク)、ノリッジ・ダフ(1981年、ハワード・フェルプス)、サンドル・エレス(1981年、アンドラス伯爵)、ダグラス・W・アイレス(1981年、ジョン・バウアー)、チャールズ・モーガン(1981年、ドクター・カートライト)、ジョン・プライス(1981年、アルフレッド)、ロジャー・スローマン(1981年、スティーヴンス)、ジェイコブ・ウィトキン(1981年、モスゴロフスキー)です。原作に忠実で、米国では1981年4月に放送されました。

Seven Dials Mystery – Apple TV

また、2026年のNetflixTV番組『アガサ・クリスティのセブンダイヤルズ』があります。これは3部作で、脚本はクリス・チブナル、監督はクリス・スウィーニー、製作総指揮はスザンヌ・マッキーです。2026年1月15日にプレミアされました。出演者はミア・マッケナ=ブルース(2026年、バンドル)、ヘレナ・ボナム=カーター(2026年、カタラム夫人)、マーティン・フリーマン(2026年、バトル)、エドワード・ブルーメル(2026年、未詳)です。新世代向けにアレンジされ、魅力的なミステリーとして評価されています。

New Trailer Alert: Agatha Christie’s THE SEVEN DIALS MYSTERY |

これらの適応版は本作の人気を反映し、ミステリー要素を視覚的に描いています。本作はクリスティの初期作品として、冒険と推理の融合が特徴です。全体として、謎解きが楽しく、読者を引き込む魅力があります。

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