『スパイダーマン：ファー・フロム・ホーム』（2019年）は、マーベル・シネマティック・ユニバース（MCU）のアクション青春映画。ピーター・パーカーが欧州旅行中にミステリオと協力し、エレメンタルズと戦う。130分、米国製作。
基本情報
- 邦題：スパイダーマン：ファー・フロム・ホーム
- 原題：Spider-man: Far From Home
- 公開年：2019年
- 製作国：米国
- 上映時間：130分
- ジャンル：アクション、青春、SF
- 配給：ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
見どころ
少年的な甘さを持つスパイダーマンに対するのは、大人の賢さと力を持った強敵。その脅威にどう立ち向かうのか興味深い。進化したアクションと成長物語に興奮間違いなし。
あらすじ
『アベンジャーズ/エンドゲーム』の出来事から数ヶ月後、ピーター・パーカー（トム・ホランド）は高校の修学旅行でヨーロッパへ向かう。トニー・スタークの死に心を痛め、普通の高校生としての生活を望むピーターだが、スパイダーマンとしての責任から逃れられない。ヴェネツィアで水の怪物エレメンタルズが現れ、ピーターはニック・フューリー（サミュエル・L・ジャクソン）に召集される。そこで、別の次元から来たというヒーロー、ミステリオ（ジェイク・ギレンホール）と出会う。ピーターはミステリオと協力し、エレメンタルズに立ち向かうが、ミステリオの真の目的が明らかになり、ピーターは最大の危機に直面する。MJ（ゼンデイヤ）への想いとヒーローとしての成長が描かれる青春アクション大作。
解説
『スパイダーマン：ファー・フロム・ホーム』は、マーベル・シネマティック・ユニバース（MCU）のフェーズ3の最終作であり、トム・ホランド演じるピーター・パーカーの2作目の単独映画です。
本作は、アクションと青春ドラマのバランスが絶妙で、ピーターの成長物語を軸に展開します。トニー・スタークの遺産と彼の不在がピーターに与える心理的な影響が深く描かれ、ヒーローとしての責任と普通の高校生としての生活の間で葛藤する姿が共感を呼びます。
監督のジョン・ワッツは、前作『スパイダーマン：ホームカミング』のテイストを継承しつつ、ヨーロッパの美しいロケーションを活かした映像美を展開。ヴェネツィア、プラハ、ロンドンなど、観光地を舞台にしたアクションシーンは視覚的に魅力的です。特に、ミステリオのイリュージョンを使った戦闘シーンは、MCUの中でも革新的なビジュアル表現として高く評価されています。
物語のテーマは「信頼と欺瞞」。ミステリオの登場により、ピーターは誰を信じるべきか葛藤し、自己成長を遂げます。また、MJとのロマンスは青春映画としての本作の魅力の一つ。コミカルな友人ネッド（ジェイコブ・バタロン）や、厳格ながらもユーモラスなフューリーとの掛け合いも作品に軽快さを加えています。
本作は、MCUの新たな展開を示唆するエンディングやミッドクレジットシーンで話題を呼び、次作への期待を高めました。アクション、ユーモア、感動がバランスよく織り交ぜられた本作は、幅広い層から愛される作品となっています。
女優の活躍
本作で特に注目される女優は、MJ（ミシェル・ジョーンズ）を演じたゼンデイヤです。彼女はピーターの同級生であり、恋の相手として重要な役割を果たします。ゼンデイヤの演技は、MJの知的で少し皮肉屋な性格を自然に表現し、観客に強い印象を与えました。彼女のシーンは、ピーターとの微妙な距離感や、徐々に深まる関係性を繊細に描き出しています。特に、ピーターとMJが橋の上で心を通わせるシーンは、青春映画としての本作のハイライトの一つです。ゼンデイヤは、感情の機微を表現する一方で、危機的状況での勇敢さも見せ、MJを単なる恋愛対象ではなく、ピーターのパートナーとして魅力的なキャラクターに仕上げました。
また、マリサ・トメイ演じるメイおばさんも重要な役割を担います。メイはピーターの保護者として、温かくも現実的な視点で彼を支えます。トメイの演技は、若々しくエネルギッシュなメイを生き生きと表現し、ピーターとの親子のような絆を強調。彼女の登場シーンは比較的少ないものの、物語の情感を深める重要な存在感を示しました。
女優の衣装・化粧・髪型
ゼンデイヤ（MJ）
MJの衣装は、現代の高校生らしいカジュアルで個性的なスタイルが特徴です。黒を基調としたTシャツやデニム、チェック柄のシャツなど、シンプルながらも彼女のクールで少し反抗的な性格を反映したファッションが目立ちます。ヨーロッパの街並みを背景に、ボヘミアン風のワンピースやスニーカーも登場し、若々しさと自由な精神を表現。特に、ヴェネツィアでのシーンでは、軽やかなトップスとジーンズで動きやすさを重視したスタイルが印象的です。化粧はナチュラルで、ほとんどメイクを施さない素朴な美しさが強調されています。髪型は、緩くウェーブのかかったロングヘアを下ろしたスタイルや、ポニーテールでまとめ、活動的な印象を与えました。MJの外見は、知的で自立した現代的な女性像を体現しています。
マリサ・トメイ（メイおばさん）
メイの衣装は、若々しく洗練された大人の女性らしいスタイルです。カジュアルなブラウスやジーンズに、アクセサリーを控えめに合わせたコーディネートが中心。彼女の衣装は、ピーターの保護者としての親しみやすさと、活動的な慈善活動家としてのエネルギーを反映しています。化粧は自然体で、柔らかいリップカラーと軽いベースメイクが特徴。髪型は、肩にかかる長さのゆるやかなウェーブヘアで、親しみやすい雰囲気を醸し出しています。トメイの外見は、現代的で魅力的な「クールな叔母」像を強調し、MCUのメイおばさん像を再定義しました。
キャスト
- トム・ホランド：ピーター・パーカー／スパイダーマン
- ゼンデイヤ：ミシェル・ジョーンズ（MJ）
- ジェイク・ギレンホール：クエンティン・ベック／ミステリオ
- サミュエル・L・ジャクソン：ニック・フューリー
- マリサ・トメイ：メイ・パーカー
- ジョン・ファヴロー：ハッピー・ホーガン
- ジェイコブ・バタロン：ネッド・リーズ
- トニー・レヴォロリ：フラッシュ・トンプソン
- アンガーリー・ライス：ベティ・ブラント
- レミー・ハイ：ブラッド・デイビス
- コビー・スマルダーズ：マリア・ヒル
スタッフ
- 監督：ジョン・ワッツ
- 脚本：クリス・マッケナ、エリック・ソマーズ
- 製作：ケヴィン・ファイギ、エイミー・パスカル
- 製作総指揮：ルイス・デスポジート、ヴィクトリア・アロンソほか
- 撮影：マシュー・J・ロイド
- 編集：ダン・レベンタル、リー・フォルソム・ボイド
- 音楽：マイケル・ジアッキーノ
- 美術：クロード・パレ
- 衣装デザイン：アンナ・B・シェパード
- 視覚効果監修：ジャン・フィリップ・ヴィグノー
レビュー 作品の感想や女優への思い