ヤエル・グロブグラス（Yael Grobglas）はイスラエルの女優。イスラエルでキャリアを積み、『ジェーン・ザ・ヴァージン』でペトラ役を演じ国際的に有名に。複雑な役柄で評価が高い。2017年から2018年の『SUPERGIRL/スーパーガール』でゲイル・マーシュ/プシ役を2エピソード演じました。
プロフィール
- 名前：ヤエル・グロブグラス（Yael Grobglas）
- 生年月日：1984年5月31日（41歳）
- 出生地：フランス・パリ
- 国籍：イスラエル
- 職業：女優
- 活動期間：2004年 – 現在
- 配偶者：アルテム・クロウペネフ（結婚時期不明 – 現在）
- 子供：1人
- ウェブサイト：yaelgrobglas.com
生い立ち・教育
ヤエル・グロブグラスは、1984年5月31日にフランス共和国のパリで生まれました。父親のジャン・ピエール・グロブグラスはフランス系ユダヤ人の家系でアシュケナジ系ユダヤ人であり、母親のエヴァ（ロスナー）はオーストリア出身のキリスト教徒でユダヤ教に改宗しています。両親ともに芸術家であり、父親の家系にはホロコーストで亡くなった親族もいます。ヤエルは幼少期から創造性豊かな環境で育ちました。1986年、2歳の時に家族とともにイスラエルへ移住し、ラアナナ市で育ちました。この移住は、彼女の人生に大きな影響を与え、イスラエル文化に深く根ざした基盤を築きました。
幼い頃から演劇やパフォーマンスへの情熱を示し、少女時代にはさまざまなダンススタイルを学び、プロフェッショナルなダンスグループやバレエ団で活動しました。ティーンエイジャー期には、短期間ながらモデリングのキャリアを経験し、エリートモデル事務所に所属してランウェイショーや広告キャンペーンに参加しました。しかし、演技への強い興味が芽生え、モデル業を離れました。こうした多様な経験が、彼女の表現力を豊かに養いました。
教育面では、テリビブのヨラム・ロウェンシュタイン・パフォーミング・アーツ・スタジオで演技を学び、卒業しました。このスタジオはイスラエル有数の演劇学校で、2007年から2010年にかけて在籍し、プロの俳優としての基盤を固めました。在学中には、テレビシリーズの出演やコマーシャルを通じて実践的な経験を積み、卒業時には2010年のイスラエル演劇学校協会賞で最優秀助演女優賞を受賞するほどの才能を発揮しました。こうした生い立ちと教育は、彼女の多文化的なバックグラウンドを活かした柔軟な演技スタイルの源泉となっています。
経歴
ヤエル・グロブグラスのキャリアは、2004年に始まり、主にイスラエル国内で着実に築かれました。初期の活躍はティーンエイジャー向けの作品が多く、2007年から2009年にかけて、イスラエル初のSFテレビシリーズ『ハ・イ（The Island）』でジニー役を演じ、3シーズンにわたり出演しました。この役は彼女を若年層の人気者とし、イスラエルテレビ界での存在感を確立しました。在学中には多数のコマーシャルに出演し、演技スキルを磨きました。
2010年、彼女の映画デビュー作となるイスラエル初のホラー映画『カレベット（Rabies）』で主演のシール役を務め、トリベカ映画祭をはじめ国際的な映画祭で上映されました。この作品は批評家から高く評価され、彼女の演技力が注目を集めました。同年、シットコム『ハ・シュアリム（The Foxes）』のメインキャストとしてエリ役を演じ、ユーモアあふれる演技で人気を博しました。また、ビールシェバ劇場でのウディ・アレン作『プレイ・イット・アゲイン、サム』のリンダ役で舞台デビューし、批評家から絶賛されました。
2010年から2011年にかけ、プライムタイムのイスラエルTV番組でリードおよびサポート役を次々と獲得しました。シットコム『ラムゾール（Ramzor）』でヌファル・レビ役をリカーリング出演し、『スプリット』の第3シーズンでノイ役、『ゴールデン・ガールズ』でリヒ役、ミニシリーズ『イェヘフィム（Barefoot）』でジェーン役を演じました。2012年には、コメディドラマ『タヌヒ（Chill）』でガビ役を主演し、幅広い視聴者層に支持されました。
国際的なブレイクは2013年頃からで、CWネットワークの未放送パイロット版『ザ・セレクション』でアメリカ・シンガー役を演じました。この作品は放送されませんでしたが、彼女のハリウッド進出の足がかりとなりました。同年、『レイン（Reign）』でオリビア・ダメンクール役をリカーリング出演し、7エピソードにわたりプリンス・フランシスの旧恋人として登場しました。
2014年、転機となるCWの『ジェーン・ザ・ヴァージン（Jane the Virgin）』でペトラ・ソラノ役（および双子のアネシュカ役）を獲得し、5シーズン全98エピソードに出演しました。この複雑で計算高く操縦的な悪役は、彼女のこれまでのトムボーイ的な役柄とは対照的で、Time誌から「テレビ史上最も魅力的なコミック・ヴィラン」と称賛されました。2016年のTVLine賞では、出産シーンでのユーモアと感情のブレンドが高く評価されました。
並行して、2015年の英語版イスラエルホラー映画『ジェルザレム（JeruZalem）』でレイチェル・クライン役を主演しました。2016年には『クレイジー・エクス・ガールフレンド（Crazy Ex-Girlfriend）』でトリナ役のゲスト出演、2017年から2018年の『SUPERGIRL/スーパーガール』でゲイル・マーシュ/プシ役を2エピソード演じました。2018年のドラマ映画『神との対話（An Interview with God）』でサラ・アッシャー役を務めました。
2019年には『ヘルズ・キッチン（Hell’s Kitchen）』にゲスト出演。2022年にはアニメシリーズ『アンダン（Undone）』でリーガ役をゲスト、HallmarkチャンネルのTV映画『ハヌカ・オン・ライ（Hanukkah on Rye）』でモリー役を主演しました。2024年にはCBSの『マットロック（Matlock）』リブート版でシェイ・バンフィールド役を7エピソード出演し、ハリウッド・リポーターから好評を得ました。同年、未公開映画『エルサレム67（Jerusalem 67）』でサラ役を主演。2025年には『S.W.A.T.』でヘザー役を3エピソード出演予定です。
また、2011年のWe the KingsのMV『Say You Like Me』でThe Girl役、2015年の『サブリ・マラナン（Savri Maranan）』のスピンオフでアミト役を再演しました。彼女の経歴は、イスラエルからハリウッドへの移行を象徴し、多様なジャンルでの活躍が特徴です。
私生活
ヤエル・グロブグラスは、ハイスクール時代からの恋人であるイスラエル人実業家アルテム・クルーペネフと結婚しており、現在もテリビブに在住しています。二人は長年のパートナーシップを築き、互いのキャリアを支え合っています。2019年9月22日、Instagramを通じて第一子妊娠を発表し、2020年1月17日に娘のアリエルを出産しました。母としての喜びをしばしばソーシャルメディアで共有し、家族の絆を大切にしています。
私生活では、食べ物、料理、ディナーパーティーの開催に強い情熱を抱いており、友人や家族との食卓を楽しみます。肉類を避け、2012年にアメリカ移住前にペスカタリアン（魚介類中心の菜食主義）になりました。このライフスタイルは、健康と持続可能性への意識を反映しています。彼女は多忙なキャリアの中で、プライベートを静かに守りつつ、ファンとの交流を大切にしています。
出演作品
- ハ・イ（The Island, 2007–2009）: ジニー役 – イスラエルSFシリーズのメイン役、3シーズン。若年層に人気。
- カレベット（Rabies, 2010）: シール役 – イスラエル初ホラー映画の主演。トリベカ映画祭上映。
- ハ・シュアリム（The Foxes, 2010）: エリ役 – イスラエルシットコムのメインキャスト。
- ラムゾール（Ramzor, 2011）: ヌファル・レビ役 – リカーリング出演の人気シリーズ。
- レイン（Reign, 2013–2014）: オリビア・ダメンクール役 – 7エピソードの貴族役。
- ジェーン・ザ・ヴァージン（Jane the Virgin, 2014–2019）: ペトラ・ソラノ/アネシュカ役 – 98エピソードの複雑な悪役。Time誌絶賛。
- ジェルザレム（JeruZalem, 2015）: レイチェル・クライン役 – 英語版イスラエルホラーの主演。
- クレイジー・エクス・ガールフレンド（Crazy Ex-Girlfriend, 2016）: トリナ役 – ゲスト出演のコメディエピソード。
- SUPERGIRL/スーパーガール（2017–2018年）：ゲイル・マーシュ/プシ役 – シーズン3の2エピソード。
- 神との対話（An Interview with God, 2018）: サラ・アッシャー役 – ドラマ映画の重要な役どころ。
- アンダン（Undone, 2022）: リーガ役 – アニメシリーズのゲストエピソード。
- ハヌカ・オン・ライ（Hanukkah on Rye, 2022）: モリー役 – Hallmark TV映画の主演。ユダヤ文化をテーマに。
- マットロック（Matlock, 2024–2025）: シェイ・バンフィールド役 – 7エピソードの陪審コンサルタント役。好評。
- エルサレム67（Jerusalem 67, 2024）: サラ役 – 未公開映画の主演。
- S.W.A.T.（2025）: ヘザー役 – 3エピソードのアクションシリーズ出演。
レビュー 作品の感想や女優への思い