キル・ビル Vol.2

『キル・ビル Vol.2』（2004年、米）はクエンティン・タランティーノ監督のアクション映画。元暗殺者ブライドの復讐劇の完結編。血生臭い戦いと人間ドラマが交錯し、独特の映像美と音楽で魅せる。

基本情報
見どころ
女優の活躍
女優の衣装・化粧・髪型
あらすじ
解説
キャスト
スタッフ

基本情報

邦題：キル・ビル Vol.2
原題：Kill Bill: Vol. 2
公開年：2004年
製作国：米国
上映時間：136分
ジャンル：アクション
配給：ギャガ・コミュニケーションズ

Kill Bill: Vol. 2 (2004) Official Trailer - Uma Thurman, David Carradine Action Movie HD

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見どころ

タランティーノが愛するマカロニウエスタンとカンフー映画のテイストをふんだんに盛り込み、壮絶な復讐劇が展開される。ヒロインが修行を経てますます強くなる過程が熱い。

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女優の活躍

ユマ・サーマンが演じる主人公ブライド（ビアトリクス・キドー）は、本作でも圧倒的な存在感を発揮します。Vol.1での激しいアクション中心の展開から一転、Vol.2では彼女の内面的な葛藤や成長が描かれ、サーマンはその感情の機微を見事に表現。復讐に燃える冷徹な殺し屋から、娘との再会を望む母親としての柔らかな一面まで、幅広い演技で観客を引き込みます。

特に、ビルとの対峙シーンでは、感情の爆発と抑制が絶妙に交錯し、彼女の演技力が際立ちます。ダリル・ハンナ演じるエル・ドライバーも、冷酷で狡猾なキャラクターとして強烈な印象を残し、ブライドとの対決シーンでは緊張感溢れる演技を披露。ヴィヴィカ・A・フォックスやルーシー・リューといったVol.1の主要女優は回想シーンで登場し、それぞれのキャラクターの背景を深めます。

女優の衣装・化粧・髪型

ブライドの衣装は、Vol.1の派手な黄色いトラックスーツから一変し、より実用的で地味な装いが多くなります。白いTシャツにジーンズ、ブーツといったシンプルなスタイルが中心で、彼女の復讐の旅の過酷さを象徴。終盤のビルとの対決では、清楚な白いドレスを着用し、母親としての新たな側面を視覚的に表現。化粧は控えめで、血や汗で汚れた顔が戦いの激しさを強調します。髪型は、長いブロンドヘアを無造作に束ねたスタイルが基本で、戦闘時の動きやすさを優先。エル・ドライバーは、黒いアイパッチと挑発的な衣装（タイトな黒や白の服）で、危険な魅力を演出。彼女のメイクは濃いアイラインと赤い口紅で、冷酷なキャラクター性を強調。髪は乱れたブロンドのロングヘアで、ワイルドな印象を与えます。

あらすじ

元暗殺者ブライド（ユマ・サーマン）は、結婚式でビル（デヴィッド・キャラダイン）に裏切られ、昏睡状態から奇跡的に回復。Vol.1で復讐の半分を果たした彼女は、残る標的であるバド（マイケル・マドセン）、エル・ドライバー（ダリル・ハンナ）、そして首謀者のビルを追う。バドとの対決では、過酷な試練が彼女を待ち受け、エルとの戦いは壮絶な死闘に発展。さらに、ビルとの最終対決で、ブライドは自身の過去と向き合い、娘B.B.との再会を果たす。復讐の果てに、彼女は新たな人生を見出せるのか。アクションとドラマが交錯する、タランティーノらしいスリリングな物語が展開します。

解説

『キル・ビル Vol.2』は、クエンティン・タランティーノの映画製作への情熱が凝縮された作品です。Vol.1が日本のヤクザ映画やアニメ、香港アクションの影響を強く受けたビジュアル重視の作品だったのに対し、Vol.2は西部劇やサスペンスの要素を取り入れ、キャラクターの心理や人間関係に焦点を当てた物語が特徴です。タランティーノは、アクションだけでなく、ブライドの母性やビルの複雑な魅力といった感情的な側面を丁寧に描き、単なる復讐劇を超えた深みを与えています。特に、ビルとの対話シーンは、タランティーノの得意とする長編会話の妙が光り、緊張感と感情の揺れを絶妙に表現。音楽も、モリコーネ風の劇伴やロバート・ロドリゲスのスコアが、西部劇的雰囲気を高めます。また、武術指導のユエン・ウーピンによるアクションは、Vol.1ほど派手ではないものの、緻密で緊張感溢れる戦闘シーンを提供。タランティーノの映画愛と独自のスタイルが融合した本作は、復讐の物語を通じて人間の強さと脆さを描き、観客に深い余韻を残します。