ダイアン・ウィースト(Dianne Wiest)は米国の女優。映画、TV番組、舞台で長年活躍し、特にウディ・アレン監督作品での演技が高く評価されています。アカデミー賞助演女優賞を2回受賞し、代表作に『ハンナとその姉妹』や『ブロードウェイと銃弾』があります。温かく深みのある役柄を得意とし、キャリアを通じて多様なジャンルに挑戦しています。
プロフィール
- 名前:ダイアン・ウィースト(Dianne Wiest)
- 生年月日:1948年3月28日(77歳)
- 出生地:アメリカ合衆国ミズーリ州カンザスシティ
- 職業:女優
- ジャンル:映画、TV番組、舞台
- 活動期間:1975年 –
生い立ち・教育
ダイアン・ウィースト(Dianne Wiest)は、1948年3月28日にアメリカ合衆国ミズーリ州カンザスシティで生まれました。父親のバーナード・ジョン・ウィーストは元軍の精神科ソーシャルワーカーで、大学学部長を務め、母親のアンネ・スチュワートは看護師でした。両親はアルジェリアで出会い、父親の仕事の関係で家族はドイツのニュルンベルクに移住した時期もありました。彼女にはグレッグとドンの2人の兄弟がいます。
幼少期からバレエダンサーになることを夢見ており、ドイツのニュルンベルクアメリカン高校に通っていた頃はバレエに熱中していました。しかし、高校の最終学年で演劇に興味を移し、舞台芸術の世界に魅了されるようになります。この転機が彼女の将来のキャリアを決定づけました。高校卒業後、アメリカに戻り、メリーランド大学カレッジパーク校に進学します。
大学では芸術と科学の学位を取得し、1969年に卒業しました。在学中から演劇に没頭し、シェイクスピア劇団のツアーに参加するなど、実践的な経験を積み始めました。この時期の教育と経験が、彼女の演技基礎を固め、プロの女優への道を開きました。大学卒業後、すぐにオフ・ブロードウェイや地方劇団で活動をスタートさせ、着実にスキルを磨いていきます。
生い立ちの国際的な環境と家族の影響は、彼女の多角的な視点と人間理解を養いました。特に、父親の精神科的な背景が、役柄の心理描写に深みを加える基盤となったと言えます。教育を通じて得た知識は、後の舞台や映画での表現力に大きく寄与しています。
経歴
ダイアン・ウィーストの経歴は、1970年代の舞台活動から始まります。大学卒業後、シェイクスピア劇団のツアーに参加し、地方公演を中心に経験を積みました。1970年にブロードウェイで『Happy Birthday, Wanda June』のアンダースタディとしてデビューし、続いて『Solitaire/Double Solitaire』に出演します。オフ・ブロードウェイでは1979年の『The Art of Dining』でオビー賞、シアター・ワールド賞、クラレンス・ダーウェント賞を受賞し、注目を集めました。
1980年に映画デビュー作『It’s My Turn』でスクリーンに登場しますが、本格的な映画進出は1982年の『I’m Dancing as Fast as I Can』からです。1984年の『フットルース』(Vi Moore役)で広く知られるようになり、1985年のウディ・アレン監督作『カイロの紫のバラ』(Emma役)で高い評価を得ました。以降、アレン作品の常連となり、1986年の『ハンナとその姉妹』(Holly役)でアカデミー賞助演女優賞を初受賞します。この作品は彼女のキャリアの転機となりました。
1990年代に入ると、多様な役柄に挑戦します。1989年の『バックマン家の人々』(Helen Buckman役)でアカデミー賞にノミネートされ、1990年の『シザーハンズ』(Peg Boggs役)でファンタジー要素の母親役を好演しました。1994年の『ブロードウェイと銃弾』(Helen Sinclair役)で2度目のアカデミー賞助演女優賞を受賞し、史上2人目の快挙を達成します。他の賞として、ゴールデングローブ賞、エミー賞、全米映画俳優組合賞などを複数受賞しています。
テレビドラマ分野でも活躍し、2000年から2002年まで『ロー&オーダー』(Nora Lewin役)で検事総長を演じ、46エピソードに出演しました。2008年から2009年の『In Treatment』(Gina Toll役)でエミー賞助演女優賞を受賞します。2010年代以降は『ライフ・イン・ピーシズ』(Joan Short役、2015-2019年、79エピソード)や『メイヤー・オブ・キングスタウン』(Mariam McLusky役、2021-2023年、19エピソード)でレギュラー出演を続けています。2025年には『Only Murders in the Building』(Lorraine Coluca役、5エピソード)に出演予定です。
舞台への回帰も続き、1982年の『Othello』(Desdemona役)や2016年から2019年の『Happy Days』(Winnie役)で批評家から絶賛されました。キャリアを通じて、脆弱性とユーモアを兼ね備えた演技が特徴で、監督や共演者から信頼されています。2020年代も『パーフェクト・ケア』(Jennifer Peterson役)や『レット・ゼム・オール・トーク』(Susan役)で存在感を発揮し、活動を継続しています。
服飾・美容
ダイアン・ウィーストの服飾スタイルは、クラシックでエレガントなものが中心です。レッドカーペットではシンプルなドレスを選び、黒やネイビーなどの落ち着いた色調を好みます。アカデミー賞授賞式では、控えめなアクセサリーとナチュラルなメイクで登場し、年齢を重ねた美しさを自然に表現しています。日常ではカジュアルな服装が多く、ジーンズやセーターを組み合わせたリラックスしたファッションを好みます。
美容面では、スキンケアを重視し、ナチュラルメイクを基本としています。インタビューで、加齢を肯定的に捉え、美容整形を避けていることを明かしています。髪型はショートやボブスタイルが多く、グレイヘアを自然に取り入れ、成熟した魅力を強調します。映画の役柄に応じてメイクを変え、例えば『シザーハンズ』では温かみのある母親像を、美容を通じて体現しました。
ファッションアイコンとしてではなく、演技優先の姿勢が服飾・美容の選択に表れています。ブランドとしては、ラルフ・ローレンやカルバン・クラインのようなアメリカンクラシックを好む傾向があります。美容製品はオーガニックものを選び、健康的なライフスタイルを反映しています。このアプローチが、彼女の親しみやすいイメージを支えています。
私生活
ダイアン・ウィーストの私生活は、比較的プライベートを重視したものです。1980年代半ばに、タレントエージェントのサム・コーンと3年間交際していましたが、結婚には至りませんでした。以降、結婚歴はなく、独身を貫いています。家族を大切にし、1987年に娘のエミリーを、1991年に娘のリリーを養子として迎え入れました。2人の娘たちは現在成人し、彼女の人生の中心となっています。
ニューヨークを拠点に生活し、娘たちとの時間を大切にしています。インタビューでは、母親業がキャリアに影響を与えたと語り、仕事の選択を家族優先で決めることが多かったそうです。趣味として読書や散歩を楽しみ、静かな日常を好みます。精神的な健康を保つために、ヨガや瞑想を取り入れていると言われています。
公の場では政治的な発言を控えめに行い、社会問題への関心を示しています。例えば、環境保護や女性の権利支援に寄付を続けています。私生活の安定が、長期的なキャリアを支えている要因です。娘たちとの関係は温かく、時折メディアで家族のエピソードを共有します。このバランスが、彼女の人間味あふれる演技につながっています。
出演作品
映画
- It’s My Turn(1980年、Gail役)
- I’m Dancing as Fast as I Can(1982年、Julie Addison役)
- フットルース(1984年、Vi Moore役)
- カイロの紫のバラ(1985年、Emma役)
- ハンナとその姉妹(1986年、Holly役)
- ラジオ・デイズ(1987年、Bea役)
- セプテンバー(1987年、Stephanie役)
- ロストボーイ(1987年、Lucy Emerson役)
- 再会の街/ブライトライツ・ビッグシティ(1988年、Mrs. Conway役)
- バックマン家の人々(1989年、Helen Buckman役)
- シザーハンズ(1990年、Peg Boggs役)
- リトルマン・テイト(1991年、Jane Grierson役)
- ブロードウェイと銃弾(1994年、Helen Sinclair役)
- バードケージ(1996年、Louise Keeley役)
- プラクティカル・マジック(1998年、Aunt Bridget ‘Jet’ Owens役)
- I am Sam アイ・アム・サム(2001年、Annie Cassell役)
- シティ・オブ・ドッグス(2005年、役名不明)
- Dan in Real Life(2007年、Nana Burns役)
- 脳内ニューヨーク(2008年、Ellen Bascomb / Millicent Weems役)
- ラビット・ホール(2010年、Nat役)
- ビッグ・ボーイズ しあわせの鳥を探して(2011年、役名不明)
- 映画と恋とウディ・アレン(2012年、役名不明)
- 運び屋(2018年、Mary Stone役)
- パーフェクト・ケア(2020年、Jennifer Peterson役)
- Let Them All Talk(2020年、Susan役)
- 7A号室(2024年、ミニー・カスタベット役)
TV
- Road to Avonlea(1997年、Lillian Hepworth役、1エピソード)
- ロー&オーダー(2000-2002年、Nora Lewin役、46エピソード)
- In Treatment(2008-2009年、Gina Toll役、17エピソード)
- LAW & ORDER:性犯罪特捜班(2010年、Nora Lewin役、ゲスト)
- THE BLACKLIST/ブラックリスト(2014年、役名不明)
- ライフ・イン・ピーシズ(2015-2019年、Joan Short役、79エピソード)
- メイヤー・オブ・キングスタウン(2021-2023年、Mariam McLusky役、19エピソード)
- Only Murders in the Building(2025年、Lorraine Coluca役、5エピソード)
舞台
- Happy Birthday, Wanda June(1970年、アンダースタディ)
- Solitaire/Double Solitaire(1971年、役名不明)
- The Art of Dining(1979年、役名不明)
- Agnes of God(1979年、Agnes役)
- Othello(1982年、Desdemona役)
- Beyond Therapy(1982年、役名不明)
- Hedda Gabler(複数公演、Hedda役)
- Happy Days(2016-2019年、Winnie役)



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