『バレリーナ：The World of John Wick』は、2025年8月日本公開の『ジョン・ウィック』シリーズのスピンオフ。アナ・デ・アルマス主演のイヴが、家族の復讐のため暗殺者として戦うアクション映画。キアヌ・リーブスも出演し、スタイリッシュなアクションが魅力。
基本情報
- 邦題：バレリーナ：The World of John Wick
- 原題：From the World of John Wick: Ballerina
- 公開年：2025年
- 製作国：米国
- 上映時間：125分
- ジャンル：アクション、スリラー
- 配給：キノフィルムズ
女優の活躍
『バレリーナ：The World of John Wick』の主演を務めるアナ・デ・アルマスは、主人公イヴ・マカロ役として圧倒的な存在感を発揮しています。彼女は『007／ノー・タイム・トゥ・ダイ』（2021）での鮮烈なアクションと可憐な魅力で一躍トップスターとなり、本作でもその実力を遺憾なく発揮。イヴはバレリーナでありながら暗殺者という二面性を持つキャラクターで、アナは肉体的なアクションと感情表現の両方で観客を引き込みます。特に、彼女が得意とするキックやナイフを使った接近戦は、ジョン・ウィックとは異なる独自の戦闘スタイルを確立しており、シリーズの「ガン・フー」に新たな息吹をもたらしています。アナはインタビューで「イヴ・マカロはジョン・ウィックではない。彼女独自の戦い方を追求した」と述べており、アクションシーンのリハーサルに数か月を費やし、バレリーナらしい優雅さと殺し屋の冷酷さを融合させたパフォーマンスを披露しています。
また、アンジェリカ・ヒューストンがルスカ・ロマの指導者「ディレクター」役として再登場し、厳格かつ神秘的な演技で物語に深みを加えています。カタリーナ・サンディノ・モレノもイヴの姉レナ役で重要な役割を果たし、家族の絆と復讐の動機に感情的な重みを付与しています。両女優の演技は、アナのエネルギッシュなアクションと対比しつつ、物語のドラマ性を高めています。
女優の衣装・メイクアップ・ヘアスタイル
アナ・デ・アルマス演じるイヴの衣装は、ジョン・ウィックシリーズのスタイリッシュな美学を継承しつつ、バレリーナらしい優雅さと実用性を兼ね備えています。ティザービジュアルでは、黒を基調としたタイトな戦闘服が登場し、動きやすさと洗練されたデザインが強調されています。戦闘シーンでは、暗殺者としての機能性を重視したレザーやタクティカル素材の衣装が目立ち、ナイトクラブでの戦闘ではネオン光に映えるモダンなスタイルが採用されています。一方で、バレリーナとしての訓練シーンでは、クラシックなバレエ衣装やチュチュが登場し、彼女の優雅な一面を際立たせます。
メイクアップは、アクションシーンではナチュラルで汗や血を強調するリアルな仕上がり。一方で、ルスカ・ロマの儀式的な場面では、ダークなアイメイクと赤いリップが彼女の冷酷な決意を表現しています。ヘアスタイルは、バレエシーンではタイトなバン（お団子ヘア）が中心で、戦闘シーンでは動きを妨げないポニーテールや編み込みが採用され、キャラクターの二面性を視覚的に表現しています。アンジェリカ・ヒューストンのディレクター役は、厳格なイメージを反映したダークトーンのロングドレスとシンプルなメイクで、威厳ある雰囲気を演出。カタリーナ・サンディノ・モレノのレナは、控えめながらも情感豊かなメイクとカジュアルな衣装で、姉としての親しみやすさを強調しています。
あらすじ
『バレリーナ：The World of John Wick』は、『ジョン・ウィック：パラベラム』（2019）と『ジョン・ウィック：コンセクエンス』（2023）の間に位置する物語。主人公イヴ・マカロ（アナ・デ・アルマス）は、孤児を集めて暗殺者とバレリーナを養成するロシア系犯罪組織「ルスカ・ロマ」で育ち、ジョン・ウィックと同じく殺しの技術を磨いた女性です。彼女は幼い頃に家族を殺した暗殺者たちへの復讐を誓い、暗殺者としてのスキルを駆使して戦いに挑みます。しかし、裏社会の掟を破ったことで、彼女の前に伝説の殺し屋ジョン・ウィック（キアヌ・リーブス）が立ちはだかります。
物語は、イヴがルスカ・ロマの指導者ディレクター（アンジェリカ・ヒューストン）のもとで訓練を積み、暗殺者「キキモラ」として成長する過程から始まります。彼女は最初の任務で成功を収めますが、家族を殺した「カルト」と呼ばれる組織の存在を知り、復讐を決意。カルトとルスカ・ロマの間に存在する休戦協定を無視して行動したことで、組織間の戦争を引き起こします。ディレクターは協定を守るため、ジョン・ウィックにイヴの排除を依頼。ジョンはイヴと対峙しつつも、彼女の復讐心に共感し、限られた時間内でカルトのリーダーであるチャンセラー（ガブリエル・バーン）を倒すチャンスを与えます。物語は、プラハやハルシュタットでの壮絶な戦闘を通じて、イヴが復讐を果たし、自身の運命を切り開く姿を描きます。
解説
『バレリーナ：The World of John Wick』は、ジョン・ウィックシリーズの特徴である「ガン・フー」や「カー・フー」を継承しつつ、新たなアクションスタイルを導入しています。ネオンが彩るナイトクラブでの銃撃戦、手榴弾を用いた肉弾戦、さらには火炎放射器と放水ホースを使った斬新なバトルシーンが本作の目玉です。これらのアクションは、シリーズの過激でスタイリッシュな世界観をさらに進化させ、観客に息をのむような体験を提供します。監督のレン・ワイズマンは、『ダイ・ハード4.0』や『アンダーワールド』で培ったアクション演出のノウハウを活かし、イヴのバレリーナとしての優雅さと暗殺者の冷酷さを融合させた独自の戦闘スタイルを構築。アナ・デ・アルマスの身体能力とバレエのバックグラウンドが、キックやナイフ戦に反映されており、ジョン・ウィックとは異なる女性視点のアクションが新鮮です。
物語のテーマは「復讐」と「自己実現」です。イヴはジョン・ウィックと同様に復讐に駆り立てられますが、彼女の動機は家族愛に根ざしており、ジョンとは異なる感情的な深みが描かれます。また、ルスカ・ロマやコンチネンタルホテルといったシリーズおなじみの要素が登場し、ファンにとっても満足度の高いスピンオフとなっています。ジョン・ウィックとの対決は、シリーズのファンにとって最大の見どころであり、彼がイヴに共感しつつも裏社会の掟に従う葛藤が、物語に緊張感を加えています。
キャスト
- アナ・デ・アルマス（イヴ・マカロ）：バレリーナであり暗殺者。家族の復讐を果たすため戦う主人公。
- キアヌ・リーブス（ジョン・ウィック）：伝説の殺し屋。イヴと対峙するが、彼女の復讐心に共感。
- ノーマン・リーダス（ダニエル・パイン）：カルトの暗殺者で、チャンセラーの息子。
- アンジェリカ・ヒューストン（ディレクター）：ルスカ・ロマの指導者。イヴを育て、組織の掟を重視。
- ガブリエル・バーン（チャンセラー）：カルトのリーダー。イヴの復讐の標的。
- カタリーナ・サンディノ・モレノ（レナ）：イヴの姉で、カルトに属する暗殺者。
- イアン・マクシェーン（ウィンストン）：ニューヨーク・コンチネンタルホテルの支配人。
- ランス・レディック（シャロン）：コンチネンタルホテルのコンシェルジュ。本作が遺作。
スタッフ
- 監督：レン・ワイズマン（『ダイ・ハード4.0』、『アンダーワールド』）
- 脚本：シェイ・ハッテン（『ジョン・ウィック：パラベラム』、『ジョン・ウィック：コンセクエンス』）
- 製作：チャド・スタエルスキ（ジョン・ウィックシリーズ監督）、バジル・イワニク、エリカ・リー
- 製作会社：ライオンズゲート、Thunder Road Films
- 配給：キノフィルムズ（日本）
まとめ
『バレリーナ：The World of John Wick』は、ジョン・ウィックシリーズのスピンオフとして、新たな復讐の女神イヴ・マカロの物語を壮大なスケールで描きます。アナ・デ・アルマスの華麗なアクションと感情的な演技、スタイリッシュな衣装とメイク、シリーズおなじみのキャストとスタッフによる見事な演出が、アクション映画の新たな金字塔を築きます。2025年8月22日の日本公開が待ち遠しい一作です。
レビュー 作品の感想や女優への思い