『Mr.&Mrs.スパイ G』（原題：Spy Intervention）は、2020年公開の米国製スパイアクションコメディ映画。世界一のスパイが結婚を機に引退するも、倦怠期に直面。世界を救うため再びスパイ活動に復帰し、妻との関係も修復する物語。
基本情報
- 邦題：Mr.&Mrs.スパイ G
- 原題：Spy Intervention
- 公開年：2020年
- 製作国：米国
- 上映時間：93分
- ジャンル：アクション
- 配給：日活
見どころ
手に汗握るスリルとスピード感のつるべ打ち。銃撃戦、絶体絶命の状況からの大逆転など、一時も見逃せない。夫婦のかけあいなど、王道的なコミカルな展開にも注目。
あらすじ
世界一のスパイ、コーリー・ゲージ（ドリュー・ヴァン・アッカー）は、危険なミッションを鮮やかにこなす日々を送っていました。しかし、運命的な出会いを果たした女性パム（ポピー・デルヴィーニュ）と電撃的に結婚し、スパイの冒険的な生活を捨て、平凡で幸せな結婚生活を夢見ます。ところが、現実は理想とは異なり、二人の関係は倦怠期の真っ只中。そんな折、コーリーは最新鋭の兵器を巡る世界を脅かす陰謀を知り、平和を守るため再びスパイとして活動を再開します。しかし、極秘任務を遂行する中、パムにその秘密がバレてしまい、夫婦関係と任務の両立が試される展開に。スパイ活動を通じて、コーリーとパムは互いの絆を再確認し、新たな形で関係を築いていきます。
解説
『Mr.&Mrs.スパイ G』は、スパイ映画の定型にコメディ要素を織り交ぜたB級映画として位置づけられます。スパイ映画の典型的な要素—スリリングなアクション、秘密任務、魅力的なキャラクター—を踏襲しつつ、夫婦の関係性を軸にしたユニークな展開が特徴です。監督のドリュー・マイルレアは、軽快なテンポとユーモアを重視し、深刻になりすぎないストーリーテリングで観客を楽しませます。本作は、派手なアクションよりも夫婦の人間ドラマやコミカルな掛け合いに重点を置いており、気軽に楽しめるエンターテインメント作品として設計されています。しかし、レビューでは「チープなB級映画」との評価もあり、ストーリーの深さや展開に物足りなさを感じる意見も散見されます。それでも、ポピー・デルヴィーニュの魅力的な演技や衣装が一部で高評価を得ており、特に彼女の登場シーンは視覚的なインパクトが強いとされています。
女優の活躍
本作の主要な女優であるポピー・デルヴィーニュは、パム役として物語の中心を担います。彼女は『キングスマン:ゴールデン・サークル』や『キング・アーサー』での経験を生かし、コミカルかつ魅力的なキャラクターを演じきっています。パムは、夫コーリーのスパイ活動を知らずに平凡な生活を望む女性として登場しますが、物語が進むにつれ、夫の秘密に巻き込まれ、自身もスパイ的な行動を取るようになります。ポピーの演技は、日常的な主婦からアクティブなパートナーへと変化する過程で特に光ります。彼女の自然体な演技とユーモアセンスは、映画の軽快なトーンを支える重要な要素です。また、終盤でパムがスパイとして覚醒するシーンでは、彼女のアクションシーンも見どころの一つ。レビューでは、ポピーの存在感が映画の数少ないハイライトとして挙げられることが多く、彼女の演技が作品に華を添えています。
もう一人の女優、ナターシャ・バセットは偽装結婚するアレクサンドラ役として登場し、作品にスパイスを加えています。彼女の役柄は比較的小さいものの、独特の存在感で物語に彩りを与えます。
女優の衣装・化粧・髪型
ポピー・デルヴィーニュ演じるパムの衣装は、映画のB級感を反映しつつも、彼女の魅力を最大限に引き出すデザインが採用されています。特に冒頭の偽装結婚のシーンでは、レビューで「妙にエロくて綺麗」と評された衣装が注目を集めます。このシーンでは、タイトなドレスや華やかなアクセサリーが彼女の優雅さを強調し、視覚的なインパクトを与えます。普段のシーンでは、カジュアルながらも洗練されたスタイルが中心で、シンプルなトップスやジーンズに、軽やかなメイクとナチュラルなヘアスタイルが組み合わされています。メイクは、日常的な主婦としての親しみやすさを保ちつつ、アクションシーンではシャープな印象を与えるアイラインやリップが特徴的です。髪型は、ゆるやかなウェーブのかかったロングヘアが基本で、シーンに応じてアップスタイルやポニーテールに変化し、活動的な印象を加えています。終盤のスパイ活動シーンでは、ダークトーンの衣装に切り替わり、彼女の覚醒を視覚的に表現。全体的に、衣装やメイクはB級映画の予算感を反映しつつ、ポピーの美貌を引き立てる工夫が施されています。
ナターシャ・バセットの衣装も、脇役ながら個性的で、ポップな色使いやモダンなデザインが彼女のキャラクター性を強調しています。メイクは控えめながら、シーンに応じたアクセントが施され、髪型はショートカットで動きやすさを表現しています。
キャスト
- コーリー・ゲージ：ドリュー・ヴァン・アッカー（『プリティ・リトル・ライアーズ』『タイタンズ』）
- パム：ポピー・デルヴィーニュ（『キングスマン:ゴールデン・サークル』『キング・アーサー』）
- デイヴ・シェリダン（『ウォーキング・ゾンビランド』）
- アレクサンドラ：ナターシャ・バセット
- ブレイク・アンダーソン（『DOPE/ドープ』『ゾンビーワールドへようこそ』）
- マックス・シルヴェストリ
- ブリタニー・ファーラン
キャストは、若手から中堅俳優まで幅広く揃っており、特にドリュー・ヴァン・アッカーとポピー・デルヴィーニュのケミストリーが作品の核となっています。脇役陣もコメディ要素を強化する個性的な演技で貢献しています。
スタッフ
- 監督：ドリュー・マイルレア
- 脚本：マーク・ファミリエッティ（『ターミネーター3』出演）
- プロデューサー：サニル・パーカシュ（『ソルト』）
- 音楽：ロジャー・スーン（『ダーケスト・マインド』『X-MEN:アポカリプス』）
スタッフ陣は、B級映画ながら実績あるメンバーが揃っており、特に音楽のロジャー・スーンは、アクションとコメディのバランスを取る軽快なスコアで作品を支えています。監督のドリュー・マイルレアは、本作でコメディとアクションの融合を試み、限られた予算の中でユニークなスパイ映画を作り上げました。
総評
『Mr.&Mrs.スパイ G』は、豪華なキャストや大規模なアクションを期待する観客には物足りないかもしれませんが、気軽に楽しめるスパイコメディとして一定の魅力を持っています。ポピー・デルヴィーニュの活躍と魅力的な衣装が作品のハイライトであり、夫婦の関係性を描く人間ドラマも心温まる要素を提供します。B級映画らしいチープさは否めませんが、ユーモアと軽快なストーリー展開で、気楽に楽しみたい観客にはおすすめの一作です。
レビュー 作品の感想や女優への思い