ミシェル・ウォーターソン＝ゴメス（Michelle Waterson-Gomez）は米国の総合格闘家、女優、スタントウーマン、モデル。コロラド州出身で、タイ系アメリカ人として知られ、UFC女子ストロー級で活躍し、元Invicta FCアトム級王者です。空手黒帯を持ち、華麗な足技から「カラテ・ホッティー」と呼ばれます。
生い立ち・教育
ミシェル・ウォーターソン＝ゴメスは、1986年1月6日にコロラド州コロラドスプリングスで生まれ、オーロラで育ちました。父親はアメリカ人、母親はタイ人で、タイ系アメリカ人としてのアイデンティティを持っています。幼少期から運動に興味を持ち、特に体操に憧れましたが、経済的な理由で授業を受けられず、10歳から空手を始めました。この経験が彼女の格闘技への道を開き、アメリカン・フリースタイル空手で黒帯を取得しました。高校はオーロラ・セントラル高校に通い、2004年に卒業。その後、デンバー大学に入学しましたが、格闘技のキャリアを追求するため中退しました。在学中はフーターズでウェイトレスとして働きながら、モデルとしても活動を開始しました。モデルとしてのキャリアは、彼女の外見と運動能力を活かし、後にメディアでの露出を増やすきっかけとなりました。
経歴
ミシェル・ウォーターソン＝ゴメスの格闘技キャリアは、2007年にプロデビューを果たしたことから始まります。彼女はムエタイ、ブラジリアン柔術、ボクシング、レスリング、武術など多様な格闘技を学び、ジャクソンズMMAに所属しました。2012年1月21日、復帰戦でダイアナ・ラエルにチョークスリーパーで一本勝ちを収め、注目を集めました。2013年4月5日、Invicta FC 5でジェシカ・ペネを相手に4ラウンドで腕ひしぎ十字固めによる一本勝ちを収め、Invicta FCアトム級王座を獲得。ファイト・オブ・ザ・ナイトも受賞しました。2014年9月6日、Invicta FC 8で玉田育子を相手にTKO勝利で王座防衛に成功しました。
2015年、UFCデビューを果たし、女子ストロー級で戦い続けました。彼女のUFCでの戦績は一進一退で、ジョアンナ・イェンジェイチックやマリナ・ロドリゲス、アマンダ・レモスらトップ選手との試合では敗北を喫しましたが、その激闘ぶりはファンに支持されています。2023年9月24日のUFCファイトナイトでは、マリナ・ロドリゲスにTKO負けを喫し、4連敗となりましたが、彼女の「戦士」の精神はSNSを通じて多くのファンを魅了しました。特に、試合後の血に染まった姿を笑顔で公開するなど、精神的な強さが評価されています。
女優としては、2016年の映画『スパロークリーク 野良犬たちの長い夜』や、TV番組『MACGYVER/マクガイバー』に出演。また、スタントウーマンとしてアクションシーンにも参加し、モデルとしても広告や雑誌で活躍しました。彼女の多才なキャリアは、格闘技だけでなくエンターテインメント業界でも注目されています。
私生活
ミシェル・ウォーターソン＝ゴメスは、2011年にジョシュア・ゴメスと結婚し、夫婦で格闘技への情熱を共有しています。2012年に娘のアヤが生まれ、家族は彼女のキャリアを支える重要な存在です。2021年には、2人の祖父母を亡くす悲しみを経験し、これがUFC 257での試合撤退の理由となりました。彼女はSNSを通じてファンと積極的に交流し、特にインスタグラム（@karatehottiemma）でトレーニングや家族との日常を公開しています。タイ系アメリカ人としてのルーツを大切にし、タイの文化や料理にも親しんでいます。信仰心が強く、家族やコミュニティを重視する姿勢が彼女の人生観に反映されています。
出演作品
以下は、ミシェル・ウォーターソン＝ゴメスが女優またはスタントウーマンとして出演した主な作品です。
映画
- スパロークリーク 野良犬たちの長い夜（2016年）：アクションシーンでのスタントと端役出演。
- Fight Valley（2016年）：格闘家役として出演し、自身の格闘技スキルを披露。
TV
- MACGYVER/マクガイバー（2017年）：ゲスト出演およびスタントパフォーマンス。
- The Ultimate Fighter 21 Finale（2015年）：UFCデビュー戦の関連番組で本人役として登場。
その他
- 複数の格闘技関連ドキュメンタリーやUFCのプロモーション映像に出演。
- モデルとして、スポーツブランドやフィットネス雑誌の広告に登場。
彼女の出演作品は、格闘技のキャリアを背景にしたものが多く、アクションやスタントでの貢献が際立っています。今後も、格闘技とエンターテインメントの両方で活躍が期待されます。
レビュー 作品の感想や女優への思い