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ラブ・ウィッチ

「見どころ」にPR表現を含みます。

『ラブ・ウィッチ』(2016年)はホラーとコメディが融合した米国のR18+映画。サマンサ・ロビンソンが演じる魔女(エレーヌ・パークス)が愛を求め、魔法で男性を誘惑するが、悲劇的な結果を招く。60~70年代のレトロなビジュアルが特徴の2時間作品。

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基本情報

  • 邦題:ラブ・ウィッチ
    原題:The Love Witch
  • 公開年:2016年
  • 製作国:米国
  • 上映時間:120分
  • 公開年:2016年
  • レイティング:R18+(暴力、ヌード、性的描写のため)

あらすじ

『ラブ・ウィッチ』は、現代のアメリカを舞台に、魔女であるエレーヌ・パークスが「真実の愛」を求めて奔走する物語です。彼女は夫の死後、新たな生活を始めるためカリフォルニアの小さな町に引っ越します。エレーヌは美貌と魔術を駆使して男性を魅了し、理想の恋人を手に入れようとしますが、彼女の強力な魔法は予想外の結果を引き起こします。彼女が作り出す惚れ薬や呪文は、男性たちを熱狂的な愛に駆り立てる一方で、彼らの精神を崩壊させ、死に至らしめるのです。エレーヌ自身も、愛への執着と過去のトラウマに突き動かされ、次第に狂気と破壊の淵へと落ちていきます。物語は、彼女が最後に見つけた「理想の男性」との出会いを通じて、愛と自己破壊のテーマを掘り下げ、衝撃的な結末へと向かいます。60~70年代のテクニカラースタイルを意識した映像美と、フェミニズムやパトリオーキーの皮肉を織り交ぜた展開が特徴です。

解説

『ラブ・ウィッチ』は、アナ・ビラー監督が脚本・監督・製作・編集・美術・衣装デザインまで手掛けた意欲作で、60~70年代のB級ホラーやエクスプロイテーション映画へのオマージュが強く反映されています。

映画は、鮮やかな色彩、意図的にレトロな演技、独特のカメラワークを通じて、ヒッチコックやジャーロ映画の雰囲気を再現しつつ、現代的なテーマを提示します。特に、女性が男性の欲望に応える「理想の女性像」を演じることで生じる悲劇を通じて、フェミニズム的な視点からパトリオーキー(家父長制)への批判を描いています。エレーヌの行動は、男性のファンタジーを具現化する一方で、その過剰さが破滅を招くという皮肉を浮き彫りにします。

また、ペイガニズム(異教信仰)やウィッカ(白魔術)の要素を取り入れ、キリスト教的な価値観との対比を通じて、自由と抑圧の葛藤を表現しています。映画の長編(2時間)ゆえに、ゆっくりとしたペースや冗長な会話シーンが一部で批判されるものの、ビジュアルの美しさや独特なユーモアは多くの観客を引きつけます。この作品は、単なるホラーやコメディを超え、愛、孤独、女性の主体性をめぐる深い考察を提供します。

女優の活躍

本作の主演、サマンサ・ロビンソン(エレーヌ・パークス役)は、その魅力的な演技で映画の中心を担っています。彼女はエレーヌの複雑な内面—愛への渇望、過去の傷、そして魔女としての自信—を見事に表現しました。ロビンソンの演技は、60~70年代の映画を意識したやや大仰なスタイルでありながら、現代的な感情の機微を織り交ぜ、観客を引き込む力があります。特に、誘惑的なダンスシーンや感情的な崩壊の場面では、彼女の表現力が際立ち、映画のカルト的な魅力に大きく貢献しています。ロビンソンは本作で一躍注目を浴び、インディペンデント映画界での存在感を確立しました。

脇を固めるローラ・ワデル(トリシュ役)は、エレーヌの友人として登場し、彼女の行動に疑問を投げかける常識的な視点を演じ、物語にバランスをもたらします。また、ジェニファー・イングラム(バーバラ役)やジゼル・ダミエ(ハーピスト役)も、短い出番ながら印象的な演技で映画の雰囲気を高めています。

女優の衣装・化粧・髪型

『ラブ・ウィッチ』のビジュアルは、衣装、化粧、髪型においても60~70年代のレトロな美学を徹底的に追求しています。サマンサ・ロビンソン演じるエレーヌの衣装は、鮮やかなピンクや赤、青を基調としたドレスやランジェリーが中心で、フェミニンかつ挑発的なデザインが特徴です。彼女のワードローブには、ヴィンテージ風のミニドレス、流れるようなガウン、フラワーモチーフのアクセサリーが含まれ、魔女としての神秘性と女性らしさを強調しています。特に、ルネサンスフェアでのシーンでは、中世風のドレスに身を包み、幻想的な雰囲気を醸し出します。化粧は、青いアイシャドウ、長いつけまつげ、鮮やかな赤いリップスティックが特徴で、60年代のグラムロックやサイケデリックなスタイルを彷彿とさせます。この過剰なメイクは、エレーヌが「男性のファンタジー」を演じるための道具として機能し、彼女の内面の不安定さを象徴しています。髪型は、長くウェーブのかかったブロンドヘアで、常に完璧に整えられており、彼女の魅惑的なキャラクター性を強調。シーンによっては、ヘッドスカーフや花冠を合わせて変化をつけています。その他の女優、例えばローラ・ワデルのトリシュは、より現代的で控えめな衣装(カジュアルなブラウスやスカート)を着用し、エレーヌとの対比を際立たせます。全体として、アナ・ビラー監督自身がデザインした衣装とメイクは、映画の視覚的魅力の核であり、物語のテーマを視覚的に補強しています。

キャスト

  • サマンサ・ロビンソン:エレーヌ・パークス(主人公、魔女)
  • ジェフリー・ヴィンセント・パリス:ウェイン・ピーターズ(エレーヌが誘惑する男性の一人)
  • ローラ・ワデル:トリシュ(エレーヌの友人)
  • ジャン・キーズ:グリフ・メドウズ(エレーヌの恋の相手)
  • ジャレッド・サンフォード:ガハン(魔術の指導者)
  • ロバート・シーリー:リチャード(エレーヌの別の恋の対象)
  • ジェニファー・イングラム:バーバラ(魔女の仲間)
  • ジゼル・ダミエ:ハーピスト(ルネサンスフェアの演奏者)
  • リリー・ホールマン:ミス・カーティス(脇役)
  • エル・エヴァンス:スター(脇役)

スタッフ

  • 監督・脚本・製作・編集・美術・衣装デザイン:アナ・ビラー
  • 撮影:M・デヴィッド・ミューレン
  • 音楽:アナ・ビラー(一部楽曲はジゼル・ダミエによる)
  • 製作会社:アナ・ビラー・プロダクションズ
  • 配給:オシロスコープ・ラボラトリーズ

まとめ

『ラブ・ウィッチ』は、ホラーとコメディの融合を通じて、愛と欲望、フェミニズムとパトリオーキーの複雑な関係を描いたユニークな作品です。サマンサ・ロビンソンの魅惑的な演技と、アナ・ビラー監督のこだわり抜いたビジュアルが、60~70年代のレトロな雰囲気と現代的なテーマを見事に融合させています。衣装やメイク、髪型は物語のテーマを視覚的に強化し、観客に強烈な印象を残します。カルト映画のファンや、フェミニズムに関心のある観客にとって、必見の作品と言えるでしょう。

劇場映画
なむ

洋画好き(字幕派)。だいたいU-NEXTかNetflixで、妻と2匹の猫と一緒にサスペンスやスリラーを観ています。詳細は名前をクリックしてください。猫ブログ「碧眼のルル」も運営。

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