『エアフォースワン・ダウン』(2024年)は、米国のアクションスリラー映画。ルーキーのシークレットサービス・エージェントが、ハイジャックされた大統領専用機を救うため奮闘。緊張感あふれる戦いが展開する。主演はキャサリン・マクナマラ、監督はジェームズ・バムフォード。2月9日公開。
基本情報
- 邦題:エアフォースワン・ダウン
- 原題:Air Force One Down
- 公開年:2024年
- 製作国:米国
- 上映時間:84分
- ジャンル:アクション、スリラー
見どころ
スリリングなストーリー展開、次々に繰り広げられるアクションシーンに目が離せなくなる。主演を務めたキャサリン・マクナマラの体当たりの演技にも注目。
女優の活躍
『エアフォースワン・ダウン』の主役であるアリソン・マイルズを演じたキャサリン・マクナマラは、本作で際立った活躍を見せています。彼女は、テレビシリーズ『シャドウハンターズ』や『アロー』でのアクション経験を活かし、初のシークレットサービス・エージェント役に挑戦。マクナマラは、身体能力の高さと感情表現の豊かさを発揮し、危機的状況下での冷静かつ勇敢な女性像を説得力を持って演じています。特に、テロリストとの格闘シーンでは、華奢な体格にも関わらず、訓練されたエージェントらしい機敏な動きと力強さを見せ、観客に強い印象を与えました。レビューでは「アクションシーンでの彼女の存在感が映画のハイライト」と評価される一方、一部の批評家からは「非現実的な強さ」との指摘もありますが、彼女のコミットメントとエネルギーは映画の推進力となっています。マクナマラ自身、インタビューで「この役は肉体的にも精神的にも挑戦的だったが、アクション女優としての新たな一面を見せられた」と語っており、彼女のキャリアにおける重要な一歩となりました。
また、ダーシャ・ポランコも重要な脇役として登場し、機内の緊迫した状況でサポート役を演じています。ポランコの落ち着いた演技は、マクナマラのダイナミックなパフォーマンスを引き立て、チームワークの重要性を強調しています。
女優の衣装・化粧・髪型
キャサリン・マクナマラ演じるアリソン・マイルズの衣装は、シークレットサービスエージェントとしての機能性とプロフェッショナリズムを反映したものになっています。主に黒を基調とした戦術的なユニフォームが採用され、動きやすさと実用性を重視。タイトなジャケットとパンツは、アクションシーンでの機敏さをサポートしつつ、彼女のキャラクターに現代的で力強い印象を与えています。終盤では、よりカジュアルな装いも登場し、過酷な状況での人間らしさを表現しています。
化粧は、プロのエージェントらしい自然体で控えめなスタイル。汗や汚れが目立つシーンでも、彼女の顔立ちを引き立てるナチュラルメイクが施されており、戦闘中のリアルさを損なわない工夫がされています。髪型は、任務中の実用性を考慮したタイトなポニーテールが基本。激しいアクションシーンでも髪が邪を防ぐデザインで、彼女のプロフェッショナルな姿勢を強調しています。ポランコの衣装も同様に機能的で、シークレットサービスの制服を着用し、シンプルながらも役割を明確に示すスタイルが採用されています。
あらすじ
『エアフォースワン・ダウン』は、アリソン・マイルズ(キャサリン・マクナマラ)がシークレットサービス・エージェントとして初めての大統領専用機(エアフォース・ワン)での任務に挑むところから始まります。彼女の叔父サム(アンソニー・マイケル・ホール)が率いるチームの一員として、彼女は大統領ダラス・エドワーズ(イアン・ボーヘン)を守る任務に就きます。しかし、飛行中にテロリスト集団がエアフォース・ワンをハイジャック。首謀者はアストビア(架空の国)の反政府将軍ロディノフ(ラデ・シェルベッジヤ)で、彼らは重要なエネルギー協定を阻止しようと計画しています。大統領の命と国際的な危機が危機に瀕する中、アリソンは単身でテロリストに立ち向かい、機内の乗員乗客を救うため、そして世界の歴史を変えるかもしれない危機を回避するために戦います。彼女の勇敢さと機転が試される、息をのむようなアクションが展開します。
解説
『エアフォースワン・ダウン』は、1997年の名作『エアフォース・ワン』(ハリソン・フォード主演)を彷彿とさせるアクション・スリラーですが、低予算のB級映画として独自の魅力を持っています。監督のジェームズ・バムフォードは、スタントコーディネーター出身であり、アクションシーンの演出に力を入れています。特に、機内での格闘戦や銃撃戦は、予算の制約を感じさせないほどダイナミックで、観客を引き込む緊張感があります。ただし、ストーリーや政治的陰謀の描写には深みが欠け、プロットが単純すぎるとの批判も見られます。たとえば、テロリストが一人ずつアリソンに挑む「コンベアベルト式」の展開や、F-35戦闘機がセスナ機をゆっくり追従する非現実的なシーンが、リアリティを損なう要因として指摘されています。
音楽スコアについては、批評家から「映画の雰囲気を下げる」との声が多く、作品全体のクオリティに影響を与えたとの意見もあります。それでも、キャサリン・マクナマラのエネルギッシュな演技と、アクション場面のテンポの良さが、80年代のアクション映画を思わせる懐かしさを提供し、一部のファンには高い評価を受けています。特に、女性主人公が主導するアクション映画として、ジェンダーを強調しすぎず自然に描かれた点は好評です。Rotten Tomatoesでは批評家の評価が11%と低めですが、観客の間では「単純に楽しめるB級アクション」として一定の支持を得ています。
本作は、2023年3月に撮影を終え、2024年2月9日にリパブリック・ピクチャーズを通じて限定劇場公開およびVOD(ビデオ・オン・デマンド)でリリースされました。低予算ながらも、アクションシーンのクオリティやキャストの熱演により、B級映画の枠を超えたエンターテインメント性を提供しています。
キャスト
- キャサリン・マクナマラ:アリソン・マイルズ役。ルーキーのシークレットサービスエージェントで、映画の中心人物。
- イアン・ボーヘン:ダラス・エドワーズ大統領役。危機に直面するリーダー。
- ラデ・シェルベッジヤ:ロディノフ将軍役。テロリストのリーダーで、アストビアの反政府勢力を率いる。
- アンソニー・マイケル・ホール:サム役。アリソンの叔父で、シークレットサービスのベテラン。
- ダーシャ・ポランコ:機内のサポート役。チームの一員として活躍。
- フリスト・ミツコフ:テロリストの一人。
- ポール・S・トレイシー:脇役として登場。
スタッフ
- 監督:ジェームズ・バムフォード。スタントコーディネーター出身で、『ラスト・ガンファイト』や『ジェイド』などの監督作品を持つ。アクション演出に定評。
- 脚本・製作:スティーヴン・ポール。プロデューサーとして知られ、本作では脚本も担当。政治的ユーモアやシンプルなストーリー設計が特徴。
- 製作会社:SP Media Group
- 配給:リパブリック・ピクチャーズ
- 撮影監督:詳細情報は公開されていないが、低予算ながら効果的なカメラワークが評価されている。
- 音楽:批評家から批判を受けたスコア。映画の緊張感を損なうとの声が多い。
総評
『Air Force One Down』は、派手なアクションとキャサリン・マクナマラの魅力的な演技で、B級アクション映画の楽しさを提供します。ストーリーの単純さや非現実的な要素が目立つものの、アクションシーンのテンポと女性主人公の活躍は観客を引き込みます。衣装やメイクもキャラクターの役割を効果的に補強し、特にマクナマラのプロフェッショナルなスタイルが際立っています。低予算ながらも、80年代アクション映画のノスタルジーを感じさせる本作は、気軽に楽しみたい観客におすすめの作品です。
レビュー 作品の感想や女優への思い