宇宙放射線被曝後に超能力を得た宇宙飛行士のグループが、敵のドクター・ヴィクター・フォン・ドゥームの計画に対抗。
『ファンタスティック・フォー 超能力ユニット』は、スタン・リーとジャック・カービーによって創作されたマーベル・コミックの同名スーパーヒーロー・チームを基にした2005年の米国スーパーヒーロー映画。
監督はティム・ストーリー、公開は20世紀フォックス。主演はイオアン・グルーファッド、ジェシカ・アルバ、クリス・エヴァンス、マイケル・チクリス、ジュリアン・マクマホン、ケリー・ワシントン。この映画は、宇宙線にさらされた後、新たな能力と折り合いをつけることを学ぶ主人公チームの起源を描いていいています。
この映画はファンタスティック・フォーの実写映画として2作目。『The Fantastic Four』と題された以前の試みは、ロジャー・コーマン製作のB級映画で、結局未公開に終わっています。
本作は2005年7月8日に米国で公開されました。批評家からは概ね否定的な評価を受けたものの、全世界で3億3350万ドルの興行収入を上げ、興行的には成功を収めています。2007年には続編『ファンタスティック・フォー 銀河の危機』が公開されました。2015年にはリブート版が公開され、2025年にも公開が予定されています。マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)でキャプテン・アメリカを演じることになるエヴァンスは、MCU映画『デッドプール&ウルヴァリン』(2024年)でジョニー・ストーム/ヒューマン・トーチ役を再び演じました。
ファンタスティック・フォー 超能力ユニット
- 邦題:ファンタスティック・フォー 超能力ユニット
- 原題:Fantastic Four
- 公開年:2005年
- 製作国:米国
- 上映時間:106分
- ジャンル:アクション
- 配給:20世紀フォックス映画
- 主演:ジェシカ・アルバ
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あらすじ
4人の宇宙飛行士は仕事中に宇宙放射線の雲に襲われ、人生が一変。リード・リチャーズは体をゴムのように伸ばすことができるようになり、スー・ストーム(ジェシカ・アルバ)は透明人間になりました。ジョニー・ストームはヒューマン・タッチになり、ベン・グリムは岩でできたシングに。
ここで一つの問題が生じました。宇宙船の旅のスポンサーであるビクター・フォン・ドゥームも放射線の影響を受け、手遅れになる前に止めなければならない危険な力をもってしまったのです。ビクターの横暴を4人はフルパワーで阻止しなければなりません。
ファム・ファタル
『ファンタスティック・フォー 超能力ユニット』でスー・ストームを演じた女優ジェシカ・アルバは、深いブルーのジャンプスーツを着用。このスーツのタイトさが魔女性と可愛さを兼備していて衝撃。
私の大好きな90年代のファム・ファタルなキャラクターはキャットウーマンですが、キャラクターのスー・ストームといい女優ジェシカ・アルバといい、SFスーパーヒーロー・ジャンルに新しい時代が来たなと思いました。
ジェシカ自身もスーザン・ストームのキャラクターを気に入っていて、その理由は、ストームが賢くて思慮深く、思いやりがあり、男の世界で女性であることに不満を抱いていたから。
ジェシカはこの映画のために髪をブロンドに染めましたが、2作目ではブロンドのウィッグを着用。
ジェシカ・アルバのランジェリー場面は、彼女が出演に同意した後に追加されました。また、この映画と続編の両方で、スー・ストームがヌードになる「筋書きに関連した」理由が見つかっています。
ジェシカは、すべての透明シーンを2回やる必要がありました。1回は自分だけで、もう1回はキャスト全員と。透明効果は、ジェシカの3Dサイバースキャンからはじまり、CGIモデルを1フレームずつ彼女の演技に合わせます。アルバの演技が映っている背景からはじめて、彼女の肌のある場所をすべて取り除いて、衣服の一部で置き換えます。
この映画の撮影現場で、後に夫となるキャッシュ・ウォーレンと出会いました。キャッシュはこの映画の監督ティム・ストーリーのアシスタントでした。
(1時間35分頃)ミスター・ファンタスティックがジェシカ・アルバにプロポーズするとき、ジェシカはダビデの星をつけています。
ちなみに、キャストとスタッフは、ジェシカには母親としての資質があり、それがスー・ストーム役によく似合うと語り、彼女が子供をもつことを望みました。
ジェシカは撮影中に腎臓の感染症にかかり、宇宙ステーションの場面でジュリアン・マクマホンと一緒にいるときに気を失ないそうになりました。
感想
「X-mean」シリーズから継いで公開された『ファンタスティック・フォー 超能力ユニット』は、よくまとまっていて楽しく見られました。従来の映画と異なり、街中で超能力が出る場面でも距離感や臨場感がリアルに描かれているのが衝撃でした。
キッチュで皮肉たっぷりのユーモアを盛り込んだこの映画は、コミックから生まれたことを受け入れ、大らかで少しおバカであることを許容しています。たとえば、ジェシカ・アルバはありえないほどタイトなジャンプ・スーツを着用し、ヒューマン・トーチはとても巧みで魅力的ですが、もし現実に彼に会ったら、その傲慢さゆえにしっかり叩かれることでしょう。
宇宙への旅からはじまり、リード・リチャーズ(イオアン・グルファッド)、スーザン・ストーム(ジェシカ・アルバ)、彼女の弟ジョニー・ストーム(クリス・エヴァンス)、ベン・グリム(マイケル・チクリス)、そしてミッションのスポンサーであるヴィクター・フォン・ドゥーム(ジュリアン・マクマホン)の5人の科学者チームは、地球を通過しようとする放射性エネルギー雲を監視するため、ドゥームの宇宙ステーションへと旅立ちました。
このエネルギー雲は、地球上の生命のはじまりに関与していた可能性があります。エネルギー雲がステーション通過予定時刻の数時間前にステーションに接近していることを知ったとき、ミッションに災難が起こります。チームメンバーは被爆し、次に観客が気づいたときには、彼らは地球に戻って試練から回復していました。
リードがいつもより少しゆるい感じであること、スーザンが自分の姿を見るのに苦労していること、ジョニーが熱いこと、そしてベンの皮膚が硬化していることを除けば、全員元気そうに見えます。
やがて4人のミュータントが誕生します。キュートなミュータントのスー・ストームは透明人間になりました。正確にいうと、完全に透明にはなれませんが、光を曲げることができます。彼女を見るのは難しくなり、裸のジェシカを期待していると残念かもしれません。彼女は何度か裸になっていますが、悲しいかな、その時は彼女を見ることはできない設定。
『スーパーマン』(1978年)で近代的なジャンルが幕を開けて以来、「ファンタスティック・フォー』は、スーパーヒーロー映画の水準を大きく引き上げました。非常に楽しく深刻にならず、いつまでも魅力的。この映画は、そんなキャンプ的要素を受け入れ、ユーモアに徹しています。
この映画は軽いスーパーヒーロー映画のなかでもより楽しく、シリアスではない作品として即座にランク付けできます。
解説
宇宙から地球へ帰還するまでの流れのみ、『ファンタスティック・フォー 超能力ユニット』を解説します。
天才肌の気弱な物理学者リード・リチャーズ博士(イオアン・グルファッド)は、数百万年前の地球の進化は宇宙の宇宙エネルギーの雲によって引き起こされたと確信しています。その雲のひとつが間もなく地球の近くを通過すると計算し、リードは、不愛想で優しい友人の宇宙飛行士ベン・グリム(マイケル・チクリス)とともに、かつてマサチューセッツ工科大学の同級生で現在はフォン・ドゥーム・インダストリーのCEOであるヴィクター・フォン・ドゥーム博士(ジュリアン・マクマホン)を説得し、雲の生物サンプルへの影響を調べようとします。
ドゥームは、実験の管理権とそれがもたらす利益の大半を得ることと引き換えに、自分が私有する宇宙ステーションへの立ち入りをリードたちに許可します。リードは、遺伝学主任研究員(リードのMIT時代の元恋人)スーザン・ストーム(ジェシカ・アルバ)と、彼女の熱血漢の弟ジョニー・ストーム(クリス・エヴァンス)、NASAではベンの部下だったがミッションでは彼の上司となる民間宇宙飛行士を乗船させます。
クインテット(5人組)は宇宙エネルギー雲を観測するため宇宙へ向かいましたが、リードの計算ミスで雲は予定よりかなり早く実体化してしまいました。リード、スーザン、ジョニーは、サンプルを置きに宇宙遊泳に出たベンを救出するため、シールドされたステーションを離れ、ビクターがシールドを閉じます。ベンは宇宙でもろに被爆し、他のメンバーはステーション内で少し被爆しました。
彼らは帰還しますが、すぐに奇妙な力を発揮しはじめます。リードはゴムのように伸びることができ、スーザンは透明人間になり、とくに怒ると力場を作り出すことができます。ジョニーは4000Kを超える温度(映画では超新星並みと誤って表現)で炎に包まれ、空を飛ぶことができるようになり、ベンは超人的な強さと耐久力を持つ大きな岩のような生き物に変身します。一方でドゥームは、失敗したミッションが原因で株主からの反発に直面し、雲の通過中に近くにあった制御コンソールが爆発して顔に傷を負います。
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