ダイアナ・スカーウィッド(Diana Scarwid)は米国の女優。『マミー・ディアレスト』(1981年)でのクリスティーナ・クロフォード役で知られ、アカデミー賞にノミネートされた『インサイド・ムーブス』(1980年)やエミー賞ノミネートの『トルーマン』(1995年年)で評価された。70以上の作品に出演。
プロフィール
- 名前:ダイアナ・スカーウィッド(Diana Scarwid)
- 生年月日:1955年8月27日(70歳)
- 出生地:アメリカ合衆国ジョージア州サバンナ
- 職業:女優
- ジャンル:映画・TV
- 活動期間:1976年 – 現在
- 配偶者:エリック・シェインバート
生い立ち・教育
ダイアナ・エリザベス・スカーウィッドは、1955年8月27日にジョージア州サバンナで生まれた。父親のアンソニー・ジョン・スカーウィッドと母親のエリザベス(旧姓フリゼル)の間に生まれ、3人の兄弟と共に育った。家族はジョージア州タイビー島の長年の住民であった。幼少期から芸術、特に演劇に強い情熱を示し、17歳の時に故郷を離れ、ニューヨーク市へ移った。そこで女優になるという夢を追い求めた。
ニューヨークでは、ペース大学とアメリカン・アカデミー・オブ・ドラマティック・アーツの両方に同時入学し、名誉学生として卒業した。この二重プログラムは、演劇の専門教育と心理学の学位取得を可能にした。彼女はまた、ジョージア大学シアター・ワークショップ、ナショナル・シェイクスピア・コンサバトリー、フィルム・アクターズ・ワークショップでも演技を学んだ。これらの教育は、彼女の多面的な演技力を基盤づけた。タイビー島での穏やかな生活から、ニューヨークの活気ある演劇界への移行は、彼女の人生の転機となった。
経歴
ダイアナ・スカーウィッドのキャリアは、1970年代中盤に始まり、2011年まで続き、映画、テレビ、舞台で70以上のクレジットを持つ。1976年にハリウッドへ移り、テレビシリーズ『ギブズビル』でデビューした。続いて『ポリス・ウーマン』、『スタースキー&ハッチ』、『コジャック』などの小役を演じ、演技の基盤を築いた。1977年にはNBCのテレビ映画『イン・ザ・グリッター・パレス』と『ポゼスト』に出演した。
1978年、ルイ・マル監督の映画『プリティ・ベイビー』で映画デビューを果たし、ブルック・シールズ演じる少女が育つ売春宿の女性フリーダ役を演じた。これが彼女のスクリーンキャリアの始まりとなった。1980年には『インサイド・ムーブス』でルイーズ役を演じ、ジョン・サヴェッジの恋人となるウェイトレスを繊細に描き、アカデミー賞助演女優賞にノミネートされた。この作品は、障害を持つ人々の友情と愛を描いた感動作として評価された。同年、テレビミニシリーズ『ガイアナ・トラジディ:ジム・ジョーンズの物語』でジム・ジョーンズの信者役を演じた。
1981年、フランク・ペリー監督の『マミー・ディアレスト』でジョーン・クロフォードの養女クリスティーナ・クロフォード役を演じ、ワイズ・ニュースの名シーンで知られるようになった。この役は批評家から過剰演技と批判されたが、ゴールデンラズベリー賞最悪新人女優賞を受賞し、カルト的な人気を博した。監督はミネソタ多相人格検査を使って彼女のキャラクター造形を助けた。
1983年にはフランシス・フォード・コッポラの『ランブルフィッシュ』で教師からジャンキーへ転落する女性役、マイク・ニコルズの『シルクウッド』でチェルとメリル・ストリープの共演者としてレズビアンの恋人役を演じ、両作で批評を獲得した。同年、『ストレンジ・インベイダーズ』でエイリアン役も務めた。
1986年は『サイコ3』でホテルの受付役、『エクストリーミティーズ』でレイプ被害者の友人役を演じ、緊張感ある演技を見せた。1990年代に入り、1993年のテレビミニシリーズ『JFK: Reckless Youth』でローズ・ケネディ役を演じた。1995年はテレンス・デイヴィス監督の『ネオン・バイブル』で感情的に脆い母親役、『ザ・キュア』でエイズに感染した息子の母親役を演じ、共感を呼んだ。同年のテレビ映画『トルーマン』でベス・トルーマン役を演じ、プライムタイム・エミー賞助演女優賞にノミネートされた。
1996年の『バスターズ・アウト・オブ・キャロライナ』では虐待的な家族の物語で母親役を、1998年の『Xファイル』エピソード「キツネ狩り」では謎めいた女性役を演じた。2000年、ロバート・ゼメキス監督の『ホワット・ライズ・ビニース』でミシェル・ファイファーの風変わりな友人役を演じ、再び注目を集めた。2001年の『ロー&オーダー』ゲスト出演では指紋分析官役、2003年の『パーティー・モンスター』で母親役を務めた。
2000年代後半、2007年の『LOST』でエピソード出演、2008-2009年の『プッシング・デイジー』でリカーリング役のオミダ役を演じ、奇抜なファンタジーコメディで存在感を発揮した。2010年のテレビ映画『バックヤード・ウェディング』と2011年の『アナザー・ハッピー・デイ』でキャリアを締めくくり、引退した。彼女のキャリアは、繊細なキャラクター演技で知られ、多様なジャンルで活躍した。
私生活
ダイアナ・スカーウィッドの私生活は、比較的プライベートに保たれている。1978年に医師のエリック・シャインバートと結婚し、2人の子供をもうけた。夫婦は1995年に離婚した。離婚後も子供たちとの関係を大切にし、家族中心の生活を続けた。彼女はジョージアのルーツを大切にし、時折故郷を訪れた。公の場では演技への情熱を語ることが多く、引退後も静かに暮らしているとされる。健康面での大きな問題は報じられていないが、キャリアの終盤で家族との時間を優先したようだ。
出演作品
- プリティ・ベイビー(1978年)
- インサイド・ムーブス(1980年)
- マミー・ディアレスト(1981年)
- ランブルフィッシュ(1983年)
- シルクウッド(1983年)
- サイコ3(1986年)
- エクストリーミティーズ(1986年)
- ネオン・バイブル(1995年)
- トルーマン(1995年、TV映画)
- ホワット・ライズ・ビニース(2000年)
- パーティー・モンスター(2003年)
- アナザー・ハッピー・デイ(2011年)
- ガイアナ・トラジディ:ジム・ジョーンズの物語(1980年、TV)
- JFK: Reckless Youth(1993年、TVミニ番組)
- Xファイル(The X-Files、1998年、エピソード)
- LOST(Lost、2007年、エピソード)
- プッシング・デイジー(Pushing Daisies、2008-2009年、TV番組)
レビュー 作品の感想や女優への思い