美しき女暗殺者の孤独な戦い。リュック・ベッソンのアクションをハリウッドでリメイク。
『アサシン』は、ジョン・バダム監督、ブリジット・フォンダ、ガブリエル・バーン主演の1993年製作の米国・アクション映画。リュック・ベッソン監督の映画『ニキータ』(1990年)のリメイク。
アサシン
- 邦題:アサシン
- 原題:Point of No Return
- 公開年:1993年
- 製作国:米国
- 上映時間:108分
- ジャンル:アクション
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見どころ
リュック・ベッソン監督の「ニキータ」をハリウッドでリメイク。派手なガンアクションをふんだんに交えつつ、孤独な女性アサシンの戦いをスタイリッシュに描く。
あらすじ
殺人罪で死刑判決を受けた少女マギーは、政府の秘密組織から暗殺者になるよう迫られます。トレーニングを積んで一人前の暗殺者となったマギーは、次々と任務をこなしていきますが、ある時、ミスを犯した彼女の前に掃除人と呼ばれる殺し屋ヴィクターが現われます…。
ファム・ファタル
一応この映画の主役はマギー・ヘイワードで、それを演じたブリジット・フォンダが主演女優ということになります。そのため、彼女がファム・ファタル候補となりそうですが、序盤のブサイクさがトラウマのようになっていて、途中から綺麗になってもオススメしたくないキャラクターであり、女優でもあります。
途中でメイクをやりはじめて綺麗になることは確か。黒いストッキングも穿いてくれて(黒ストッキングの映し方も本家『ニキータ』の方が上)、途中から悪役の愛人になりすますところでドレスアップしていて、目の保養になる場面が少しあります。
ただ、映画全体が80年代を引きずっていて、ブリジット自身も顔や表情や演技が薄くて軽い。仕事中の涙だけは本作より良かったかも知れませんが。
ジョディ・フォスターとウィノナ・ライダーが主役を断った後、ブリジット・フォンダがキャスティングされたそうで、また、ハル・ベリーはマギー役に興味を示して出演を働きかけましたが、ジョン・バダム監督は彼女がこの役にふさわしいとは感じませんでした。
感想
作品全体で照明が暗い。オリジナル『ニキータ』の配色へのこだわりが『アサシン』にはなくて残念。ハリウッドらしく、うるさくド派手にしただけという具合。
当時の批評を見ていると本家『ニキータ』の女性アクションよりも本作『アサシン』の方が過激で頑張っているというコメントが多く、言われてみれば同感です。ただ、『ニキータ』がアクション映画なのか、それを目指していたかと思うと、そうではなくてスリラー映画なんですね。リメイク版の本作は思い切りアクション面を強調したので、当然ながらブリジットの方が過激なアクションとなるわけです。
解説
『アサシン』は撮影中に『ニキータ』というタイトルでしたが、プロデューサーのアート・リンソンとワーナー・ブラザーズは、製作前中にワーナー・ブラザーズが所有していた『スペシャリスト』という新タイトルに落着。しかし、公開の2カ月前、リンソンはワーナー・ブラザーズの重役ブルース・バーマンから連絡を受け、タイトルを『ポイント・オブ・ノー・リターン』に変更すると告げられました。ワーナー・ブラザーズは、まだ撮影されていないスティーブン・セガールの次回作にこのタイトル「スペシャリスト」をつけたくなったのです。結局、その映画『スペシャリスト』(1994年)はセガールが降板して、シルヴェスター・スタローンが主演することになりました。
ヨーロッパやアジアでは、この映画はアサシン(暗殺者』)と改題。ワーナー・ブラザースは、この新しいタイトルがアクション要素の売り込みに役立つと考えたのです。
キャスト
| 登場人物 | 出演者 |
|---|---|
| マギー・ヘイワード | ブリジット・フォンダ |
| ボブ | ガブリエル・バーン |
| J.P. | ダーモット・マルローニー |
| カウフマン | ミゲル・フェレール |
| アマンダ | アン・バンクロフト |
| アンジェラ | オリビア・ダボ |
| ファハド・バフティアー | リチャード・ロマナス |
| ビクター・ザ・クリーナー | ハーヴェイ・カイテル |
| ベス | ロレーヌ・トゥーサン |
| ドラッグストア店主 | ジェフリー・ルイス |
| 警官 | ミック・ロジャース |
| ビッグ・スタン | マイケル・ラパポート |
| バート | レイ・オリエル |
| ジョニー・D | スパイク・マクルーア |
| ジョニーの母親 | リュー・ドレスラー |
| 刑事 | ジョン・カポディス |
| 裁判官 | カルメン・サパタ |
| コンピューター教官 | カルバン・レベルズ |
| 武器のインストラクター | マイケル・ランヤード |
| 空手指導員 | ビル・M・リュウサキ |
| カウフマンの助手 | ヤン・スペック |
| レストランのウェイター | フランチェスコ・メッシーナ |
| ブースの警備員 | ピーター・バスケス |
| ショッピングの女性 | ウェンディ・L・デイビス |
| 工作員 | ジェームズ・ハンディ |
| 銃を持った男 | リー・デュプリー |
| ヘッドセットを持つ工作員 | デビッド・ソスナ |
| ニューオーリンズのチンピラ | ブルース・バーンズ |
| V.I.P.の女 | ジャクリーン・コッチ |
| アンジェラのボディガード | ケニー・エンドソ |
| アンジェラのボディーガード | ゲイリー・カスパー |
| メイド | ロザリンド・ジュ |
| 係員 | エリック・コーエン |
| ビル警備員 | フランソワ・チャウ |
| ハッサン | ジョー・ガルシア |
| 警察官 | フランク・ジラルドー |
| 男子学生 | クラーク・ヒースクリフ・ブロリー |
| 女子学生 | ジョディ・マーケル |
| 警察刑事 | ロバート・ハーヴェイ |
| ベニス・ギター奏者 | ハリー・ペリー |
| V.I.P.(マギーの初見殺し) | ロバート・アピサ |
| ルームサービス・ウェイター | ジョン・バダム |
| レストランの客 | スザンヌ・Q・バルドー |
| キッチンのボディーガード | スティーブ・チェンバース |
| テッド | リチャード・チャップマンJr |
| ホテルの部屋の犯罪者 | ボブ・コート |
| レストランの客 | ドシア・ダルメーン |
| 誕生日パーティーのゲスト | ルー・デグラード |
| トイレのボディーガード | ドク・ドゥハメ |
| 格闘技のインストラクター | ジェイ・スピード・フォーニー |
| チェーンソーの曲芸師 | ロバート・グリュエンバーグJr |
| ステップバンの清掃員 | ボブ・ガンター |
| バッグを持った女性 | ヴァレリー・ホール |
| レストランの客 | ゲイル・L・ハリントン |
| ジム | レオン・ハーバート |
| レストランの客 | リンダ・ヘリック |
| ステップバンの死んだ清掃員 | ロバート・ハインズ |
| 死刑囚の看守 | クレイ・ホッジス |
| レストランのボディーガード | ヘンリー・キンギ |
| 誕生日パーティーのゲスト | ジョン・コチアン |
| 複合ガード | デビッド・R・メイヤー |
| 裁判所のサーバー | ファレル・メイヤー |
| ニューオーリンズの標的 | ジョイス・マクニール |
| ホテルの部屋の犯罪者 | ルディ・E・モリソン |
| レストランの客 | リチャード・M・ニューカーク |
| 裁判所速記官 | オードリアン・ノーウッド |
| レストランの客 | シェリー・オキーフ |
| 裁判所のサーバー | ルイス・ラミレス |
| 路上生活者 | ジム・ライン |
| キッチンのボディーガード | ロニー・ロンデルJr. |
| キッチンのボディーガード | R.A.ロンデル |
| 誕生日パーティーのゲスト | テレサ・セントクレア |
| 声優 | ディエゴ・ウォールラフ |
| 門番 | マイケル・W・ワトキンス |
| 女子学生 | コーヒー・ライト |
スタッフ
| 担当 | 担当者 |
|---|---|
| 衣装デザイン | マレーネ・スチュワート |
| ワードローブ監督 | エドゥアルド・カストロ |
| ワードローブ 女性 | ドリー・E・ハルペリン |
| キーコスチューム | メリッサ・マーウィン |
| ワードローブ 男性 | ハンス・ゲオルク・シュトルハル |
| 特殊メイクアップ効果 | R. クリストファー・ビッグス |
| メイクアップ | キンバリー・フェリックス |
| ヘアスタイル | ビビアン・マカティア |
| ウィッグメーカー | カイン・トランス |
| ヘアスタイル フォンダ専門 | トニ・アン・ウォーカー |
| メイクアップ フォンダ専門 | リズベス・ウィリアムソン |




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