ヴィオラ・デイヴィス(Viola Davis)はアメリカ合衆国の女優兼プロデューサー。演技の三冠王(アカデミー賞、エミー賞、トニー賞)を達成し、2023年にグラミー賞を受賞してEGOTを完成させました。夫のジュリアス・テノンと共に製作会社を運営し、黒人女性として初めての快挙を数多く成し遂げています。力強い演技で知られ、社会問題をテーマにした作品に積極的に関わっています。
プロフィール
- 名前:ヴィオラ・デイヴィス(Viola Davis)
- 生年月日:1965年8月11日(60歳)
- 出生地:アメリカ合衆国サウスカロライナ州セント・マシューズ
- 活動期間:1996年 –
- 配偶者:ジュリアス・テノン(2003年 – )
生い立ち・教育
ヴィオラ・デイヴィスは、1965年8月11日にアメリカ合衆国サウスカロライナ州カルフーン郡セント・マシューズで生まれました。6人兄弟の5番目として育ち、父親は馬の調教師、母親はメイド兼主婦として働いていました。家族は極度の貧困に苦しみ、生まれた場所は祖母の農場で、幼少期を過ごしたアパートはネズミが出没する劣悪な環境でした。幼い頃から人種差別やいじめに遭い、厳しい生活を送りましたが、演劇に興味を持ち、学校の劇やコンテストで活躍しました。これが後のキャリアの基盤となりました。
教育面では、ロードアイランド大学で演劇を専攻し、1988年に卒業しました。その後、名門のジュリアード音楽院に進学し、4年間の厳しいトレーニングを受け、1993年に卒業しました。ジュリアードでの経験は、彼女の演技スキルを磨く上で重要でしたが、厳しすぎる環境に後悔の念を抱くこともあったそうです。
大学時代から奨学金を得て学業を続け、貧困から脱する道を模索しました。この時期に、クラシック演劇や現代劇を学び、プロの俳優としての基礎を築きました。彼女の生い立ちは、後の作品で描かれる社会的不平等や強靭な女性像に影響を与えています。こうした背景が、彼女の演技に深みを与え、観客に強い印象を残す要因となっています。
経歴
ヴィオラ・デイヴィスの経歴は、1990年代後半から本格的に始まりました。最初は小さな舞台作品に出演し、経験を積みました。1996年に映画『大いなる相続』でデビューし、看護師役を演じました。1999年には舞台『Everybody’s Ruby』でオビー賞を受賞し、注目を集めました。2001年にブロードウェイの『キング・ヘドリー2世』でトニー賞演劇助演女優賞を獲得し、舞台女優としての地位を確立しました。
2000年代に入り、映画とテレビでの活躍が増えました。2008年の映画『ダウト~あるカトリック学校で~』でミラー夫人役を演じ、アカデミー賞助演女優賞にノミネートされました。この作品で、彼女の演技力が高く評価され、複数の賞に輝きました。2010年には舞台『フェンス』でトニー賞演劇主演女優賞を受賞し、演技の三冠を達成しました。2011年の『ヘルプ~心がつなぐストーリー~』ではエイビリーン・クラーク役でアカデミー賞主演女優賞にノミネートされ、全米映画俳優組合賞主演女優賞を受賞しました。この映画は、人種差別をテーマにし、彼女の生い立ちを反映した役柄でした。翌2012年、ウィメン・イン・フィルムクリスタル賞(アドボカシー部門)受賞。
2014年から2020年まで、テレビシリーズ『殺人を無罪にする方法』でアナリーズ・キーティング役を務め、2015年にエミー賞主演女優賞(ドラマ部門)を受賞しました。これは黒人女性として初の快挙で、業界に大きな影響を与えました。2016年には『スーサイド・スクワッド』でアマンダ・ウォラー役を演じ、DCコミックス作品に参入しました。同年の『フェンス』でアカデミー賞助演女優賞を受賞し、映画界での地位を不動のものにしました。
プロデューサーとしても活躍し、夫のジュリアス・テノンと共にジュヴィ・プロダクションを設立しました。2015年の『Lila & Eve』や2022年の『ウーマン・キング~無敵の女戦士たち~』を製作し、黒人女性の視点から作品を発信しています。
2012年と2017年にタイム誌の「世界で最も影響力のある100人」に選ばれ、社会的影響力も高まっています。
2020年、ダリオ・カルメーゼが『ヴァニティ・フェア』の表紙を撮影した初の黒人写真家となり、そのときの被写体として参加。2023年に自叙伝『Finding Me』のオーディオブックでグラミー賞を受賞し、EGOT(エミー、グラミー、オスカー、トニー)を達成しました。これは黒人女性として史上初です。
彼女の経歴は、苦難を乗り越え、多様なメディアで成功を収めた象徴です。近年は、女性や少数派の権利を主張する活動家としても知られ、スピーチで人々を鼓舞しています。2024年には声優としても活躍し、多角的なキャリアを続けています。こうした経歴を通じて、彼女はハリウッドの多様性を推進するリーダーとなっています。
服飾・美容
ヴィオラ・デイヴィスの服飾と美容のスタイルは、鮮やかな色使いとエレガントなシルエットが特徴です。レッドカーペットでは、しばしば大胆な色を選び、黄色やピンク、赤などのビビッドカラーを好みます。例えば、2024年のカンヌ映画祭では、レモンイエローのドレスを着用し、注目を集めました。このスタイルは、彼女の自信と個性を反映しています。ブランドとしては、GucciやBulgariを頻繁に選び、2025年のゴールデングローブ賞では、黒のスパンコールドレスを再着用し、サステナビリティを意識した選択をしました。
美容面では、自然なヘアスタイルを重視し、アフロやウェーブヘアを披露することが多く、黒人女性の美しさをアピールしています。メイクはナチュラルながら強調された目元とリップがポイントで、ジュエリーは大ぶりのものを合わせ、全体を華やかに仕上げます。
2005年から2025年までのレッドカーペット進化を見ると、初期のシンプルなドレスから、近年はスパンコールやVネックなどの洗練されたデザインへ移行しています。スタイリストのエリザベス・スチュワートと協力し、常にトレンドを取り入れつつ、独自の美学を保っています。彼女のスタイルは、年齢を重ねるごとに自信に満ち、多様な体型をポジティブに表現するものとなっています。
インタビューでは、美容を自己表現の手段とし、若い世代にインスピレーションを与えたいと語っています。このアプローチは、ファッション業界の多様性を促進する役割を果たしています。
私生活
ヴィオラ・デイヴィスの私生活は、家族中心で安定しています。2003年に俳優のジュリアス・テノンと結婚しました。ジュリアスとは、映画の共演で出会い、3度のデートでプロポーズされたそうです。ジュリアスには前回の関係から2人の子供がおり、2011年にヴィオラとの間に娘を養子として迎えました。家族はロサンゼルスに住み、娘の教育を重視しています。彼女は公の場で、夫のサポートがキャリアの支えになったと感謝を述べています。
私生活では、貧困や虐待の経験から、慈善活動に積極的です。子供の貧困撲滅や女性の権利を支援する団体に寄付し、自身の経験を活かした講演を行っています。自叙伝『Finding Me』では、幼少期の苦難や結婚生活を赤裸々に語り、読者に勇気を与えました。健康面では、ヨガや瞑想を日常的に取り入れ、精神的なバランスを保っています。プライベートでは、読書や家族旅行を楽しむ穏やかな一面があり、仕事との両立を図っています。彼女の私生活は、成功の裏側で家族の絆を大切にする姿勢を示しています。このバランスが、長期的なキャリアを支えています。
出演作品
映画
- 大いなる相続(1996年、看護師)
- ペンタゴン・ウォーズ(1998年、ファニング)
- アウト・オブ・サイト(1998年、モーゼル)
- トラフィック(2000年、ソーシャルワーカー)
- ニューヨークの恋人(2001年、警官)
- エデンより彼方に(2002年、シビル)
- アントワン・フィッシャー きみの帰る場所(2002年、エヴァ・メイ)
- ソラリス(2002年、ヘレン・ゴードン)
- ストーン・コールド -影に潜む-(2005年、モリー・クレイン)
- ゲット・リッチ・オア・ダイ・トライン(2005年、祖母)
- シリアナ(2005年、CIAの議長(クレジットなし))
- 警察署長 ジェッシイ・ストーン 暗夜を渉る(2006年、モリー・クレイン)
- 警察署長 ジェッシイ・ストーン 湖水に消える(2006年、役名不明)
- ワールド・トレード・センター(2006年、病院の母親)
- ディスタービア(2007年、パーカー刑事)
- 警察署長ジェッシイ・ストーン 訣別の海(2007年、モリー・クレイン)
- 最後の初恋(2008年、ジャン)
- ダウト~あるカトリック学校で~(2008年、ミラー夫人)
- 消されたヘッドライン(2009年、ジュディス・フランクリン)
- 完全なる報復(2009年、市長)
- ナイト&デイ(2010年、イザベル・ジョージ長官)
- 食べて、祈って、恋をして(2010年、デリア)
- チャット~罠に堕ちた美少女~(2010年、ゲイル)
- なんだかおかしな物語(2010年、ミネルバ先生)
- ヘルプ~心がつなぐストーリー~(2011年、エイビリーン・クラーク)
- ものすごくうるさくて、ありえないほど近い(2011年、アビー・ブラック)
- ウォント・バック・ダウン -ママたちの学校戦争-(2012年、ノーナ・アルバーツ)
- マリリン・モンロー 瞳の中の秘密(2012年、本人)
- ビューティフル・クリーチャーズ 光と闇に選ばれし者(2013年、エマ)
- プリズナーズ(2013年、ナンシー・バーチ)
- ラブストーリーズ コナーの涙(2013年、リリアン・フリードマン教授)
- ラブストーリーズ エリナーの愛情(2013年、役名不明)
- エンダーのゲーム(2013年、グウェン・アンダースン少佐)
- ジェームス・ブラウン 最高の魂を持つ男(2014年、スージー・ブラウン)
- ブラックハット(2015年、キャロル・バレットFBI捜査官)
- Lila & Eve(2015年、Lila Walcott(兼製作総指揮))
- Custody(2016年、Judge Martha Sherman)
- スーサイド・スクワッド(2016年、アマンダ・ウォラー)
- フェンス(2016年、ローズ・リー・マクソン)
- ロスト・マネー 偽りの報酬(2018年、ヴェロニカ)
- トゥループ・ゼロ~夜空に恋したガールスカウト~(2019年、ミス・レイリーン(兼製作))
- マ・レイニーのブラックボトム(2020年、マ・レイニー)
- ザ・スーサイド・スクワッド “極”悪党、集結(2021年、アマンダ・ウォラー)
- 消えない罪(2021年、リズ・イングラム)
- ウーマン・キング~無敵の女戦士たち~(2022年、ナニスカ(兼製作))
- ブラックアダム(2022年、アマンダ・ウォラー)
- AIR/エア(2023年、デロリス・ジョーダン)
- ハンガー・ゲーム0(2023年、ヴォラムニア・ゴール博士)
- カンフー・パンダ4(2024年、カメレオン(声の出演))
- G20~大統領を救出せよ~(2025年、テイラー・サットン大統領(兼製作))
TV番組
- NYPDブルー(1996年、女性(第4シーズン第1話))
- City of Angels(2000年、リネット・ピーラー看護婦(計24話))
- プロビデンス(2001年、エレノア・ワイス(第4シーズン第4話))
- 堕ちた弁護士 -ニック・フォーリン-(2001年、弁護士(第1シーズン第5話))
- サード・ウォッチ(2001年、マーゴ・ロドリゲス(第3シーズン第8話))
- LAW & ORDER:犯罪心理捜査班(2002年、テリー・ランドルフ(第1シーズン第20話))
- CSI:科学捜査班(2002年、キャンベル弁護士(第3シーズン第6話))
- ザ・プラクティス ボストン弁護士ファイル(2003年、アイシャ・クレンショー(第8シーズン第1話))
- LAW & ORDER:性犯罪特捜班(2003-2008年、ドナ・エメット(計7話))
- Century City(2004年、ハンナ・クレイン(計9話))
- スレッシュホールド~The Last Plan~(2005年、ヴィクトリア・ロッシ(第1シーズン第5話))
- WITHOUT A TRACE/FBI 失踪者を追え!(2006年、オードリー・ウィリアムズ(第4シーズン第23話))
- Traveler(2007年、ジャン・マーロウ捜査官(計8話))
- ブラザーズ&シスターズ(2008年、エレン・スナイダー(第2シーズン第14話))
- アンドロメダ・ストレイン(2008年、シャーリーン・バートン博士(計3話))
- ユナイテッド・ステイツ・オブ・タラ(2010年、リンダ・P・フレイジャー(計6話))
- 殺人を無罪にする方法(2014-2020年、アナリーズ・キーティング(計90話、兼製作16話))
- スキャンダル 託された秘密(2018年、役名不明(第7シーズン第12話))
- ピースメイカー(2022年、アマンダ・ウォラー(計2話、クレジットなし))
- ファースト・レディ(2022年、ミシェル・オバマ(計10話、兼製作総指揮))
- クリーチャー・コマンドーズ(2024年、アマンダ・ウォラー(声の出演))
- Waller(TBA、役名不明)


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