ジュリー・ボーウェン(Julie Bowen)はアメリカ人女優。ABCのシットコム「モダン・ファミリー」でクレア・ダンフィー役を演じ、2度のプライムタイム・エミー賞を受賞しました。コメディからドラマまで幅広い役柄で活躍しています。
プロフィール
- 名前:ジュリー・ボーウェン(Julie Bowen)
- 本名:Julie Bowen Luetkemeyer
- 生年月日:1970年3月3日(55歳)
- 出生地:アメリカ合衆国メリーランド州ボルチモア
- 国籍:アメリカ合衆国
- 職業:女優、声優
- 活動期間:1992年~現在
- 配偶者:Scott Phillips (2004年~現在)
- SNSサイト:Instagram・X・TikTok
生い立ち・教育
ジュリー・ボーウェン、本名ジュリー・ボーウェン・ルートケマイヤーは、1970年3月3日にアメリカ合衆国メリーランド州ボルチモアで生まれました。彼女はジョン・アレクサンダー・ルートケマイヤー・ジュニアとスザンヌ・ルートケマイヤー(旧姓フライ)の間に生まれた3姉妹の真ん中で、姉のモリーと妹のアニーという姉妹がいます。父親は不動産開発業者で、母親は元新聞コラムニストでした。家族はドイツ系アメリカ人で、メリーランド州の郊外ルクストン=ライダーウッドで育ちました。
幼少期から演劇に興味を持ち、姉妹たちと庭で即興の芝居を上演するなど、創造性を発揮していました。教育面では、まずボルチモアのカルバート・スクールに通い、次にメリーランド州のガリソン・フォレスト・スクール、続いてローランド・パーク・カントリー・スクールに進みました。その後、ロードアイランド州ミドルタウンのセント・ジョージズ・スクールで高校生活を送りました。これらの学校はすべて名門の女子校で、ジュリーはそこで演劇や芸術に親しみました。
高校卒業後、1991年にブラウン大学に入学し、イタリア・ルネサンス研究を専攻しました。大学3年生時にはイタリアのフィレンツェに留学し、現地の文化と芸術に深く浸りました。大学時代には、演劇サークルで「ガイズ・アンド・ドールズ」「ステージ・ドア」「レモン・スカイ」などの作品に出演し、演技の基礎を固めました。また、卒業直前にインディペンデント映画「ファイブ・スポット・ジュエル」の主演を務め、プロの演技の世界に足を踏み入れました。大学では演劇を正式な専攻とはしていませんでしたが、演技の勉強をActor’s Instituteなどで並行して行い、卒業時にはルネサンス研究の学士号を取得しました。この教育背景は、彼女の知的で多角的な視点を持つ演技に影響を与えています。
経歴
ジュリー・ボーウェンの演芸界デビューは1992年、ソープオペラ「ラヴィング」での端役から始まりました。同年、大学ドラマ「クラス・オブ・’96」のエピソードにゲスト出演し、徐々に注目を集め始めました。1994年にはテレビ映画「ランアウェイ・ドーターズ」で主演を務め、ポール・ラッドと共演。この作品で彼女の魅力的な演技が評価され、キャリアの基盤を築きました。
1990年代中盤に入り、映画界に進出。1996年のアダム・サンドラー主演コメディ「ハッピー・ギルモア」でバージニア・ヴェニット役を演じ、主人公の恋人役として人気を博しました。同年、マイケル・キートンとのコメディ「マルチプリシティ」に出演し、多重人格をテーマにしたユニークな役柄をこなしました。続いて1997年のホラーコメディ「アメリカン・ワーウルフ・イン・パリ」では、狼男の物語に絡む役で国際的な視野を広げました。この時期、TV番組では「パーティー・オブ・ファイブ」(1996年)や「ドーソンズ・クリーク」(1999年)などの人気ドラマにゲスト出演し、安定した露出を確保しました。
1998年から1999年にかけ、医療ドラマ「ER緊急救命室」のロクサンヌ・プリーズ役でレギュラー出演し、医療現場の緊張感ある演技で批評家から好評を得ました。これが転機となり、2000年から2004年までNBCのシットコム「エド」でキャロル・ヴェッシー役を演じ、主人公の妻としてシリーズの中心を担いました。この役で彼女のコメディセンスが花開き、視聴率も安定しました。
2005年から2007年は、ミステリードラマ「ロスト」でサラ・シェパード役をゲスト出演し、島の生存者たちの複雑な人間関係を描きました。同時に「ボストン・リーガル」(2005-2008年)でデニス・バウアー役を演じ、法廷コメディの鋭いユーモアを披露。2008年には「ウィーズ」のレギュラー役で、ダークコメディのニュアンスを加えました。
キャリアの頂点は2009年から2020年までのABCシットコム「モダン・ファミリー」です。クレア・ダンフィー役で、完璧主義の母親をコミカルに体現し、シリーズの成功に大きく貢献しました。この役でプライムタイム・エミー賞の最優秀助演女優賞(コメディ部門)に6年連続ノミネートされ、2011年と2012年に受賞。スクリーン・アクターズ・ギルド賞も獲得し、国際的な名声を確立しました。また、2010年と2022年に「セレブリティ・ジェパディ!」に出演し、クイズ番組でも活躍を見せました。
映画面では、2011年のブラックコメディ「ホリデイ・ボス」で上司役を、2018年の「ライフ・オブ・ザ・パーティー」でメラニー・メルチャーとの共演を果たしました。2020年の「ヒュービー・ハロウィン」、2021年の「ザ・フォールアウト」、2023年のホラーコメディ「トータリー・キラー」などで多様なジャンルをこなしています。2025年には「ハッピー・ギルモア2」に出演予定です。
近年はプロデューサーとしても活躍。2021年に自身のプロダクション会社「ボーウェン・アンド・サンズ」を設立し、ユニバーサル・テレビジョンとファーストルック契約を結びました。2023年にはディズニー・チャンネル向け「プロム・パクト」をプロデュース。Neutrogenaのスポークスマンとしても知られ、スキンケア製品を宣伝しています。彼女の経歴は、粘り強さと多才さを象徴しており、30年以上にわたりエンターテイメント業界で輝き続けています。
私生活
ジュリー・ボーウェンの私生活は、家族中心で温かく、しかし公の目からも注目されるものでした。2004年9月9日、不動産投資家兼ソフトウェア開発者のスコット・フィリップスと結婚。出会いは2002年のチャリティイベントで、すぐに意気投合しました。二人は2007年4月に長男オリヴァーを、2009年5月に双子のグスタフとジョン迎え入れました。双子妊娠中は「モダン・ファミリー」のパイロット版撮影中で、役柄の母親像が現実と重なる興味深いエピソードです。家族はロサンゼルスとニューヨークを行き来し、子供たちのプライバシーを守るよう努めました。
しかし、2018年9月に離婚を発表。理由は「埋めがたい相違」で、資産分割は総額2,500万ドルと報じられました。離婚後も共同親権で子供たちを育て、友好的な関係を維持しています。ジュリーは母親としての喜びをしばしば語り、子育ての大変さと充実感をバランスよくこなす姿が、多くのファンに共感を呼んでいます。
健康面では、20代前半に徐脈(心拍数が低い状態)と診断され、ペースメーカーを埋め込みました。この経験は彼女の人生観を深め、定期的な健康管理を習慣づけました。宗教的には「低プロテスタント」と自称し、控えめな信仰心を持っています。
政治的にはリベラル寄りで、2016年の民主党全国大会でヒラリー・クリントンを支持するビデオに出演。慈善活動にも積極的で、子供関連の基金や環境保護団体を支援しています。趣味はハイキング、読書、高校生の家庭教師で、忙しいスケジュールの中でリラックスする時間を大切にしています。ジュリーの私生活は、プロフェッショナルな成功と個人的な成長が調和した、魅力的なものです。
出演作品
映画
- ハッピー・ギルモア(1996年)
- マルチプリシティ(1996年)
- アメリカン・ワーウルフ・イン・パリ(1997年)
- ジョー・サムワン(2001年)
- キッズ・イン・アメリカ(2005年)
- セックス・カウントダウン(2007年)
- ホリデイ・ボス(2011年)
- ジャンピング・ザ・ブルーム 恋と嵐と結婚式(2011年)
- モンスター上司(2011年)
- ナイフ・ファイト(2013年)
- ライフ・オブ・ザ・パーティー(2018年)
- ヒュービーのハロウィーン(2020年)
- ザ・フォールアウト(2021年)
- トータリー・キラー(2023年)
- ハッピー・ギルモア2(2025年)
TV
- ER緊急救命室(1998-1999年)
- エド(2000-2004年)
- ロスト(2005-2007年)
- ボストン・リーガル(2005-2008年)
- ウィーズ(2008年)
- モダン・ファミリー(2009-2020年)
- ラプンツェルの長い髪の冒険(2017-2020年)
- ハイステリア!(2024年)

 
 





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