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エヴァの匂い

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『エヴァの匂い』は、1962年に公開されたイタリア・フランス合作のドラマ映画。監督はジョセフ・ロージーで、主演はジャンヌ・モロー。原作はジェームズ・ハドリー・チェイスの小説『悪女イヴ』で、ヴェネツィアを舞台に、魔性の女エヴァに魅了された新進作家が破滅していく心理ドラマを描いています。

上映時間は117分で、ミシェル・ルグランのジャズ音楽が特徴的。男を翻弄する美女の魔性がテーマです。

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基本情報

  • 邦題:エヴァの匂い
  • 原題:EVA
  • 公開年:1962年
  • 製作国・地域:フランス
  • 上映時間:117分
  • ジャンル:ドラマ
エヴァの匂い(1962年)クリップ – ジャンヌ・モローとスタンリー・ベイカー|別名『イヴ』『悪魔の女』。ジョセフ・ロージー監督(『召使い』『仲介者』)による仏伊合作映画。脚本はヒューゴ・バトラーとエヴァン・ジョーンズが担当。ジェームズ・ハドリー・チェイスの1945年刊小説『イヴ』を原作とする。ヴィルナ・リージが共演。ヴィットリオ・デ・シーカとジョセフ・ロージーがカメオ出演。2018年にイザベル・ユペール主演でリメイクされた。
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女優の活躍

ジャンヌ・モロー

本作『エヴァの匂い』で主演を務めるジャンヌ・モローは、34歳という女盛りの時期にエヴァという魔性の女を演じています。彼女の演技は、男たちを次々と虜にする妖しい魅力を存分に発揮しており、観る者を魅了します。

エヴァは高級娼婦として描かれ、主人公のティヴィアンを破滅へと導く冷酷で残酷な女性ですが、モローの表現力によって、性格の悪い女でありながらも魅力的に見えるようになっています。特に、オープニングから心を掴む存在感があり、ティヴィアンの妻フランチェスカとの対面シーンでは、氷のように冷たい表情で相手を圧倒します。

この役は、モローのキャリアにおいて重要なもので、前年の『突然炎のごとく』に続く脂の乗り切った時期の作品です。彼女はエヴァの自由で気怠げな生き方を体現し、追いかければ逃げ、立ち止まれば寄ってくるという計算された行動を自然に演じています。

モローは、ビリー・ホリデイのレコードを愛するエヴァの内面的な孤独や退廃的な雰囲気を、表情や仕草で繊細に表現しています。また、監督ジョセフ・ロージーとのコラボレーションで、彼女のセックスアピールが最大限に引き出されており、男を破滅させる魔女のような存在を体現しています。

レビューでは、酒とたばこと涙と女とジャズを体現した女優として高く評価されており、眼に見つめられたら降参するような魅力が語られています。モローの活躍は、本作を悪女映画のナンバーワンに押し上げる原動力となっています。

さらに、撮影当時、モローはピエール・カルダンと恋仲で、彼がデザインした衣装を着用しており、それが彼女の演技に自信を与えていたと言われています。彼女の台詞回しは辛辣で、ティヴィアンに浴びせる言葉が物語の緊張感を高めています。例えば、エヴァがティヴィアンの過去を知りながらも無関心を装うシーンでは、モローの微妙な表情変化が観客の心を揺さぶります。

この役を通じて、モローはフランス映画界の名優としてさらに地位を確立しました。彼女の活躍は、単なる美しさだけでなく、内面的な深みを加えることで、映画のテーマである人間の欲と破滅を象徴しています。全体として、モローのパフォーマンスは、スタイリッシュなヌーヴェルバーグの象徴として記憶に残るものです。

『エヴァの匂い』で主演を務めるジャンヌ・モロー

https://mubi.com/en/jp/films/eva

ヴィルナ・リージ

ヴィルナ・リージは、1962年の映画『エヴァの匂い』で、主人公ティヴィアン・ジョーンズの婚約者であり後に妻となるフランチェスカ・フェラーラを演じています。この役は、純真で愛情深い「善い女性」として描かれ、ティヴィアンの心をエヴァから守ろうとする存在です。

リージの演技は、同情を誘う哀れな人物像を体現しており、尊厳と重みのあるパフォーマンスとして評価されています。物語の中で、フランチェスカはティヴィアンの裏切りとエヴァの存在に苦しみ、絶望の末に自殺するという悲劇的な結末を迎えます。特に、壁に崩れ落ちる絶望のシーンは印象的で、男の魂をめぐる善悪の競争を象徴しています。

リージは、この役を通じて美しい外見だけでなく、内面的な脆さと強さを表現し、映画のテーマである男性の弱さと女性の不可解さを強調しています。レビューでは、彼女の演技がティヴィアンの破滅をより強調するものとして称賛されており、スタンリー・ベイカーの演じるティヴィアンの悲劇的なガールフレンドとして輝いています。

この作品は、リージのキャリアにおいて重要なもので、イタリアの女優として国際的に注目を集めました。彼女の存在は、エヴァの魔性に対する対比として機能し、映画全体のドラマチックさを高めています。リージは、当時28歳で、フレッシュな魅力と演技力で役をこなしており、ジョセフ・ロージー監督のスタイルにマッチしたパフォーマンスを発揮しています。

全体として、彼女の活躍は、映画の心理ドラマを支える重要な要素となっています。

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女優の衣装・化粧・髪型

ジャンヌ・モロー

ジャンヌ・モローが演じるエヴァの衣装は、ピエール・カルダンがデザインしたものが多く、当時のモローの恋人であるカルダンの影響が強く見られます。これらの衣装は、エヴァの魔性的な魅力を強調し、まるで鎧のように彼女を守る役割を果たしています。例えば、白のケープにノースリーブの白ドレスというギリシャ・ルックは、エヴァの優雅で神秘的な雰囲気を演出します。

また、ドット柄のボックスシルエットのレインコートにレインブーツを合わせたレインコート・ルックは、雨のヴェネツィアのシーンで効果的に使われ、シースルートートバッグとカチューシャがアクセントとなっています。これらの衣装は、モローの体型を美しく引き立て、彼女の動きをより妖艶に見せています。

化粧については、詳細な記述は少ないですが、モローの落ち窪んだ目元を強調したメイクが特徴的で、妖しい眼差しを際立たせています。リップは深みのある色を使い、全体的に成熟した女性の色気を表現しています。

髪型は、シーンによって変化しますが、カチューシャを使ったシンプルなスタイルが多く、雨に濡れた髪がエヴァの退廃的な魅力を高めています。

全体として、衣装・化粧・髪型は、エヴァのキャラクターを視覚的に支え、モローの活躍をより輝かせる要素となっています。白いコートを着てパリの街を歩くシーンでは、衣装が物語の孤独感を象徴します。これらの要素は、カルダンの革新的なデザインとモローの自然な着こなしが融合し、映画のファッション面での魅力となっています。

ヴィルナ・リージ

ヴィルナ・リージが演じるフランチェスカの衣装は、1960年代のエレガントなスタイルを反映しており、シンプルで上品なものが中心です。

例えば、ストライプ柄のトップスやオフショルダーのトップを着用したシーンがあり、親しみやすく純粋なイメージを強調しています。また、黒い長袖ドレスを着てシガレットをくわえるシーンでは、洗練された大人の女性らしさを演出しています。

これらの衣装は、ヴェネツィアの洗練された雰囲気に合っており、エヴァの派手なファッションとの対比を際立たせています。

化粧については、ナチュラルメイクが基調で、目元を軽く強調したシンプルなものが多いです。リップは控えめで、全体的に清純さを保っています。メガネをかけたシーンでは、知的な印象を加えています。

髪型は、肩までのウェーブのかかったミディアムヘアが特徴的で、ゆるやかなカールが柔らかく優しい雰囲気を生み出しています。ベッドシーンでは髪を少し乱したスタイルが見られ、感情の揺らぎを表現しています。

これらの要素は、リージの自然な美しさを引き立て、フランチェスカのキャラクターを視覚的に支えています。映画の白黒映像の中で、彼女の金髪(推定)と柔らかなヘアスタイルが、物語の哀愁を高めています。

全体として、衣装・化粧・髪型は、フランチェスカの善性と脆弱性を象徴するものとなっています。

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あらすじ

導入部

雨に煙るヴェネツィアを舞台に、物語は始まります。新進作家のティヴィアン・ジョーンズは、元炭坑夫の出自を持ちながら、処女作の小説が大ヒットし、映画化されて富と名声を得ています。彼は美しい女優フランチェスカと婚約し、幸せな人生を送っているはずです。

しかし、ある大雨の夜、ティヴィアンの借家にずぶ濡れになった男と女が迷い込んできます。その女こそ、エヴァです。エヴァはオリヴィエ夫人と名乗り、夫の存在が不明瞭で、謎めいた美女です。この出会いが、ティヴィアンの運命を変えます。

出会いと誘惑

ティヴィアンはエヴァの面影が脳裏に焼き付き、彼女を探し求めます。ローマのナイトクラブで再会した彼は、エヴァの肉体的な魅力に完全に魅了されます。エヴァは高級娼婦として知られ、幾人もの男を破滅させた過去を持ちます。ティヴィアンは週末にヴェネツィアへ誘いますが、拒絶されます。

そこで彼はフランチェスカとの婚約を進めますが、レセプションの最中、エヴァから「ベネチアへ行きましょう、今すぐ…」という電話がかかってきます。ティヴィアンは全てを捨てて駆けつけ、エヴァと酒と愛欲の日々を送ります。その中で、彼は自分の小説が実は盗作であることを口走ってしまいます。

破滅の始まり

エヴァの無関心と残酷さに耐えかね、ティヴィアンはフランチェスカのもとに帰ります。二人はゴンドラの上で結婚式を挙げますが、再びエヴァからの電話が鳴ります。エヴァが別荘に現れ、ティヴィアンに触れさせない態度を取る中、フランチェスカは絶望し、自殺してしまいます。エヴァはティヴィアンの妻と出くわした際、氷のように冷酷な表情を見せ、事故死を招くきっかけとなります。葬式の疾走感あるシーンが印象的です。

結末

二年後、ティヴィアンは乞食同然の姿となり、なおエヴァの面影を求め続けます。エヴァは性格の悪い女ですが、ティヴィアンを追いかければ逃げ、立ち止まれば寄ってくる行動で彼を翻弄します。エヴァにとっては男に興味がなく、お金が一番大切です。

物語は、エヴァが孤児で過去に性的暴行を受けた背景を明かしつつ、ティヴィアンの完全な破滅で終わります。ヴェネツィアは再び雨に煙り、ゴンドラが静かに漂います。テーマソングのビリー・ホリデイの「Willow Weep For Me」が繰り返し流れ、失恋と別れの象徴となります。

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解説

映画のテーマと背景

本作は、ジェームズ・ハドリー・チェイスの小説『悪女イヴ』を原作とした心理ドラマです。この小説をもとに製作された映画は他にもあり、『エヴァ』(2018年)がそれです。

監督のジョセフ・ロージーは、男を破滅に導く美女の魔性をドラマチックに描き、ヴェネツィアの美しい風景を背景に人間の欲と堕落を表現しています。エヴァはアダムとイヴのイヴを連想させる存在で、禁断の果実のような魅力を持ちます。

映画の冒頭と結末にアダムとイヴの彫刻が映ることで、原罪のテーマが強調されます。ロージーは、共産主義者としてハリウッドから追放された経験を活かし、社会の退廃を描いています。

音楽と映像の特徴

音楽はミシェル・ルグランが担当し、フレンチジャズのサウンドトラックが極上です。曲の拍子がコロコロ変わることで、エヴァの自由で気怠げな生き方を表現しています。ビリー・ホリデイの「柳よ泣いておくれ」がテーマソングとして繰り返され、物語の哀愁を高めます。

撮影はジャンニ・ディ・ヴェナンツォで、雨のヴェネツィアやパリの街並みのワンショットが美しいです。黒人の踊りやナイトクラブのシーンが、退廃的な雰囲気を演出します。

文化的意義

本作はヌーヴェルバーグの影響を受け、スタイリッシュな悪女映画として知られています。ジャンヌ・モローの強烈なセックスアピールが忘れがたく、ピエール・カルダンの衣装がファッション面で注目されます。エヴァのキャラクターは、不道徳で残酷ですが、それが人間の本能を描く深みを与えています。

2018年にリバイバル上映されたように、時代を超えて評価されています。版違いが存在し、フランス語版と英語版で微妙に異なりますが、核心は変わりません。この映画は、愛と破壊の境界を探る作品として、フランス映画の華麗さを象徴します。

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キャスト

  • エヴァ:ジャンヌ・モロー
  • ティヴィアン・ジョーンズ:スタンリー・ベイカー
  • フランチェスカ:ヴィルナ・リージ
  • その他:リザ・ガストーニ

スタッフ

  • 監督:ジョセフ・ロージー
  • 製作:ロベール・アキム、レイモン・アキム
  • 脚本:ヒューゴ・バトラー、エヴァ・ジョーンズ
  • 原作:ジェームズ・ハドリー・チェイス
  • 撮影:ジャンニ・ディ・ヴェナンツォ
  • 美術:リチャード・マクドナルド、ルイジ・スカッチャノーチェ
  • 音楽:ミシェル・ルグラン
  • 編集:レジナルド・ベック、フランカ・シルヴィ

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