キャットスーツは、胴体と脚、しばしば腕を覆うワンピース型で身体にフィットした衣服。通常、ライクラ、シフォン、スパンデックス(1959年以降)、ラテックス、ベロアなどの伸縮性のある素材で作られ、レザーやPVCなどの伸縮性の低い素材を使用することもあります。フロントまたはバッグのファスナーで閉じることが多い。キャットスーツはアウターウエアとみなされますが、通常の街着ではありません。セクシュアリティを演出するために使われることかまあります。
歴史と着用
キャットスーツは1960年代から1990年代まで、さまざまな時代にファッションアイテムとして着用されました。1970年代から1980年代にかけては、エアロビクスやディスコダンスで着用。1980年頃、ディスコダンスのキャットスーツは、イギリスで一時ストリート・ファッションになりました。
スピードスケート、ボブスレー、冬のトライアスロン、スキーレース、サイクリング、ボディフライト、スカイサーフィン、体操などのスポーツ選手は、ユニタードという類似のウエアを着用しています。また、スキューバダイバーが使用するウェットスーツやドライスーツ、競泳選手が使用するスピードスーツも見た目がキャットスーツに似ています。また、テニスではセリーナ・ウィリアムズがキャットスーツを着用することがあり、その2つの例が2002年の全米オープンと2018年の全仏オープンです。
「キャットスーツ」という名称は、1955年か1960年頃から使われているとされています。もともとはボディスーツと呼ばれていました。名前の由来は不明ですが、いくつかのバージョンで着用者に与えられた、猫のようなスリンキーな様相を指しているのかもしれません。また、1950年代以降の場合は変形キャットスーツであるアンチヒロイン、キャットウーマンとの関連も考えられます。
大衆文化
キャットスーツは映画、TV、MVP、コンピューターゲームなどでよく着用されます。
コミックやその映画化作品では、象徴的なキャットウーマンを含むスーパーヒーローやスーパーヴィランがキャットスーツを着用することが多く、他にもブラックキャット、バットガール、ブラックパンサーなどが着ることもあります。
スカーレット・ヨハンソンは『アイアンマン2』(2010年)を皮切りに、いくつかの映画でナターシャ・ロマノフ=ブラック・ウィドウを演じる際にキャットスーツを着用しています。
また、映画『アンダーワールド』や『マトリックス』のシリーズで、主役の女性キャラクターはキャットスーツを着用していました。
スパイ映画における女性の悪役やヒロインは、『G.I.ジョー』のバロネスやスカーレットのように、キャットスーツを着用することがあります。

ポピュラー・メディアにおけるキャットスーツの象徴的な使い方は、英国のTV番組『アベンジャーズ』で、キャシー・ゲイル(オナー・ブラックマン)とエマ・ピール(ダイアナ・リグ)がタイトなレザーのキャットスーツを着用したことです。レザーが選ばれた理由は、スタジオの照明によく映え、アクション場面でも裂けないからでした。
シャーリー・バッシーは、ゲートフォールド・アルバムの写真とコンサートでノースリーブのシフォン地のキャットスーツを着用しました。シェールはコンサートでキャットスーツを着用しています。 テイラー・スウィフトはErasツアーのReputationのアクトでヘビ柄のカチューシャを着用しました。
また、大衆文化で、キャットスーツはドミナトリクスのステレオタイプな衣装としても使われました。とくに1980年代と1990年代にBDSMの場面でウンザリするほど登場しました。
『トゥームレイダー』シリーズのヒロイン、ララ・クロフトは、『トゥームレイダー3』と『トゥームレイダー』の特定の場面でキャットスーツを着用。TV番組『スタートレック:エンタープライズ』では、バルカン人の司令官トゥポル(ジョリーン・ブラロックが演じた)がキャットスーツと表現されることもある制服を着ていました。
リバティXの2002年の大ヒット曲「Just a Little」のMVでは、メンバーの2人、ジェシカ・テイラーとケリ・ヤングがタイトな黒のラテックス地のキャットスーツを着用しています。同グループがTVでこの曲を生演奏した際、テイラーとヤングの2人はオリジナルのMVのキャットスーツを着用していました。2013年、同グループがビッグ・リユニオンの際にパフォーマンスを行った際、メンバー2人は異なるデザインのキャットスーツを着用しました。
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