バッド・ティーチャーアブナイ教授に狙われた女子生徒

邦題：Deadly Dormitory／College Professor Obsession
公開年：2021年
製作国：米国
上映時間：90分
ジャンル：スリラー、クライム、ドラマ、ロマンス
撮影場所：①オクラホマ大学（米国オクラホマ州ノーマン）、②米国オクラホマ州オクラホマシティ

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製作会社

RNR Media
Almost Never Films Inc.
グレイアワー・プロダクション・サービス

配給会社

ライフタイム・ムービー・ネットワーク（LMN）：アメリカ、2021年、TV
シャンプレーン・メディア：カナダ、2021年
リール・ワン・エンターテインメント：ワールドワイド、2021年
リール・ワン・インターナショナル：アメリカ以外、2021年
TF1：フランス、2022年、TV

見どころ

セクハラ教授に立ち向かう女子大生が、同じように抗議した学生の死をはじめ、思わぬ大事件に巻き込まれていくサスペンス。ヒロインのこびない態度や言動に惚れ惚れする。

あらすじ

大学入学と寮での新生活に胸躍らせるジェニー。しかし、ラフな格好が原因でタブロー博士に低評価をつけられて落第の危機に。理不尽な評価に彼女は憤り、博士に立ち向かうことを決意。その後、寮や大学内で謎の死亡事件が起きていたことが判明し…。

ファム・ファタル

私的な学外での深夜の歓談会で女子大生たちが露出度の高いドレスを着ているので必見。

グレース・パターソンが、素朴で可愛い新入生ジェニー・ウィルスを演じています。
ジョアンナ・リアウがジェニーの先輩学生ベスを演じていて、かなりセクシー。ピンヒールに大胆なドレスの組み合わせが目立ち、この映画をベスのファッションショーとして見ることができます。
ジョセリン・サエンツはジェニーの母親クリスティン・ウィルス役。レディース・ブティックを経営。遊び慣れたベスに似ていますが、こちらは娘ジェニーへ心配が絶えません。

感想

全体的にいい映画。ジェニーが昔のルームメイトに何が起こったか解明していくのは定番。そして、誰もが望んでいたようなハッピーエンドが待っています。ちょっと捻りがあって、こうなるとは思いませんでした。

解説

『バッド・ティーチャーアブナイ教授に狙われた女子生徒』は、突飛な前提に基づいています。架空のオールドブリッジ大学の一部の男性教授たちは、女子学生が授業中にオシャレをしないとペナルティーを課し、権威主義的な個人的ルール（「自信あり」対「カジュアル」）に従わないと成績を下げます。もちろん、その見返りは教室での服装にとどまらず、私的な学外での深夜の歓談会でも明らかなように、洒落た女子大生たちが教授たちと交流。

この映画は2021年に製作されましたが、その年にアメリカの大学でここまで露骨な状況が発生する可能性はありません（笑）とはいえ、米国の大学におけるセクシャル・ハラスメントが考慮に値しないほど減少したわけではなく、この映画は、とくにアスリート学生が抱えるセクハラや奨学金の悩みを的確に表現しています。

若きジェニー・ウィリスは、不運にも靭帯を断裂させて足を怪我してしまった陸上部で奨学金を取り戻そうと、大きな期待を胸に大学に入学したばかりの新入生。ジェニーにとって良い出来事が何もなく、母な心配は募ります。

ジェニーが割り当てられた寮の部屋は最近亡くなった生徒の部屋で、彼女はその生徒のベッドで寝ることになることを知ったときから、トラブルがはじまります。サラの死の謎めいた状況から、謎はジェニーは教授陣の変質者たち、とくに心理学教授のエリック・ダヴルー博士にたどり着きます。

ジェニーの母、「ブラッシュ」という成功したレディース・ブティックを経営するクリスティン・ウィリスは、娘が困っていることを即座に察知し、娘にとってはお節介でも、容赦ないサポートを提供していきます。

また、ジェニーの2人のルームメイト、奔放なベスと不機嫌なサラなど、よく練られた二次的キャラクターも登場。どちらのルームメイトも、亡くなったサラに関する重大な秘密を隠しており、それがダヴルー博士の教室につながることになります。

大学生を演じた3人の女優はみな、アメリカ史の教授であるキングズレー女史と同じくらい老けて見えましたが、機微ある演技と映画のテンポの良さで、寮部屋の秘密や大学の闇に引き込まれていきます。

映画のある場面で、ジェニーの気の長い父親が、名門オールドブリッジ大学への娘の学費を払うために残業を続けていることが明らかになり、少し涙。