2009年公開の「ウルヴァリン: X-MEN ZERO」はX-MENシリーズのスピンオフ。ウルヴァリンの起源を描写し、過酷な過去と復讐の旅を描くアクション映画。ヒュー・ジャックマン主演。注目すべき女優は、ケイラ・シルバーフォックス役を演じたリン・コリンズ。ケイラはローガンの恋人であり、物語の感情的な中心を担う。
基本情報
- 邦題：ウルヴァリン:X-MEN ZERO
- 原題：X-Men Origins: Wolverine
- 公開年：2009年
- 製作国：米国
- 上映時間：108分
- ジャンル：アクション、SF
- 配給：20世紀フォックス映画
あらすじ
「ウルヴァリン: X-MEN ZERO」は、X-MENシリーズの人気キャラクター、ウルヴァリンことローガンの起源を描いた作品です。物語は19世紀のカナダから始まり、幼少期のローガン（本名ジェームズ・ハウレット）が、異母兄弟のビクター・クリード（後のセイバートゥース）と共に過酷な人生を歩む姿を追います。二人はミュータントとしての能力を持ち、超人的な治癒力と鋭い爪を武器に数々の戦争を生き抜きます。しかし、ビクターの凶暴な性格が原因で二人の関係は亀裂を生じ、ローガンは彼と決別します。
時は流れ、ローガンは恋人ケイラ・シルバーフォックスと平穏な生活を求めますが、過去の因縁が彼を再び戦いへと引き込みます。ビクターによるケイラの死をきっかけに、ローガンは復讐を誓い、軍の秘密計画「ウェポンX」に参加。骨格にアダマンチウムを注入され、不死身の存在となります。しかし、計画の裏にはウィリアム・ストライカー大佐の陰謀が潜んでおり、ローガンは自らの過去と向き合い、過酷な戦いに身を投じます。
解説
本作は、X-MENシリーズの第4作目であり、2000年から始まった映画シリーズの前日譚として位置付けられています。監督はギャビン・フッドが務め、ヒュー・ジャックマンが再びウルヴァリン役を熱演。アクションシーンはスピーディーで緊張感に満ち、特にアダマンチウム注入のシーンやビクターとの対決が印象的です。物語は、ミュータントの能力や過酷な運命に焦点を当て、ローガンの人間性や葛藤を深く掘り下げています。
映画は、コミック原作のファンを意識しつつ、一般の観客にも楽しめるエンターテインメント性を重視。視覚効果や戦闘シーンの迫力は高く評価された一方、ストーリーの一部やキャラクターの深堀りが不足しているとの批判も受けました。それでも、ウルヴァリンの起源やX-MEN世界の拡張を試みた意欲作として、シリーズの重要な一作となっています。
女優の活躍
本作で特に注目すべき女優は、ケイラ・シルバーフォックス役を演じたリン・コリンズです。ケイラはローガンの恋人であり、物語の感情的な中心を担うキャラクターです。コリンズは、優しさと強さを兼ね備えたケイラを見事に演じ、ローガンの心の支えとなる女性像を表現しました。彼女の演技は、ローガンの過酷な運命に温かみを与え、観客に感情移入を促す重要な役割を果たしています。
また、エマ・フロスト役のタヒナ・トッツィも印象的です。エマはダイヤモンドのように硬化する能力を持つミュータントで、短い登場時間ながらもその存在感を発揮。トッツィのクールでミステリアスな演技は、キャラクターの魅力を引き立てました。両女優とも、アクション中心の作品の中で、感情的な深みや物語のバランスをもたらす活躍を見せています。
女優の衣装・化粧・髪型
リン・コリンズ演じるケイラ・シルバーフォックスの衣装は、1970年代を意識したシンプルかつ自然体なスタイルが特徴です。彼女はカナダの田舎町で教師として登場し、普段はカジュアルなセーターやジーンズを着用。落ち着いた色合いの衣装は、ケイラの穏やかで親しみやすい性格を反映しています。化粧はナチュラルで、薄いファンデーションと控えめなリップカラーが中心。髪型は、ゆるやかなウェーブのかかったロングヘアで、自然美を強調したスタイルです。アクションシーンでは、動きやすいジャケットやブーツを着用し、戦いの中でも実用性を保ちつつ女性らしさを失わないデザインが採用されています。
タヒナ・トッツィ演じるエマ・フロストは、対照的に洗練されたスタイルが際立ちます。彼女の衣装は、タイトな白いドレスやレザー調のコスチュームで、ミュータントとしての自信と冷徹さを表現。化粧はシャープなアイラインと淡いリップで、クールな印象を強調しています。髪型はブロンドのストレートロングで、シンプルながらもエレガントな雰囲気を漂わせます。エマのビジュアルは、コミック原作のキャラクター性を忠実に再現しつつ、映画の現代的なテイストを加えたものとなっています。
キャスト
- ヒュー・ジャックマン：ローガン / ウルヴァリン
- リーヴ・シュレイバー：ビクター・クリード / セイバートゥース
- リン・コリンズ：ケイラ・シルバーフォックス
- ダニー・ヒューストン：ウィリアム・ストライカー
- ウィル・アイ・アム：ジョン・レイス
- ケヴィン・デュランド：フレッド・デュークス / ブロブ
- ドミニク・モナハン：クリス・ブラッドリー / ボルト
- ライアン・レイノルズ：ウェイド・ウィルソン / デッドプール
- タヒナ・トッツィ：エマ・フロスト
- ダニエル・ヘニー：エージェント・ゼロ
スタッフ
- 監督：ギャビン・フッド
- 脚本：デヴィッド・ベニオフ、スキップ・ウッズ
- 製作：ローレン・シュラー・ドナー、ヒュー・ジャックマン、ジョン・パレルモ、ラルフ・ウィンター
- 製作総指揮：スタン・リー、トム・デサント、リチャード・ドナー
- 音楽：ハリー・グレッグソン＝ウィリアムズ
- 撮影：ドナルド・マカルパイン
- 編集：ニコラス・デ・トス、ミーガン・ギル
- 視覚効果監修：パトリック・マックラング
- 配給：20世紀フォックス
レビュー 作品の感想や女優への思い