『ザ・スーサイド・スクワッド “極”悪党、集結』(原題:The Suicide Squad)は、DCコミックスのチーム「スーサイド・スクワッド」を題材にした2021年の米国のスーパーヒーロー映画。『スーサイド・スクワッド』(2016年)の単独続編であり、DCエクステンデッド・ユニバース(DCEU)の10作目です。2016年版とは異なるアプローチが特徴。
ジェームズ・ガンが脚本と監督を務め、マーゴット・ロビーがハーレイ・クイン役で再登場。ほかにイドリス・エルバ、ジョン・シナ、ジョエル・キナマン、シルヴェスター・スタローン、ヴィオラ・デイヴィス、デヴィッド・ダストマルキアン、ダニエラ・メルキオール、マイケル・ルーカー、ジェイ・コートニー、ピーター・カパルディ、アリス・ブラガ、ピート・デヴィッドソンが出演しています。
この映画では、数人の囚人が刑期を軽くする代わりに「スーサイド・スクワッド」として知られる特殊部隊に参加します。彼らは南米の島国コルト・マルタに派遣され、巨大なエイリアン・ヒトデ「スターロ・ザ・コンカー」の痕跡をすべて破壊します。
以下にあらすじ、マーゴット・ロビーの活躍、解説、キャスト、スタッフをまとめます。
ザ・スーサイド・スクワッド “極”悪党、集結
- 原題:The Suicide Squad
- 公開年:2021年
- 製作国:米国
- 上映時間:132分
- ジャンル:アクション
- 配給:ワーナー・ブラザース映画
- 公式サイト:warnerbros.co.jp
- 視聴:U-next
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見どころ
MCUシリーズで活躍するジェームズ・ガン監督が、ブラックユーモア満載の展開と迫力のアクション、そして悪党たちの豊かな人間ドラマを描き、笑いと感動をもたらす。
あらすじ
南米の島国コルト・マルテーゾを舞台に、米政府のエージェント、アマンダ・ウォラー(ヴィオラ・デイヴィス)が再び「タスクフォースX」(スーサイド・スクワッド)を招集。首に爆弾を埋め込まれたヴィランたちは、失敗すれば即死の極秘ミッションに挑みます。今回の任務は、ナチス時代から続く秘密実験「プロジェクト・スターフィッシュ」を破壊し、巨大なエイリアン生物スター罗(スターロ)を阻止すること。チームには、ハーレイ・クイン(マーゴット・ロビー)、ブラッドスポート(イドリス・エルバ)、ピースメイカー(ジョン・シナ)、ポルカ・ドット・マン(デヴィッド・ダストマルチャン)、キング・シャーク(声:シルベスター・スタローン)、ラットキャッチャー2(ダニエラ・メルキオール)らが含まれます。裏切り、混乱、壮絶な戦いの中で、個性的なヴィランたちは生き残りをかけて団結します。
ファム・ファタル
マーゴット・ロビー
マーゴット・ロビーはハーレイ・クインとして3度目の登場を果たし、キャラクターの進化を見せつけました。ハーレイは前作『バーズ・オブ・プレイ』での独立精神を継承し、より自信に満ちた姿で活躍。
とくに、独裁者のシルヴィオ・ルナ(フアン・ディエゴ・ボト)との偽装ロマンスから一転、彼を鮮やかに始末するシーンは、ハーレイの狡猾さと決断力を象徴。赤いドレスをまとい、銃や槍を手に敵をなぎ倒すアクション場面は視覚的に圧倒的で、ジェームズ・ガンの演出により血しぶきや花びらが舞う幻想的な美しさが加わりました。
マーゴット・ロビーは、ハーレイの伝統的な赤と黒を基調とした新コスチュームを着用。ジェームズ・ガンは、ビデオゲーム『バットマン:アーカム・シティ』に登場するキャラクターの衣装からインスピレーションを得ています。彼は彼女のジャケットの背中に “モーターサイクル・ギャング・スタイル “の文字を入れ、”Clown AF “や “World’s Best Grandpa “といった他の候補よりも “Live fast, die clown “を選びました。ガン監督はまた、ハーレイの”腐った”という顔のタトゥーを、彼とロビーの両方が嫌がったため、以前のDC映画から削除しました。
本作でもハーレイのユーモアと狂気は健在で、チームとの掛け合いや「自由」を求める姿勢が際立ちます。ロビーの演技は批評家から絶賛され、シリーズ最高のハーレイ像と評されました。彼女はプロデューサーとしても関与し、キャラクターの魅力を引き出すことに貢献。
マーゴット・ロビーは、DCエクステンデッド・ユニバースでハーレイ・クインを演じるのが大好きなので、可能な限り長くハーレイ・クインを演じたいと語りました。
解説
『ザ・スーサイド・スクワッド “極”悪党、集結』は、2016年版の批判を受け、ジェームズ・ガン(『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』)が新たなビジョンで再構築した作品。R指定を活かし、過激な暴力、ブラックユーモア、感情的な深みを融合。ガンの得意とする「アウトサイダーの絆」をテーマに、個々のヴィランの背景や成長が丁寧に描かれます。スター罗という怪獣的な脅威や、冷酷なウォラーの策略が物語を牽引し、予想外の展開や犠牲が緊張感を高めます。ビジュアルはカラフルでコミック的、音楽(「People Who Died」など)はガンらしいセンスが光ります。批評家からは高い評価を受け(Rotten Tomatoesで90%、2025年5月時点)、前作のストーリーや一貫性の問題を克服したと称賛。ただし、COVID-19パンデミックの影響や同時配信(HBO Max)により興行収入は控えめ(世界興収1.68億ドル)。DCEUのトーンを再定義し、スピンオフ・ドラマ『ピースメイカー』(2022年)へと繋がりました。
キャスト
- ハーレイ・クイン…マーゴット・ロビー(自由奔放なアンチヒーロー)
- ロバート・デュボア / ブラッドスポート…イドリス・エルバ(娘のために戦う暗殺者)
- クリストファー・スミス / ピースメイカー…ジョン・シナ(平和のためなら手段を選ばない戦士)
- クレオ・カゾ / ラットキャッチャー2…ダニエラ・メルキオール(ネズミを操る心優しいヴィラン)
- アブナー・クリル / ポルカ・ドット・マン…デヴィッド・ダストマルチャン(トラウマを抱える異能者)
- ナナウエ / キング・シャーク…シルベスター・スタローン(声)/スティーヴ・エイジー(モーションキャプチャ)(人食いサメ)
- リック・フラッグ…ジョエル・キナマン(チームのリーダー)
- アマンダ・ウォラー…ヴィオラ・デイヴィス(冷酷な任務指揮者)
- セイボリー / シンカー…ピーター・カパルディ(頭脳を操る科学者)
- シルヴィオ・ルナ…フアン・ディエゴ・ボト(コルト・マルテーゾの独裁者)
- ソル・ソリア…アリシー・ブラガ(反政府ゲリラのリーダー)
スタッフ
- 監督・脚本…ジェームズ・ガン(『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』)
- 製作…チャールズ・ローヴェン、ピーター・サフラン
- 製作総指揮…ザック・スナイダー、デボラ・スナイダー、ウォルター・ハマダほか
- 音楽…ジョン・マーフィ
- 撮影…ヘンリー・ブラハム
- 編集…フレッド・ラスキン、クリスチャン・ワグナー
- 製作会社…ワーナー・ブラザース、DCフィルムズ、アトラス・エンターテインメント、ザ・サフラン・カンパニー
- 公開日…2021年8月6日(日本:2021年8月13日)
- 上映時間…132分
補足
- 評価…Rotten Tomatoesで批評家スコア90%、観客スコア82%(2025年5月時点)。ガンのユーモアとアクション、キャストのアンサンブルが高評価。
- 文化的影響…ハーレイの赤いドレスやキング・シャークの愛らしさがポップカルチャーで話題に。ガンの個性がDCEUに新たな息吹をもたらした。
- DCEUとの繋がり…2016年の『スーサイド・スクワッド』と一部キャストを共有するが、独立した物語として楽しめる。『バーズ・オブ・プレイ』の後のハーレイを描く。
- 受賞…批評家から複数の賞ノミネート(MTVムービー・アワードなど)を受けたが、主要映画賞の受賞には至らず。
もし特定のシーン、他のDCEU作品との比較、ハーレイのキャラクターの進化について深掘りしたい場合や、関連する『ピースメイカー』についても知りたい場合は教えてください。
レビュー 作品の感想や女優への思い