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網タイツ

網タイツは、網目状の編地で作られた伸縮性のある衣料品で、脚を覆うファッション・アイテム。主に女性が着用し、セクシーさや個性を演出。厚さはデニールで表され、舞台衣装や日常ファッションで用いられる。歴史は19世紀フランスに遡り、現代では多様なスタイルで人気。映画の有名どころではミュージカル映画『シカゴ』でキャサリン・ゼタ=ジョーンズ演じるヴェルマ・ケリーが網タイツを着用。

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歴史

網タイツの起源は、19世紀のフランスに遡ります。この時期、舞台衣装として発明され、特にフレンチカンカンなどのダンス・パフォーマンスで使用されました。フレンチカンカンは、1830年代から1860年代にかけてパリで発展した活気あるダンスで、網タイツはダンサーの脚を強調し、視覚的な魅力を高める役割を果たしました。最終的に、網タイツはハイヒールやフリルのスカートと組み合わせられ、フレンチカンカンの象徴的な衣装の一部となりました。この時期の網タイツは、現代のものよりも粗い網目で、動きやすさと装飾性を兼ね備えていました。

中世ヨーロッパでは、網タイツの原型ともいえる「ショース(ホーズ)」が男性によって広く着用されていました。これは、乗馬や防寒のために設計された股引状の衣服で、絹や毛織物などさまざまな素材で作られました。イングランドのヘンリー8世の時代には、ふくらはぎ部分に詰め物をして脚を美しく見せる流行も見られ、ファッションとしての要素が強まりました。しかし、これらは現代の網タイツとは異なり、網目状のデザインは一般的ではありませんでした。

20世紀に入ると、ナイロン素材の登場により、網タイツはより軽量で伸縮性のあるものへと進化しました。1940年代にナイロン製ストッキングが普及し、網タイツもこの技術革新の恩恵を受け、細かい網目や耐久性が向上しました。この時期、網タイツはハリウッド映画や舞台公演でセクシーなイメージを強調するアイテムとして人気を博しました。特に1950年代から1960年代のファッションでは、網タイツがサブカルチャーやポップカルチャーと結びつき、若者の間で個性的なスタイルとして広まりました。

現代では、網タイツはゴスやパンク、ストリート・ファッションなど多様なサブカルチャーで愛用されています。また、コスプレやファッションイベントでも人気があり、さまざまな網目の大きさや色が展開されています。近年では、環境に配慮したリサイクル素材を使用した網タイツも登場し、持続可能性を意識したファッション・アイテムとしても注目されています。

芸術

網タイツは、芸術の分野でも象徴的なアイテムとして扱われてきました。特に、ポップアートやシュルレアリスムの文脈で、網タイツは女性の身体やセクシュアリティを表現するシンボルとして登場します。1960年代のポップアートでは、網タイツを着用した女性のイメージが広告やイラストで頻繁に使用され、商業文化と女性の魅力が交錯するテーマが探求されました。例えば、アンディ・ウォーホルの作品では、網タイツを履いた女性の脚が、消費社会のアイコンとして描かれることがありました。

写真芸術でも、網タイツは視覚的なテクスチャーやコントラストを提供する要素として重宝されています。モノクロ写真では、網タイツの網目が光と影の効果を強調し、被写体の脚に独特の質感を与えます。現代のファッション写真では、網タイツが大胆なスタイルや反骨精神を表現するツールとして用いられ、個性や自己主張を強調するアイテムとして再解釈されています。

舞台芸術では、網タイツはミュージカルやバーレスク、現代ダンスで重要な役割を果たします。バーレスクでは、網タイツが官能性とユーモアを融合させ、観客を引きつける要素となっています。また、現代のダンスパフォーマンスでは、網タイツが身体の動きを強調し、視覚的なインパクトを高めるために使用されます。これにより、網タイツは単なる衣装を超え、芸術的な表現の一部として機能しています。

登場する映画

網タイツは、映画の中でキャラクターの個性や時代背景を表現する重要なファッションアイテムとして頻繁に登場します。以下に、網タイツが印象的に使用された映画をいくつか挙げます。

  • Secret Life of a Dominatrix(2024年):平凡な主婦がBDSMの世界に足を踏み入れ、夫の暗い秘密を暴くスリラー。コルセット、ハイヒール、網タイツといったBDSMをイメージした衣装により、彼女の内なる変化を視覚的に表現。
  • ゲッタウェイ キケンな女子旅(2020年):スリラー映画。レズビアン・カップルと3人の女子旅を楽しむ女性タマラが怪しい男性老人とその息子たちから監禁され、脱出を試みる。タマラ役のジャクリン・ベサムがたまに黒の網タイツを着用し、序盤には着用したまま戦闘する場面あり。
  • サンタキラーズ(2019年):英国製ホラー映画。殺人鬼のサンタクロース夫妻がFBIを相手に、猫とネズミのゲームを繰り広げる筋書き。サンタコスプレを楽しむ女子たちが赤や黒の網タイツを着用。
  • Girls Guns and Blood(2019年):テキサスの売春宿が強盗に遭い、女性たちがセクシャルかつ暴力的に復讐を果たすB級グラインドハウス作品。女優たちは、露出度の高い衣装、たとえば、ミニスカート、ビキニ風のトップス、網タイツ、ハイヒールなどを着用し、売春宿の設定を強調。
  • ホット・ガールズ・ウォンテッド(2015年)は、アメリカのポルノ業界に飛び込む18~19歳の女性たちの実態を追ったドキュメンタリー。職場での衣装としてビキニ、ランジェリー、網タイツ、ハイヒールの組み合わせが多数。
  • エージェント・マロリー(2012年):中村玉緒が宣伝イベントで網タイツを着用し、スパイ映画のイメージをユーモラスに表現。年齢を超えたファッションの挑戦として注目。
  • エンジェル ウォーズ(2011年):ファンタジー・アクション映画。エミリー・ブラウニングが精神病院に収容された少女ベビードールを演じる。主役の3人よりも、黒の網タイツブロンディ役(ヴァネッサ・ハジェンズ)と、同じく黒の網タイツのアンバー役(ジェイミー・チャン)が可愛い(後述)。
  • 聖トリニアンズ女学院(2007年):ロナルド・サールの漫画を原作とした学園コメディ。エモ系女子学生が黒を基調としたゴシック風の衣装や網タイツ、厚手のブーツで反抗的な雰囲気を表現。
  • セルラー(2004年):アクション・スリラー映画。主演のキム・ベイシンガーが始終、ベージュの網タイツと黒のパンプスを着用。
  • ムーラン・ルージュ(2001年):バズ・ラーマン監督のこのミュージカル映画では、ニコール・キッドマン演じるサティーンがフレンチカンカンのダンサーとして網タイツを着用。19世紀末のパリの華やかな雰囲気と官能性を表現しました。
  • シカゴ(2002年):ロブ・マーシャル監督のミュージカル映画で、キャサリン・ゼタ=ジョーンズ演じるヴェルマ・ケリーが網タイツを着用し、ジャズエイジの魅力を体現。また、エカテリーナ・シェチェルカノワが演じるダンサーのハニャクが一時的に白のドレス、白の網タイツ、白のハイヒールシューズで舞台に上がる場面あり。
  • インパルス(1990年):女刑事ロティが囮捜査で深みにはまる姿を描く。囮捜査中の売春婦役でのテレサ・ラッセルは赤や黒のタイトなドレス、網タイツ、ハイヒールなど、80年代後半から90年代初頭のファッションを反映したスタイル。
  • 殺しのストッキング(1982年):香港サスペンス・スリラー映画。ある男が精神病院を退院後、女装した夜のストーカーとなり、白い網タイツをはいた女性を襲う。
  • ロッキー・ホラー・ピクチャー・ショー(1975年):このカルト映画では、ティム・カリー演じるフランク・N・ファーターが網タイツを着用し、ジェンダーを超えた大胆なスタイルを披露。網タイツは反文化的な表現として機能。

着用した女優

網タイツを着用した女優は、映画や舞台、メディアを通じてその魅力を引き立ててきました。以下に、代表的な女優とその背景を紹介します。

  • ニコール・キッドマン:『ムーラン・ルージュ』でサティーン役を演じ、網タイツを着用したダンスシーンで世界中の観客を魅了。彼女の優雅さと情熱的な演技が、網タイツの視覚的効果を最大限に引き出しました。
  • キャサリン・ゼタ=ジョーンズ:『シカゴ』でのヴェルマ役で、網タイツを着用したパフォーマンスが圧倒的な存在感を放ち、ミュージカル女優としての地位を確立。網タイツは彼女の力強いダンスを際立たせました。
  • スーザン・サランドン:『ロッキー・ホラー・ピクチャー・ショー』でジャネット役を演じ、網タイツを着用したシーンでカルト的な人気を獲得。彼女の演技は、網タイツの反骨精神を象徴していました。
  • ベッキー:『JKニンジャガールズ』の宣伝で網タイツを着用し、現代のポップアイコンとしての魅力をアピール。SNSでの写真が話題となり、若者文化における網タイツの再評価を促しました。
  • 中村玉緒:『エージェント・マロリー』のPRイベントで網タイツを着用し、ユーモアと大胆さで注目を集めました。年齢を問わず網タイツを楽しむ姿勢が話題となりました。

ちなみに、ザック・スナイダー監督の映画『エンジェル ウォーズ』(2011年)の登場人物ブロンディヴァネッサ・ハジェンズか演じた)はレオタードに黒網タイツ、セーターといったダンス練習用の服を着て売春宿を回っています。

結論

網タイツは、19世紀のフランスの舞台衣装から始まり、現代のファッションや芸術、映画に至るまで、多様な形で進化を遂げてきました。そのセクシーで個性的な魅力は、ポップカルチャーやサブカルチャーにおいて重要な役割を果たし、女優たちの演技やパフォーマンスを際立たせるアイテムとして愛されています。舞台での実用性から、現代の自己表現のツールまで、網タイツは時代を超えて人々を魅了し続けています。

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