以下では、現在のおもな米国映画会社(ハリウッドの「ビッグ5」)を中心に、その概要、統合の歴史、代表作品を簡潔にまとめています。これらの企業は、映画製作・配給においてアメリカおよび世界市場で大きなシェアをもち、興行収入の約80〜85%を占めています。 情報は最新の状況(2025年5月時点)を基に整理し、簡潔かつ分かりやすく説明します。
ウォルト・ディズニー・スタジオ
概要
- 創立:1923年10月16日(ウォルト・ディズニー、ロイ・O・ディズニー)
- 本社:カリフォルニア州バーバンク
特徴
ディズニーはアニメーション映画の先駆者であり、テーマパークやマーベル、ルーカスフィルム、ピクサーなどの子会社を持つ巨大メディア企業。家族向け映画や大規模フランチャイズに強い。
統合の歴史
- 1923年:ディズニー兄弟が設立。
- 1986年:社名をウォルト・ディズニー・カンパニーに変更、映画部門を強化。
- 2006年:ピクサー・アニメーション・スタジオを買収(76億ドル)。
- 2009年:マーベル・エンターテインメントを買収(40億ドル)。
- 2012年:ルーカスフィルム(スター・ウォーズなど)を40億ドルで買収。
- 2019年:21世紀フォックスを713億ドルで買収し、20世紀スタジオやフォックス・サーチライトなどを傘下に。
代表作品
- 『ライオン・キング』(1994年)
- 『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズ(2003年~)
- 『アナと雪の女王』(2013年)
- 『アベンジャーズ』シリーズ(2012年~)
- 『スター・ウォーズ』シリーズ(1977年~、ディズニー傘下で2015年以降の作品)
ワーナー・ブラザース・エンターテインメント
概要
- 創立:1923年4月4日(ワーナー4兄弟)
- 本社:カリフォルニア州バーバンク
特徴
DCコミックスを原作とする映画や、『ハリー・ポッター』シリーズなど幅広いジャンルで知られる。AT&T傘下を経て、現在はワーナー・ブラザース・ディスカバリーの一部門。
統合の歴史
- 1923年:ワーナー兄弟が設立。
- 1969年:キニー・ナショナル・カンパニーに買収され、ワーナー・コミュニケーションズに。
- 1990年:タイム・ワーナーとして統合(タイム社との合併)。
- 2018年:AT&Tがタイム・ワーナーを854億ドルで買収。
- 2022年:ワーナーメディアとディスカバリーが合併し、ワーナー・ブラザース・ディスカバリーを設立。
代表作品
- 『ハリー・ポッター』シリーズ(2001-2011年)
- 『バットマン』シリーズ(1989年-、とくに『ダークナイト』三部作)
- 『マトリックス』(1999年)
- 『パーフェクト・ストーム』(2000年)
- 『ジョーカー』(2019年)
ユニバーサル・ピクチャーズ
概要
- 創立:1912年4月30日(カール・レムリ)
- 本社:カリフォルニア州ユニバーサル・シティ
- 特徴:ブロックバスター映画の先駆者で、『ジュラシック・パーク』や『ワイルド・スピード』シリーズなど大ヒット作が多い。ユニバーサル・スタジオ・ジャパンなどのテーマパークも運営。コムキャスト傘下。
統合の歴史
- 1912年:ユニバーサル・フィルム・マニュファクチャリング・カンパニーとして設立。
- 1962年:MCA(ミュージック・コーポレーション・オブ・アメリカ)に買収。
- 1990年:松下電器産業(現パナソニック)がMCAを61億ドルで買収。
- 1995年:シーグラムがMCAを買収。
- 2004年:NBCユニバーサルとして再編(ゼネラル・エレクトリック傘下)。
- 2011年:コムキャストがNBCユニバーサルを完全買収。
代表作品
- 『ジュラシック・パーク/ワールド』シリーズ(1993年〜)
- 『ワイルド・スピード』シリーズ(2001年〜)
- 『バック・トゥ・ザ・フューチャー』(1985年)
- 『怪盗グルー/ミニオンズ』シリーズ(2010年〜)
- 『エリン・ブロコビッチ』(2000年)
パラマウント・ピクチャーズ
概要
- 創立:1912年5月8日(アドルフ・ズーカー)
- 本社:カリフォルニア州ロサンゼルス
特徴
映画製作・配給・興行を一括で行った初の会社で、『ゴッドファーザー』や『ミッション・インポッシブル』など不朽の名作が多い。バイアコムCBS(現パラマウント・グローバル)傘下。
統合の歴史
- 1912年:アドルフ・ズーカーにより設立。
- 1930年代:破産宣告を受けるが再建。
- 1966年:ガルフ+ウェスタンに買収。
- 1994年:バイアコムが83億ドルで買収。
- 2006年:バイアコムがCBSと分離するが、2019年に再統合しパラマウント・グローバルに。
代表作品
- 『ゴッドファーザー』(1972年)
- 『ミッション・インポッシブル』シリーズ(1996年〜)
- 『トップガン』(1986年、2022年)
- 『トランスフォーマー』シリーズ(2007年〜)
- 『インディ・ジョーンズ』(1981〜2008年、ディズニー移行前)
ソニー・ピクチャーズ・エンタテインメント
概要
- 創立:1987年12月21日(ソニー傘下)
- 本社:カリフォルニア州カルバーシティ
特徴
日本のソニーが運営する映画部門。コロンビア・ピクチャーズの買収を機にビッグ5入りを果たし、『スパイダーマン』シリーズなどで急成長。
統合の歴史
- 1987年:ソニーがアメリカ進出のため映画部門を設立。
- 1989年:コロンビア・ピクチャーズを46億ドルで買収。
- 2005年:MGM(メトロ・ゴールドウィン・メイヤー)を48億ドルで買収(コンソーシアムの一員として)。
ソニーは比較的独立した運営を維持し、大規模な合併は少ない。
代表作品
- 『スパイダーマン』シリーズ(2002年-)
- 『メン・イン・ブラック』(1997年)
- 『ゴーストバスターズ』(1984年)
- 『ショーシャンクの空に』(1994年)
- 『JUMANJI』(1995年)
その他の注目すべき映画会社
A24
- 概要:2012年設立のインディーズ映画会社。ニューヨーク拠点で、大手スタジオとは異なる独自の作品を製作。
- 統合の歴史:独立運営を維持し、大手との合併なし。
- 代表作品:『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』(2022年)、『ムーンライト』(2016年)
アンナプルナ・ピクチャーズ
- 概要:2011年設立。インディーズ映画や高品質な作品に注力。
- 統合の歴史:ユナイテッド・アーティスツ・リリーシングと合弁。
- 代表作品:『ゼロ・ダーク・サーティ』(2012年)、『バイス』(2018年)
補足
- ビッグ5の市場支配:ディズニー、ワーナー、ユニバーサル、パラマウント、ソニーは、アメリカの興行収入の80-85%を占め、国際市場でも影響力が強い。
- 日本企業の関与:1980-90年代のバブル期に、ソニー(コロンビア買収)や松下(ユニバーサル買収)がハリウッド進出を果たしたが、多くは失敗に終わり、現在はソニーのみがビッグ5に残る。
- 新興勢力:NetflixやA24などのインディーズ系が台頭し、伝統的なビッグ5の支配力に変化が起きつつある。
このまとめは、主要な映画会社の概要と歴史を簡潔に整理し、代表作品を挙げました。詳細な情報が必要な場合や、特定の会社について深掘りしたい場合は、教えてください。
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