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ブラインド

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『ブラインド』は、2011年公開の韓国サスペンス・スリラー。盲目の元警察官ミン・スアが、ひき逃げ事件に巻き込まれ、連続誘拐事件の真相を追う。キム・ハヌルの迫真の演技と緊張感溢れる展開が魅力。監督はアン・サンフン、111分。視覚障害者の視点と社会の偏見を描く秀作。

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基本情報

  • 邦題:ブラインド
  • 原題:블라인드
  • 英題:Blind
  • 公開年:2011年
  • 製作国:韓国
  • 上映時間:111分
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女優の活躍

本作の主演を務めるキム・ハヌルは、盲目の元警察官ミン・スア役で卓越した演技を披露し、高い評価を受けました。彼女は本作で第48回大鐘賞と第32回青龍映画賞で最優秀女優賞を受賞し、その演技力が高く称賛されています。 キム・ハヌルは、視覚障害者としての繊細な感情表現と、危機に立ち向かう強い女性像を見事に両立させました。特に、視覚以外の感覚を頼りに事件を追うシーンでは、微妙な表情や仕草でスアの内面的な葛藤や恐怖を表現し、観客を引き込みます。彼女の演技は、視覚障害者の日常生活や社会との関わりをリアルに描き出す一方で、スリラー映画特有の緊迫感を損なわないバランスが絶妙です。また、感情的なシーンでは、弟ドンヒョン(パク・ボゴム)への罪悪感や、犯人に立ち向かう決意を力強く演じ、物語の感情的な軸を支えています。キム・ハヌルのキャリアの中でも、本作は彼女の代表作の一つとして語り継がれており、視覚障害者の役を演じるために行った準備や研究の深さが、作品のリアリティを一層高めています。

女優の衣装・化粧・髪型

キム・ハヌルの衣装は、ミン・スアのキャラクター設定を反映し、シンプルかつ実用的なものが中心です。視覚障害者としての日常を描写するため、カジュアルで動きやすい服装が採用されています。主にダークトーンのコートやセーター、ジーンズなど、落ち着いた色合いの衣装が目立ちます。これらは、スアが社会から孤立しつつも自立した生活を送る女性であることを象徴しています。特に、盲導犬スルギ(タル)と行動を共にするシーンでは、機能性を重視した服装が彼女の現実的な生活感を強調します。

化粧は、ナチュラルメイクが基本で、視覚障害者のスアが過度な装飾を避ける設定に合わせ、控えめな印象を与えます。肌は自然なトーンで、目元のメイクは最小限に抑えられ、彼女の内面的な強さと脆さを同時に表現。物語が進むにつれ、緊迫したシーンでは汗や汚れが加わり、化粧の崩れがスアの過酷な状況を視覚的に伝えています。

髪型は、肩より少し長いボブカットで、黒髪を自然に下ろしたスタイルが主です。この髪型は、視覚障害者が自分で管理しやすい実用性を考慮しつつ、キム・ハヌルの清楚なイメージとも調和しています。アクションシーンでは、髪が乱れることでスアの必死さが強調され、視覚的効果を高めています。全体的に、衣装・化粧・髪型は、キャラクターの背景や物語の緊張感を補強する役割を果たしており、キム・ハヌルの自然体な美しさを引き立てています。

あらすじ

ミン・スア(キム・ハヌル)は、警察大学で将来を嘱望された学生だったが、3年前、弟同然のドンヒョン(パク・ボゴム)を事故で失い、自身も視力を失う。警察官の夢を諦め、盲導犬スルギと共に静かに暮らす彼女はある夜、タクシーに乗車中、運転手が何かを轢く衝撃を感じる。運転手は「犬を轢いた」と主張するが、鋭い感覚を持つスアはそれが人間だと直感。運転手はスアを置き去りにして逃走する。スアは警察に通報するが、視覚障害者である彼女の証言は軽視される。その後、連続女子大生失踪事件とひき逃げ事件が関連していることが判明し、スアは事件の鍵を握る目撃者として捜査に協力する。同じ事故を目撃した青年キム・ギソプ(ユ・スンホ)が現れるが、彼の証言はスアの感覚と食い違い、謎が深まる。やがて、スアとギソプは犯人に命を狙われ、警察のチョ刑事(チョ・ヒボン)と共に事件の真相に迫る。スアは視覚以外の感覚を駆使し、弟の死への罪悪感と向き合いながら、犯人との危険な対決に挑む。

解説

『ブラインド』は、視覚障害者の視点を通じて描かれるサスペンススリラーとして、韓国映画の秀作の一つに数えられます。監督アン・サンフンが手掛けた本作は、視覚に頼らず聴覚や触覚で状況を把握する主人公の独特な視点と、緻密なストーリー展開が特徴です。物語は、ひき逃げ事件と連続誘拐事件を軸に進み、視覚障害者の社会的な偏見や孤立感を巧みに織り交ぜ、単なるスリラーに留まらない深みを持っています。

特に注目すべきは、視覚障害者の日常生活や心理を丁寧に描いた点です。スアが盲導犬スルギと暮らすシーンや、警察から軽視される描写は、障害者の社会での扱いや自立の難しさを浮き彫りにします。一方で、スアの鋭い感覚と強い意志は、障害を乗り越える人間の強さを象徴し、観客に希望を与えます。

映画のサスペンス要素も秀逸で、犯人の正体が序盤から示唆されつつも、徐々に明らかになる動機や背景が緊張感を高めます。日本のリメイク版『見えない目撃者』(2019年、吉岡里帆主演)や中国版リメイク(2015年)と比較すると、本作は犯人の不気味さや警察の無能さが強調され、韓国映画特有のリアルで生々しい描写が際立ちます。 また、アクションシーンは長めながらも、スアとギソプの連携や盲導犬の活躍が物語にダイナミズムを加えています。

技術面では、撮影監督ソン・ウォンホのカメラワークが光ります。スアの視点を取り入れた暗い画面や音響効果は、観客に彼女の感覚を追体験させ、臨場感を高めます。音楽を担当したソン・ジュンソクのスコアも、緊張感と感情的な場面を効果的に演出しています。

本作は、視覚障害者の社会的な課題を扱いつつ、エンターテインメントとしてのスリラー要素を両立させた作品として、韓国映画の多様性と奥深さを示しています。2011年の公開当時、日本では劇場公開が限定的だったものの、後にDVDや配信で注目を集め、国際的な評価も得ました。

キャスト

  • ミン・スア:キム・ハヌル…視覚障害を持つ元警察官候補生。鋭い感覚で事件に挑む主人公。
  • キム・ギソプ:ユ・スンホ…ひき逃げ事件の目撃者である青年。スアと協力し、事件の真相を追う。
  • チョ刑事:チョ・ヒボン…頼りないが人間味ある刑事。スアとギソプを支える。
  • キム・ドンヒョン:パク・ボゴム…スアの弟同然の人物。事故で亡くなり、物語の感情的背景を担う。

その他:ヤン・ヨンジョ、キム・ミギョンなど。

スタッフ

  • 監督:アン・サンフン…視覚障害者の視点を取り入れた斬新な演出で、サスペンスと人間ドラマを融合。
  • 脚本:チェ・ミンスク…2009年の韓国映画プロデューサー組合の「Hit By Pitch」プロジェクトで選ばれた脚本。
  • 製作:ユン・チャンオプ
  • 撮影:ソン・ウォンホ…スアの感覚を視覚化したカメラワークが特徴。
  • 編集:シン・ミンギョン
  • 音楽:ソン・ジュンソク…緊張感と感情を高めるスコアを提供。
  • 配給:ブラウニー(日本)、Next Entertainment World(韓国)

総括

『ブラインド』はキム・ハヌルの圧倒的な演技力と、視覚障害者の視点を取り入れた独自のストーリーテリングが光るサスペンススリラーです。衣装や化粧、髪型はスアの現実的なキャラクターを反映し、物語のリアリティを高めています。社会的なテーマとエンターテインメント性を両立させた本作は、韓国映画の奥深さを体現する一作として、観客に強い印象を与えます。

レビュー 作品の感想や女優への思い

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