深夜の病棟で起きた、正気を失うほどの恐怖の実話を映画化。
モルグ 死霊病棟
- 邦題:モルグ 死霊病棟
- 原題:Morgue
- 公開年:2019年
- 製作国:パラグアイ
- 上映時間:81分
- 配給:日活
予告編はこちら。
見どころ
パラグアイ本国で実際に起きた怪奇事件を基に、ウーゴ・カルドゾ監督が脚本も執筆し、極上のホラーに仕上げています。畳みかけるような恐怖の連続に驚愕。
あらすじ
警備員ディエゴは恋人と電話で話しながら車を運転していて、誤って人をひいてしまいます。気が動転して逃げるように立ち去ったディエゴはその夜、臨時の仕事で病院の夜勤警備を担当することに。深夜の病棟の見回りという簡単な仕事だと思っていたのですが…。
感想
原題のモルグ(Morgue)は遺体安置所のこと。
安アパートに住み、壊れかけのボロい車を乗り回す安月給の警備員、ディエゴ・マルティネスを中心に展開。ある夜、彼は路上で人をはね、逃げ隠れすることを決意。罪悪感にさいなまれる彼は、雇い主からの電話で、気晴らしになりそうな病院での夜勤があることを知らされ、ほっとします。しかし、その夜勤は、ディエゴ・マルティネスの人生を永遠に変えてしまうような奇妙なことが起こっており、日常的な仕事ではありませんでした。
この映画の製作国が新興のパラグアイだと意識すると、さまざまな面で説得力があります。映画は要点をつかんでコンパクト。テンポがよくて最初から最後まで決して長引かせない。老朽化したアパート、汚い郊外の廃道、恐ろしい遺体安置所のある不気味な病院の雰囲気…。パブロ・マルティネスの初監督作品にしてリアルな演技が、少ない台詞と限られた登場人物の中で映画をうまく運んでいます。
また、特殊効果も使いすぎず、背筋がゾッとするような本物のタッチを映画に与えています。そして、光と音響効果、そして陰鬱なサウンドトラックが雰囲気を醸し出しています。監督兼脚本家のヒューゴ・カルドゾは、70年代の雰囲気たっぷりのホラー映画にインスパイアされ、その古典的なトレードマークをまるでベテランのように新鮮な形で取り入れていました。
しかし、ホラー映画の雰囲気作りが丁寧な反面で、登場人物が少なすぎて、怪しい人物もなかなか登場せず、とにかく退屈。実話ベースといわれても、主人公以外の人が確証できないので何とも…。
真っ暗な巨大施設にて、たった一人ぼっちで怪しいものに追いかけられる点で「ラスト・シフト 最期の夜勤」に近似。途中で1人の男が入り込んでくる点まで一緒ですが、その男の意味合いが両作品で異なりました。といっても、見比べるほどの映画ではありません。
キャスト
登場人物 | 出演者 |
アニバル | フランシスコ・アヤラ |
ディエゴの恋人 | マリア・デル・マール・フェルナンデス |
アベル・マルティネス | |
ディエゴ・マルティネス | パブロ・マルティネス |
ラウール・ロテラ | |
酔っ払い | ウィリー・ビジャルバ |
ドクター | アルド・フォン・クノブロッホ |
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