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スタンドアップ

「見どころ」にPR表現を含みます。
鉱山で働く女性が、過酷なセクハラに敢然と立ち向かう姿を描いた社会派ドラマ。

『スタンドアップ』は、シャーリーズ・セロンフランシス・マクドーマンド、ショーン・ビーン、リチャード・ジェンキンス、ミシェル・モナハン、ジェレミー・レナー、ウディ・ハレルソン、シシー・スペイセクが出演する、ニキ・カロ監督による2005年の米国ドラマ映画。

マイケル・サイツマンによる脚本は、2002年に出版されたクララ・ビンガムとローラ・リーディ・ガンスラー著の『Class Action: The Story of Lois Jenson and the Landmark Case That Changed Sexual Harassment Law』(ロイス・ジェンソンの物語とセクハラ法を変えた画期的な事件)は、ジェンソン対エベレス・タコナイト社の事件と、凄惨な事件に続く法廷闘争を通じて使用者側の努力を支えたUSW2705支部を描いたもの。

映画『スタンドアップ』は、ミネソタ州北部の町イヴリース、ヴァージニア、チショルム、ヒビング、ミネアポリス、ニューメキシコ州のシルバーシティとサンタフェで撮影されました。2005年トロント国際映画祭でプレミア上映され、シカゴ国際映画祭でも上映された後に、全米で劇場公開。オープニング週末興行収入642万2,455ドルを記録し、興行収入ランキング5位。予算3,500万ドルの本作は、最終的に全米興行収入1,833万7,722ドル、海外興行収入687万3,453ドル、全世界興行収入2,521万1,175ドルを記録しました。

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基本情報

予告編はこちら。

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見どころ

全米で最初にセクハラ集団訴訟で勝利した実在女性をモデルに映画化。シャーリーズ・セロンが体当たり演技を見せます。娘の窮状に、冷たかった父親が立ち上がる場面に感動。

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実話

R−15指定の法廷ドラマ。原題は「NORTH COUNTRY」で、テーマは世界史上初のセクハラ集団訴訟で、これに勝訴した実話ベース。ことの発端は1975年にミネソタ北部の鉱山で初めて女性を採用したこと。1989年になっても男女比は30対1と、女性の労働者数が極端に小さく、セクハラの温床となりがちな状況でした。

ジョシーのモデルとなったロイス・ジェンソンは、1975年にミネソタ州エベレスのEVTAC(「Eveleth Taconite」から)鉱山で働きはじめ、1984年に訴訟を起こしました。そのため、映画製作者たちはオリジナルの登場人物でフィクションを創作しました。フランシス・マクドーマンドが演じたグローリー・ダッジという人物は、集団訴訟の原告の一人であるパット・コスマックをモデルにしています(最後の法廷シーンで立ち上がっていた女性の中には、本物の原告がいたとも言われています)。

映画で描かれた裁判だけでなく、現実には複数の裁判がありました。

最初の裁判で、ジェンソンと他の2人の女性が、鉱山で働くすべての女性を代表して、訴訟を集団訴訟に指定するよう申し立てました。裁判官は、同じくセクハラを受けた役員報酬の女性労働者ではなく、時間給の女性鉱山労働者のみを含む集団訴訟を認定。第2審では、セクハラがあったこと、そしてそれに対する会社の責任が立証されました。第3審は、各女性が被った金銭的損害の額を決定するもの。第4回目の裁判では、第8巡回区控訴裁判所で損害賠償額が逆転。Eveleth Mines社(エベレス・タコナイト)は第5回裁判が始まる直前(1998年12月)に和解し、各原告に平均233,000ドル、15人の女性に総額350万ドルを支払いました。なお、ジェンソンが会社から賠償金を受け取った時に彼女の子供たちは成人し、彼女は身体障害で働けなくなっていました。

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法廷でジョシー(シャーリーズ・セロン)は、教師との過去の “関係 “について尋問され、レイプされたことを明かす。
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感想

『スタンドアップ』は力強く説得力のある映画であり、堅実で硬派で、今日の重要な社会問題の核心に迫っています。ドメスティック・バイオレンス、セクシャル・ハラスメント、性的固定観念、機能不全家族、親子関係に至るまで、この映画はここ何年も出ている映画のなかで最も素晴らしいもののひとつ。

素晴らしい演技、力強い演技、素晴らしく、親密で、感情的なタフな脚本が力を与えてくれる最高の映画と言いたいです。弱々しく不必要なラストシーンを除けば、この映画はすべての要素において完璧。

North Country (3/10) Movie CLIP - Stay the Hell Away From My Husband (2005) HD
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ボビーの妻(ジャクリーン・ライト)はホッケーの試合で騒ぎを起こし、冤罪でジョシー(シャーリーズ・セロン)を辱める。
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ファム・ファタル

主役のジョージー・エイムズを演じるズシャーリーズ・セロン。高校時代のジョージーをアンバー・ハードが演じていて、こちらも気になります。脇役ではシェリー役のミシェル・モナハンもチェック。

ジョージー・エイムズ

主役のジョージー・エイムズを演じるシャーリーズ・セロンが出ているので視聴。冒頭近く、ジョージーがバーでビリヤードをしている場面があります。

一緒に喋っている知人グローリー(演・フランシス・マクドーマンド)に色気がなく痩せこけていて、映画「モンスター」時のシャーリーズそっくり。てっきり、こちらがシャーリーズかと見間違えました^_^

ジョージーのヘアスタイルは、しっとりした肩辺りまでのショートで可愛い。裁判が近づくにつれて顔が引き締まっていく感じが良かったです。

シャーリーズ・セロンは、原告の女性たちを個人的に知るために、何人かの女性炭鉱夫の家に滞在しました。「できるだけ多くの時間を彼女たちと過ごしました。彼女たちは自己憐憫に浸っているわけではなく、サバイバーなのです」。

ジョージー・エイムズ(高校時代)

高校時代のジョージーはアンバー・ハードが演じていて、こちらも気になります。22分のところでクラスメイトとイチャつく場面。キスしていると男に一言、「舐め回さないで」。男のキスがとかくロマンスとかけ離れるのは古今東西。

シェリー

脇役ではシェリー役のミシェル・モナハンもチェック。35分、バーの場面に登場します。高校時代にホッケーをしていたというバーの客に迫っていく19歳の女性。

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女優の活躍

本作では、シャーリーズ・セロンが主人公のジョージー・エイムズを演じています。セロンは、夫の暴力から逃れ、故郷に戻って炭鉱で働くシングルマザーとして、男社会での差別やセクシャルハラスメントに耐えながら、史上初の集団訴訟を起こす女性を力強く描いています。彼女の演技は、過去のトラウマを抱えながらも子供たちを守る母親の葛藤や、裁判での決意を深く表現しており、批評家から高い評価を受け、アカデミー賞主演女優賞にノミネートされました。セロンは、前作『モンスター』でオスカーを獲得した後、この役でさらに演技の幅を広げ、感情の機微を繊細に演じ分けています。特に、裁判シーンでの証言や同僚たちとの対立では、セロンのカリスマ性が光り、観客を感動させます。

フランシス・マクドーマンドは、ジョージーの友人グローリー・ドッジを演じています。マクドーマンドは、難病を抱えながらもジョージーを支える同僚として、ユーモアと強さを兼ね備えたキャラクターを魅力的に体現しています。彼女の演技は、ジョージーの孤立を和らげる重要な役割を果たし、アカデミー賞助演女優賞にノミネートされました。マクドーマンドは、病気の進行による身体的変化を自然に演じ、友情の深さを強調しています。

シシー・スペイセクは、ジョージーの母親アリス・エイムズを演じています。スペイセクは、娘の選択に葛藤する母親として、伝統的な価値観と家族愛の間で揺れる姿を丁寧に描いています。彼女の活躍は、物語の後半で夫との対立を通じて、ジョージーを理解し支える変化を印象的に示しています。ミシェル・モナハンは、同僚のシェリーを演じています。モナハンは、若い女性としてジョージーの訴訟に最初は抵抗するものの、裁判で味方になる過程を生き生きと表現しています。彼女の演技は、女性たちの連帯を象徴する重要な部分を担っています。

アンバー・ハードは、ジョージーの高校時代を演じています。ハードは、過去のレイプ被害のシーンで、トラウマの始まりを痛切に演じ、物語の核心を支えています。これらの女優たちは、それぞれの役で社会問題を体現し、映画のテーマを深めています。セロンとマクドーマンドの共演は特に注目され、女性の視点から差別を描く力強さを発揮しています。全体として、女優たちの活躍は、実話に基づくリアリティを高め、観客に強いメッセージを届けています。

女優の衣装・化粧・髪型

シャーリーズ・セロンのジョージー・エイムズは、炭鉱労働者らしい実用的な衣装が特徴です。作業着として、汚れやすいデニムのオーバーオールや長袖シャツ、ブーツを着用し、男社会での過酷な労働環境を反映しています。化粧はほとんどなく、素顔に近いナチュラルメイクで、汗や埃で汚れた顔が強調され、強靭な女性像を表現しています。髪型は、作業中に邪魔にならないよう、シンプルなポニーテールやショートヘアにまとめられ、日常的な現実感を演出しています。高校時代のシーンでは、より若々しいカジュアルな衣装と軽いメイクで、過去の純粋さを示しています。

フランシス・マクドーマンドのグローリーは、同様に炭鉱の作業着を基調とし、病気の進行とともに疲れた表情の化粧が施されています。髪型はボブスタイルで、親しみやすいイメージを保っています。

シシー・スペイセクのアリスは、主婦らしいエプロン付きのワンピースやセーターを着用し、控えめな化粧と巻き髪で、伝統的な母親像を体現しています。

ミシェル・モナハンのシェリーは、若い同僚として、少しおしゃれな作業着に軽いメイクとロングヘアを採用し、現代的な女性らしさを加えています。

アンバー・ハードの若いジョージーは、学校制服やカジュアル服に自然なメイクとストレートヘアで、無垢さを強調しています。

これらの衣装・化粧・髪型は、物語の時代背景とキャラクターの心理を視覚的に支え、リアリズムを高めています。セロンの変身は特に、華やかなイメージから一転した地味なスタイルで、役への没入を際立たせています。

出演者一覧は『スタンドアップ』キャストとスタッフをご覧ください。

あらすじ

1989年、ミネソタ州北部。ジョージー・エイムズは、夫の暴力に耐えかねて、息子サミーと娘カレンを連れて故郷に戻ります。実家で暮らしますが、父親のハンクはジョージーの過去を恥じ、母親のアリスは夫との和解を勧めます。ジョージーは、子供たちを養うため、友人グローリーの助言で炭鉱に就職します。そこは男社会で、女性労働者は少数派です。ジョージーは同僚のボビー・シャープらから執拗なセクシャルハラスメントを受けます。ボビーは高校時代の元恋人で、ジョージーの過去を知っています。ジョージーは上司のアーレン・パヴィッチに訴えますが、無視されます。会社社長のドン・ピアーソンも問題を軽視します。耐えかねたジョージーは、弁護士ビルの助けを借り、訴訟を起こします。

しかし、同僚女性たちは職を失うのを恐れ、協力しません。グローリーは難病を抱え、夫のカイルが支えます。サミーは町の噂に傷つき、ジョージーを責めます。裁判では、会社側がジョージーの過去を攻撃します。ボビーは、サミーの父親が高校教師のパウル・ラッタヴァンスキーだと証言し、ジョージーが誘惑したと主張します。ジョージーは、実は教師にレイプされた過去を明かします。ボビーは目撃しながら逃げたのです。ビルはボビーを追及し、真実を認めさせます。

グローリーは車椅子で法廷に来て、ジョージーを支持する手紙を読みます。他の女性たちも立ち上がり、集団訴訟となります。ハンクもジョージーを支え、家族は和解します。会社は敗訴し、セクシャルハラスメント政策を導入します。ジョージーたちは勝利を収め、社会を変えます。この物語は、女性の勇気と連帯を描いています。

解説

本作は、実在の「Jenson v. Eveleth Taconite Co.」訴訟を基にした社会派ドラマです。1980年代のアメリカ炭鉱業界で、女性たちが直面したセクシャルハラスメントをリアルに描いています。監督のニキ・カーロは、『クジラの島の少女』で知られるように、女性の視点から強靭さを表現するのが得意です。脚本はマイケル・サイツマンが担当し、原作書籍から忠実に事件を再現しつつ、ドラマチックな要素を加えています。

テーマは、職場での性差別と女性のエンパワーメントです。男社会の炭鉱で、ジョージーが孤立しながら闘う姿は、観客に勇気を与えます。裁判シーンは緊張感があり、過去のトラウマが明らかになる展開がクライマックスです。これにより、個人レベルの被害が社会問題に繋がることを示しています。家族の役割も重要で、ハンクの変化は男性側の視点を提供します。グローリーの難病は、友情の深さを強調します。

批評では、セロンとマクドーマンドの演技が高く評価され、Rotten Tomatoesで70%の支持率を得ています。ロジャー・イーバートは、差別を視覚化する点で優れていると述べています。一方、劇的な演出が過剰との指摘もあります。興行収入は予算35百万ドルに対し25百万ドルですが、社会的影響は大きいです。

日本公開は2006年で、女性権利の議論を喚起しました。本作は、セクシャルハラスメント法の変革を象徴し、現代の#MeToo運動に繋がる先駆けです。視覚効果として、寒冷地の風景が孤独を強調します。音楽のグスターボ・サンタオラヤは、情感を高めています。全体として、娯楽性と啓発性を兼ね備えた作品です。

レビュー 作品の感想や女優への思い

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