『アイアンマン2』は、2010年公開の米国映画で、マーベル・コミック原作のアクションSF。トニー・スタークがアイアンマンとして世界平和を守りつつ、新たな敵や自身の危機に立ち向かう物語。監督ジョン・ファヴロー、主演ロバート・ダウニー・Jr。
基本情報
- 邦題:アイアンマン2
- 原題:Iron Man 2
- 公開年:2010年
- 製作国:米国
- 上映時間:124分
- ジャンル:アクション
- 配給:パラマウント・ピクチャーズ
あらすじ
『アイアンマン2』は、マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)の第3作目で、トニー・スターク(ロバート・ダウニー・Jr)がアイアンマンであることを公表した後の物語。世界が彼の技術を称賛する一方、トニーはアーク・リアクターの動力源であるパラジウムによる毒素で命の危機に瀕しています。政府はアイアンマンスーツの引き渡しを要求し、ロシアの科学者イワン・ヴァンコ(ミッキー・ローク)が「ウィップラッシュ」として復讐を企てます。トニーは親友のローディ(ドン・チードル)、秘書のペッパー・ポッツ(グウィネス・パルトロー)、S.H.I.E.L.D.のナタリー・ラッシュマンことナターシャ・ロマノフ(スカーレット・ヨハンソン)と共に、敵と自身の運命に立ち向かいます。新たなスーツ開発やハマー・インダストリーズの陰謀も絡み、壮絶な戦いが繰り広げられます。
女優の活躍
本作では、グウィネス・パルトローとスカーレット・ヨハンソンが特に際立つ活躍を見せています。
グウィネス・パルトロー(ペッパー・ポッツ役)
ペッパーはトニーの秘書からスターク・インダストリーズのCEOに昇格し、物語の中心人物として成長します。グウィネスはペッパーの知性と感情の機微を巧みに表現。特に、トニーとのロマンティックな関係性の進展や、危機的状況での冷静な判断力を演じ、キャラクターに深みを与えました。彼女の演技は、コミカルさとシリアスさのバランスが絶妙で、トニーの人間性を引き出す重要な役割を果たしています。
スカーレット・ヨハンソン(ナターシャ・ロマノフ/ブラック・ウィドウ役)
本作でMCU初登場となるナターシャ・ロマノフ(ブラック・ウィドウ)は、S.H.I.E.L.D.のエージェントとして潜入捜査を行います。スカーレットは、知的でミステリアスなスパイ像を見事に体現。アクションシーンでは、格闘技を駆使した華麗な戦闘スタイルで観客を魅了しました。特に、ハマー・インダストリーズの施設での戦闘シーンは、彼女の身体能力とキャラクターの強さを際立たせています。ナターシャの登場は、MCUの女性キャラクターに新たな魅力を加えました。
女優の衣装・化粧・髪型
グウィネス・パルトロー(ペッパー・ポッツ)
ペッパーの衣装は、CEOとしてのプロフェッショナルな雰囲気を強調するものが中心。タイトなビジネススーツやエレガントなドレスが多用され、グウィネスのスレンダーな体型を引き立てます。色調はネイビーやグレーなど落ち着いたものが多く、知性と品格を表現。メイクアップはナチュラルで、薄いファンデーションに控えめなリップとアイメイクが特徴。ヘアスタイルは、シーンに応じてタイトなアップスタイルや柔らかなウェーブで、ペッパーの多面的な魅力を演出しています。特に、モナコでのイベントシーンでのエレガントなドレス姿は印象的です。
スカーレット・ヨハンソン(ナターシャ・ロマノフ)
ナターシャ・ロマノフの衣装は、秘書としての潜入任務を反映し、初期はタイトなスカートやブラウスで知的かつセクシーな印象を与えます。ブラック・ウィドウとしてのアクションシーンでは、黒のボディスーツが登場。このスーツは機能性と美しさを両立し、スカーレットのアクションを際立たせます。メイクアップは、秘書時はナチュラルだが、戦闘時はシャープなアイラインと赤いリップで強さを強調。ヘアスタイルは、鮮やかな赤毛を活かしたタイトなポニーテールやウェーブで、戦闘時の動きやすさと魅力を両立させています。
解説
『アイアンマン2』は、MCUの基盤を固めた作品として重要な位置を占めます。前作の成功を受け、トニー・スタークのキャラクターをさらに掘り下げ、彼の傲慢さと脆さを描きつつ、ナターシャやS.H.I.E.L.D.の導入で世界観を拡張しました。アクションシーンは、モナコのレース場でのウィップラッシュ戦や、クライマックスのドローン戦など、視覚的に迫力満点。CGと実写の融合が当時の技術水準を象徴しています。
しかし、批評家からはストーリーの焦点が分散しているとの指摘も。複数の敵やサブプロット(ハマー、S.H.I.E.L.D.、トニーの健康問題)が詰め込まれ、物語がやや散漫に感じられる部分もあります。それでも、ロバート・ダウニー・Jrのユーモアとカリスマ性、豪華キャストの化学反応が作品を牽引。音楽もAC/DCの楽曲が多用され、トニーのロックな個性を強調しています。
キャスト
- ロバート・ダウニー・Jr(トニー・スターク/アイアンマン):主人公。天才発明家で億万長者。自身の命と世界の危機に挑む。
- グウィネス・パルトロー(ペッパー・ポッツ):スターク・インダストリーズのCEOで、トニーの信頼できるパートナー。
- スカーレット・ヨハンソン(ナターシャ・ロマノフ/ブラック・ウィドウ):S.H.I.E.L.D.のエージェント。潜入と戦闘で活躍。
- ミッキー・ローク(イワン・ヴァンコ/ウィップラッシュ):トニーの父に恨みを持つ科学者。電気鞭を武器に復讐を企てる。
- ドン・チードル(ジェームズ・“ローディ”・ローズ/ウォーマシン):トニーの親友で軍人。本作でウォーマシンとして活躍。
- サム・ロックウェル(ジャスティン・ハマー):スタークのライバル企業のCEO。狡猾な策略家。
- サミュエル・L・ジャクソン(ニック・フューリー):S.H.I.E.L.D.の長官。物語の裏で暗躍。
ほかに、脇役でレベッカ役にヘレナ・マットソン。
スタッフ
- 監督:ジョン・ファヴロー(前作に続き、トニーの世界観を確立)
- 脚本:ジャスティン・セロウ
- 製作:ケヴィン・ファイギ(マーベル・スタジオ社長)
- 音楽:ジョン・デブニー(AC/DCの楽曲も多用)
- 撮影:マシュー・リバティーク
- 編集:ダン・レベンタル、 リチャード・ピアソン
- 製作会社:マーベル・スタジオ、パラマウント・ピクチャーズ
総括
『アイアンマン2』は、アクション、ユーモア、キャラクターの魅力を詰め込んだ娯楽大作です。グウィネス・パルトローとスカーレット・ヨハンソンの演技は、物語に女性の強さと魅力を加え、衣装やメイクも彼女たちの個性を引き立てました。MCUの拡大とトニーの人間的成長を描きつつ、豪華キャストと迫力のアクションで観客を魅了する作品です。
レビュー 作品の感想や女優への思い