ゾーイ・サルダナ

ゾーイ・サルダナは米国の女優。おもにSF映画フランチャイズでの活躍で知られ、史上最高の興行収入を記録した4作品、『アバター』『アバター／ワールド・オブ・ウォーター』『アベンジャーズ／インフィニティ・ウォー』『アベンジャーズ／エンドゲーム』に出演しています。彼女の出演映画の全世界興行収入は150億ドルを超え、2024年現在、主演女優の興行収入第2位、女優全体の興行収入第1位となっています。タイム誌は2023年、彼女を「世界で最も影響力のある100人」に選出。

ダンサーの訓練を受けたゾーイは、1999年に『ロー&オーダー』の2話で女優としてのキャリアを開始。映画初出演は『センターステージ』（2000年）でバレエダンサーを演じました。ロードムービー『ノット・ア・ガール』（2002年）でブリトニー・スピアーズと共演し、早くから注目されていました。2009年からは、映画『スター・トレック』シリーズのニョータ・ウフーラ役や、ジェームズ・キャメロン監督の映画『アバター』シリーズのネイティリ役でブレイク。マーベル・シネマティック・ユニバース（MCU）では、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』（2014年）から『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー Vol.3』（2023年）までガモーラを演じました。

フランチャイズ作品に加え、ゾーイはSF映画『アダム・プロジェクト』と恋愛ドラマ『フロム・スクラッチ』（いずれも2022年、Netflix向け）に出演。2023年からはパラマウント＋のスパイ番組『Special Ops: Lioness』でCIA将校の主役を演じています。また、ミュージカル犯罪映画『エミリア・ペレス』（2024年）で共演者らとともにカンヌ国際映画祭主演女優賞を共同受賞。

2024年、スペイン語ミュージカル・フランス犯罪コメディ映画『エミリア・ペレス』に出演し、死を偽装するよう依頼される不遇の弁護士リタを演じました。2025年1月5日にCBSとParamount+で放送された第82回ゴールデン・グローブ賞で映画部門の助演女優賞を受賞。

ゾーイ・サルダナ、ゴールデングローブ賞授賞式に出席

2025年1月5日、米国女優ゾーイ・サルダナは第82回ゴールデン・グローブ賞で映画部門助演女優賞を受賞。これに関連する動画群はYouTubeで視聴可能。ここでは、彼女が母娘関係を力説した2つの映像をご紹介。ゾーイの暖かいハートに触れてみてください。

nam-kataru.com

2025.01.07

ゾーイ・サルダナ

• 本名：ゾーイ・ヤディラ・サルダナ・ナザリオ（Zoë Yadira Saldaña Nazario）
• 生年月日：1978年6月19日（46歳）
• 出身地：米国ニュージャージー州パサイック
• 職業：女優
• 活動期間：1999年～現在
• 配偶者：マルコ・ペレーゴ（2013年から現在まで結婚）
• パートナー：キース・ブリットン（2000〜2011年）
• 子供：3人

Emilia Pérez Trailer #1 (2024)

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生い立ち

ゾーイ・サルダナは1978年6月19日に米国ニュージャージー州パサイックで生まれました。両親はドミニカ系のアリディオ・サルダナとプエルトリコ系のアサリア・ナザリオ。幼い頃、ナザリオは母親とドミニカ共和国で暮らしていましたが、政情不安から逃れるためにニューヨークへ移住。ゾーイと2人の姉妹（シセリーとマリエル）は、英語とスペイン語のバイリンガルとして育ちました。幼少期の大半はニューヨークのクイーンズ区ジャクソンハイツで過ごしました。

父親はゾーイが9歳の時に自動車事故で死亡。母親は3姉妹をドミニカ共和国へ送り、亡き父親の家族に育てさせました。母親は娘たちに私立学校へ通わせるため、ニューヨークに残って働きました。未亡人となった母アサリアはダゴベルト・ガランと結婚し、ガランは彼女たちの継父となり、彼女たちは彼を父親だと思っています。一家はゾーイが2年生のときにニューヨークへ戻り、ゾーイはクイーンズのニュータウン高校で初等教育を終えました。

ゾーイは、ドミニカ共和国に住んでいたときにダンスの魅力に目覚めました。彼女はECOS Espacio de Danzaアカデミーに在籍し、さまざまなダンスを学びましたが、なかでもとくにバレエに情熱を注いだと語っています。ヴァニティ・フェア誌によると、バレエを辞めたのは「足がなかった」からで、コル・ド・バレエ団にいるだけではプライドと野心が高すぎたからだそうです。1995年、ゾーイはブルックリンの演劇グループ 「Faces」に出演。彼女は、薬物乱用や思春期のセックスといった問題を探求し、10代の若者を勇気づける劇に出演しました。この間、ニューヨーク・ユース・シアターに出演し、『ヨセフとアメイジング・テクニカラー・ドリームコート』に出演したことから、タレント・エージェンシーにスカウトされました。ダンス・トレーニングと演技の経験により、『センターステージ』（2000年）のバレエ学生エヴァ・ロドリゲス役で映画初出演を果たします。

経歴

開始

ゾーイ・サルダナは、1999年、『ロー&オーダー』のエピソード（タイトルは『Refuge, Part 2』）に登場した後、Facesのメンバーとなります。ゾーイの映画初出演は、ニューヨークの架空のアメリカン・バレエ・アカデミーのダンサーたちを描いたニコラス・ハイトナー監督作『Center Stage』（2000年）。ブリトニー・スピアーズの映画『Crossroads』（2002年）に出演。この映画は批評家からは否定的な評価を得ましたが、興行的には成功しました。ニック・キャノンと共演したコメディドラマ『Drumline』（2002年）に主演しましたが、評価は散々。

『パイレーツ・オブ・カリビアン／ブラックパールの呪い』（2003年）では、船を盗んだジャック・スパロウと対決するため、ウィル・ターナーやミスター・ギブスと行動を共にする海賊アナマリアを演じました。The Terminal』では、入国審査官でスタートレックのファンでもあるドロレス・トーレス役を演じ、『スタートレック』リブート版（2009年）でゾーイを助けた。2004年には『Haven』と『Temptation』に出演しましたが、どちらも興行的にはほとんど成功しませんでした。

2005年には『Constellation』、アシュトン・カッチャーと共演した『Guess Who』『Dirty Deeds』に出演。ロマンティック・コメディ番組『Premium』（2006年）と『After Sex』（2007年）に主演。2003年の北東部大停電のニューヨークを舞台にしたテレビ映画『Blackout』に主演。この作品は2007年のチューリッヒ映画祭でプレミア上映され、2008年にBETで放映された。アクション・スリラー『Vantage Point』（2008年）では、アンジー・ジョーンズ役で脇役として出演。

フランチャイズ出演でブレイク

ゾーイ・サルダナは2009年に2つの役柄に出演し、知名度を大幅に上げました。『スター・トレック』のニョータ・ウフーラ役です。同作品の監督J・J・エイブラムスは、ゾーイの作品を気に入り、出演を依頼しました。彼女はニシェル・ニコルズと会い、ウフーラの生い立ちやキャラクターの名前を理解しました。ゾーイの母親はスタートレックのファンで、撮影中にボイスメールを残し、役作りについてアドバイス。スティーブン・スピルバーグは5年前、『ターミナル』で彼女を監督していたときに、バルカン人の敬礼を彼女に教えました。『スター・トレック』（2009年）は興行収入3億8570万ドルの成功を収めました。

ゾーイの2009年2本目の話題作は『アバター』で、先住民のハンター、ネイティリを演じました。『アバター』は批評家からも好評で、レビュー集計サイト「Rotten Tomatoes」では83％の支持を集めました。全世界で27億ドルの興行収入を記録し、米国とカナダで歴代最高の興行収入を記録。また、全世界で興行収入20億ドルを突破した最初の作品となりました。この映画はサターン賞10部門にノミネートされ、第36回サターン賞授賞式で10部門すべてを受賞。ゾーイのサターン賞主演女優賞受賞は、オールCGのキャラクターとして異例の快挙となりました。

2010年、ゾーイは『ルーザーズ』にボリビア出身の女性アイシャ・アル・ファディル役で出演。この役では、1日8時間武器を持ち続けるために体重を増やすことが求められました。2010年には『TAKERS』『Death at a Funeral』『Burning Palms』に出演。2010年、カルバン・クラインの「エンヴィ」ラインのTV広告にデビュー。2011年、ロマンティック・コメディ『The Heart Specialist』に主演し、犯罪ドラマ『コロンビアーナ』では殺し屋カタレイヤ・レストレポを演じました。後者は批評家からは否定的な評価を受けましたが、ゾーイの演技は賞賛されました。

2012年、ゾーイは恋愛映画『ザ・ワーズ 盗まれた人生』に出演しましたが、批評家から否定的な評価を受け、興行的にはほとんど成功しませんでした。2013年、ゾーイは『スター・トレック』の続編『スター・トレック イントゥ・ダークネス』でウフーラ役を再び演じました。前作同様、興行的には成功し、北米での劇場公開は興行収入2億2,877万8,661ドルで終了し、2013年の興行収入第11位となりました。全世界での興行収入は4億6,736万5,246ドルで、2013年の興行収入ランキング14位となり、同フランチャイズで最も興行収入の多い作品となっています。ゾーイは2013年に発売されたスタートレックのビデオゲームでキャラクターの声を担当しました。

2014年、ゾーイは『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』でガモーラを演じました。ゾーイは、CGIやパフォーマンス・キャプチャーではなく、メイクアップでこのキャラクターを演じています。同作は、マーベル・シネマティック・ユニバースにおいて、『アベンジャーズ』『アイアンマン3 エイジ・オブ・エクティンクション』に次ぐ第3位の興行収入を記録し、2014年のスーパーヒーロー映画で最高の興行収入を記録しました。この映画は好意的な評価を得ました。ゾーイは、批評家チョイス・ムービー・アワードの最優秀アクション映画女優賞、ピープルズ・チョイス・アワードの最優秀アクション映画女優賞、MTVムービー・アワードの最優秀オンスクリーン・トランスフォーメーション賞など、数々の賞にノミネートされました。

2014年5月には、アイラ・レヴィンのホラー小説をテレビドラマ化した『ローズマリーの赤ちゃん』に出演。ゾーイは4時間の2部構成のこの番組の共同プロデューサーも務めています。2014年、ゾーイは、演技、監督、プロデュースなど映画業界のあらゆる側面にまたがる映画界における女性の功績を称える「The Women in Hollywood Awards」において、エル誌から表彰されました。

2016年～現在

ゾーイ・サルダナは、2016年4月に公開されたジャズ・ミュージシャン、ニーナ・シモンの非公認伝記映画『ニーナ』に主演。この映画は、亡き歌手の名声への上昇とマネージャーのクリフトン・ヘンダーソンとの関係を描いています。シモーネの家族は、彼女をこの役に起用した決定に批判的でした。2020年8月、ゾーイはこの役を引き受けたことを謝罪し、「本当にごめんなさい。もう二度とあんなことはしません。彼女は私たちの巨人の一人であり、他の誰かが歩み寄るべきです。他の誰かが彼女の物語を語るべきなのです」と述べました。2016年は、7月公開のSF続編『スター・トレック BEYOND』、12月公開のベン・アフレック監督の犯罪ドラマ『ライブ・バイ・ナイト』に出演。

ゾーイは、2017年5月に公開された『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』の続編『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー Vol.2』でガモーラ役に復帰。彼女は『アベンジャーズ インフィニティ・ウォー』（2018年）とその続編『アベンジャーズ エンドゲーム』（2019年）で再びこの役を演じました。後者では別バージョンのキャラクターとしてではありますが、『エンドゲーム』（2019年）で再びこの役を演じました。『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー Vol.3』（2023年）は、ガモーラとしてMCU最後の作品となりました。また2017年、ゾーイはジョー・ケリーのグラフィック・ノベル『I Kill Giants』をアンダース・ウォルター監督が映画化した『I Kill Giants』でモレ夫人役を演じました。撮影は2016年9月にアイルランドで開始。同年、彼女は『マイリトルポニー：ザ・ムービー』に出演し、海賊オウムのキャプテン・セラエノの声を演じました。2018年5月3日、ハリウッド・ウォーク・オブ・フェームの映画部門のハリウッド大通り6920番地に星を授与されました。

2021年、ゾーイはNetflixの2作品に出演し、ミュージカル『Vivo』のロジータ役と『Maya and the Three』の主人公役で出演。デヴィッド・O・ラッセル監督の『アムステルダム』ではオールスターキャストに加わりました。ゾーイは『アバター／水の道』（2022年）でネイティリ役を再演。その役作りの一環として、サイモン・フラングレンが作曲した同作のサウンドトラックのオリジナル曲「The Songcord」でボーカルを務めました。また、2023年からはテイラー・シェリダン製作のパラマウント＋のテレビシリーズ「Special Ops: Lioness」に出演。ミュージカル犯罪映画『エミリア・ペレス』（2024年）では、敏腕若手刑事弁護人リタ・モロ・カストロを演じ、批評家から絶賛され、共演のカーラ・ソフィア・ガスコン、セレーナ・ゴメス、アドリアナ・パスとカンヌ国際映画祭主演女優賞を分け合いました。

『アバター』続編に加え、ゾーイは次にピクサーのSFアドベンチャー映画『エリオ』で声の出演を果たしました。

私生活

2010年6月、ゾーイ・サルダナは俳優でマイファッションデータベースのCEOである長年の恋人キース・ブリットンと婚約しました。2011年11月、彼女とブリットンは11年間の交際に終止符を打ったことを発表。ゾーイは2011年12月から2013年1月まで俳優のブラッドリー・クーパーと交際していました。

2013年3月、ゾーイはイタリア人アーティストのマルコ・ペレーゴと交際をはじめ、3カ月後にロンドンで結婚。2015年7月、ゾーイはペレーゴが結婚と同時に彼女の姓を採用したことを明らかにしました。以後、ゾエはゾエ・サルダーニャ＝ペレーゴとなり、マルコはマルコ・ペレーゴ＝サルダーニャとなりました。2人の間には3人の息子がいます。ゾーイは夫とスペイン語、イタリア語、英語を使ってふだん話すため、子供たちはマルチリンガルになると述べています。

2016年7月、Net-a-PorterのThe Editとのインタビューで、ゾーイは母親や姉妹とともに自己免疫疾患である橋本甲状腺炎を患っていることを明かしました。この病気の影響と闘うために、ゾーイは夫とともにグルテンと乳製品を含まない食生活を守っているといいます。ゾーイはマイクロファイナンス組織FINCAインターナショナルの支援者です。2017年、彼女は「主流メディアにおける多様性の欠如と戦う」ことを目的としたデジタルメディアプラットフォームBESEを設立し、ラテン系コミュニティにおけるポジティブなストーリーに関心を寄せています。2020年9月、ゾーイは自身のソーシャルメディアを使ってVoteRiders #IDCheck Challenge に参加し、その年の大統領選挙に必要な有権者IDの普及に貢献しました。

出演作品

映画

TV

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2025.01.07