家系スリラーを主題にした映画やドラマを集めています。
ここで家系スリラーとはスリラー作品のうち、ストーキングをともなう家宅侵入によって、住人や隣人たちが緊張や不安を抱く作品をいいます。
あくまでも侵入者は人間で、お化けや霊などに取り憑かれていない作品を取り上げています。侵入者に責任能力があろうとなかろうと、人間であればここでは家系スリラーとみなし、お化けや霊などに取り憑かれたり、悪霊そのものが侵入したりする場合は家系ホラーとして区別しています。
また、被害者側の家族関係や家庭状況は問わず、被害者の(たまには加害者兼用)の住居としての家をクローズアップしたり、被害者がたいてい一人住まいの女性だったりする意味で、「家系」と名づけています。
さて、家系スリラーでおすすめの作品は3つ。いずれもマンションが舞台になっています。
スペイン映画「スリーピング タイト 白肌の美女の異常な夜」(2011年)は加害者のマンション管理人を視点にしていて、複数の家へ家宅侵入します。米国映画「アンダー・ザ・ベッド」(2017年)と韓国映画「ドアロック」(2018年)は被害者の女性住民を視点にしています。どちらも家宅侵入者はベッドの下に潜んでいます。
これらの作品は覗きや盗撮を伴なわず、間接接触から直接接触へと展開しがち。その分、被害者には生身の恐怖が迫ります。