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河内カルメン

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1966年公開の日本映画「河内カルメン」は、今東光の小説を原作に鈴木清順が監督。田舎娘の露子が大阪で女給やモデルを経て成長する姿を描く風俗映画。主演を務めた野川由美子は露子役として圧倒的な存在感。脇を固める女優陣に宮城千賀子、伊藤るり子、松尾嘉代。89分、日活配給。

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基本情報

  • 原題:河内カルメン
  • 公開年:1966年
  • 製作国:日本国
  • 上映時間:89分
  • ジャンル:ドラマ

あらすじ

「河内カルメン」は、河内(現在の大阪府東部)に住む美しい娘・露子の物語です。彼女は、母が不動院の僧侶・良巌坊と不倫関係にあることを知り、故郷を離れて大阪へ飛び出します。

大阪では、キャバレー「ダダ」で女給として働き始め、同郷の中年男・勘造と同棲生活を送ります。しかし、勘造は金遣いの荒さから会社を解雇され、露子の生活は不安定なものに。そんな中、彼女は裕福な女性・鹿島洋子に見初められ、ファッションモデルとしてスカウトされます。

洋子は同性愛者であると噂され、露子に迫りますが、露子はこれを拒否して逃げ出します。その後、幼馴染で初恋の相手である彰と再会。彰は生駒山中で温泉開発の夢を追い、資金を得るため実業家・斎藤長兵衛に接近します。

露子もまた、自らの魅力と才覚を活かし、困難を乗り越えながら女実業家へと成長していく姿が描かれます。物語は、露子の故郷への帰還と自己実現への道のりを、喜劇的かつセクシーなタッチで描き出します。

解説

「河内カルメン」は、鈴木清順監督の独特な映像美と実験的スタイルが光る作品です。1960年代の日活が得意とした風俗映画の一作であり、女性の自立と社会進出をテーマに、当時の日本社会における女性の立場や性風俗を風刺的に描いています。

原作は今東光の小説で、1964年から1965年にかけて「週刊アサヒ芸能」に連載されたものを基にしています。鈴木清順は、この作品で色彩や構図にこだわり、ポップでダイナミックな映像を展開。特に大阪の猥雑な雰囲気や、河内の田園風景と都市のコントラストを巧みに表現しています。

物語は、伝統的なカルメン像(情熱的で自由奔放な女性)を日本的な文脈に置き換え、露子の成長を通じて女性解放の予感を描きます。鈴木の演出は、時にシュールでユーモラスであり、観客に視覚的驚きを提供します。公開当時は日活のB級映画として扱われましたが、後にその芸術性が再評価され、鈴木清順の代表作の一つとして国内外で認知されています。また、1960年代の日本のポップカルチャーや大阪の風俗を垣間見ることができる貴重な作品でもあります。

女優の活躍

本作の主演を務めた野川由美子は、露子役として圧倒的な存在感を示しました。彼女は、田舎娘から都会の女給、モデル、そして女実業家へと変貌する露子の複雑なキャラクターを、鮮烈な魅力と演技力で体現。野川の自然体でありながら妖艶な演技は、観客を引き込み、鈴木清順のビジュアルスタイルと相まって、露子の情熱と成長を強く印象付けます。特に、大阪のキャバレーでのシーンでは、彼女のセクシーな魅力が存分に発揮され、物語の喜劇的要素を支えています。野川は当時、日活の看板女優の一人として知られ、本作でのパフォーマンスは彼女のキャリアの中でも特に評価されています。

脇を固める女優陣も見逃せません。宮城千賀子は露子の母・きく役を演じ、複雑な家庭環境を背景に露子の動機を際立たせる役割を果たしました。伊藤るり子や松尾嘉代も、物語の要所で登場し、それぞれのキャラクターに深みを与えています。女優たちの活躍は、鈴木清順の女性像を強調する演出と相まって、本作のテーマである女性の自立と魅力を強く印象付けます。

女優の衣装・化粧・髪型

「河内カルメン」の衣装、化粧、髪型は、1960年代の日本の風俗とファッションを反映しつつ、鈴木清順のポップな美学を体現しています。以下に、主要な女優の特徴を詳述します。

野川由美子(露子役)

露子の衣装は、物語の進行に合わせて変化します。河内の田舎娘時代は、シンプルなワンピースや農作業着を着用し、素朴さを強調。白いブラウスとスカートは、彼女の若さと純粋さを表現しています。大阪でのキャバレー女給時代には、鮮やかな色のドレスやミニスカートが登場。赤や青のタイトなドレスは、1960年代のモダンガール風で、彼女のセクシーさを引き立てます。モデル時代には、より洗練されたファッションが採用され、モダンなスーツやエレガントなワンピースが登場。化粧は、田舎時代はナチュラルメイクで、薄い口紅と軽いアイラインが中心。キャバレーでは、濃いアイシャドウと赤い口紅で妖艶さを強調し、モデル時代には洗練されたメイクで都会的な魅力を表現。髪型は、田舎ではポニーテールやおさげで、キャバレーではボリュームのあるアップスタイルやカールしたショートヘア、モデル時代にはストレートのロングヘアやモダンなボブスタイルが登場し、時代と役柄の変化を視覚的に示しています。

宮城千賀子(きく役)

露子の母きくは、和服を基調とした衣装が特徴。地味な色合いの着物や割烹着は、田舎の主婦としての生活感を表現。化粧は控えめで、薄いファンデーションと淡い口紅が中心。髪型は、伝統的な日本髪やシンプルなアップスタイルで、年齢と役柄に合った落ち着いた印象を与えます。

伊藤るり子、松尾嘉代(脇役)

キャバレーの同僚や都会の女性役として、彼女たちは当時の流行を取り入れた衣装を着用。ミニスカートやタイトなブラウス、カラフルなアクセサリーが目立ち、1960年代の若者文化を反映。化粧は、太いアイラインやつけまつげ、鮮やかな口紅で派手さを強調。髪型は、ボリュームのあるカールやショートカットが中心で、モダンで活発な印象を与えます。

小括

衣装や化粧、髪型は、鈴木清順の視覚的演出と密接に結びつき、キャラクターの心情や社会的立場の変化を強調。色彩の鮮やかさやポップなデザインは、映画の軽快なトーンを支え、観客に強い視覚的インパクトを与えます。

キャスト

  • 野川由美子:露子(主人公、田舎娘から女実業家へ成長)
  • 和田浩治:勘造(露子と同棲する同郷の中年男)
  • 川地民夫:彰(露子の幼馴染で初恋の相手)
  • 宮城千賀子:きく(露子の母)
  • 伊藤るり子:雪江(露子の同級生、キャバレーでの仲間)
  • 松尾嘉代:鹿島洋子(露子をスカウトする裕福な女性)
  • 楠侑子:(脇役、キャバレーの女給など)
  • 野呂圭介:斎藤長兵衛(彰の資金提供者)

スタッフ

  • 監督:鈴木清順
  • 原作:今東光(「河内カルメン」、『週刊アサヒ芸能』連載)
  • 脚本:三木克巳
  • 撮影:峰重義
  • 製作:日活
  • 配給:日活

まとめ

「河内カルメン」は、鈴木清順の独自の映像美と野川由美子の魅力が融合した、1960年代の日本映画の傑作です。女性の自立と成長をテーマに、大阪の風俗や当時のポップカルチャーを背景に描かれた本作は、現代でもその芸術性とテーマ性が評価されています。衣装や化粧、髪型の変化は、露子の内面的な成長を視覚的に表現し、鈴木監督の演出力と女優陣の活躍が作品に深みを与えています。日活のB級映画として始まったこの作品は、後にカルト的な人気を博し、映画史において重要な位置を占めるに至りました。

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なむ

洋画好き(字幕派)。だいたいU-NEXTかNetflixで、妻と2匹の猫と一緒にサスペンスやスリラーを観ています。詳細は名前をクリックしてください。猫ブログ「碧眼のルル」も運営。

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