ここでは、メイベリン・ニューヨーク(Maybelline New York)に関する概要、現状、歴史、そしてグローバルな歴代アンバサダーについてまとめています。
概要
メイベリン・ニューヨーク(以下、メイベリン)は、1915年にアメリカで創業された世界を代表する化粧品ブランドです。現在はフランスの化粧品大手ロレアルグループの傘下にあり、世界90カ国以上で展開されるメイクアップブランドとして、グローバル市場でトップクラスのシェアを誇ります。ブランドの哲学「MAYBE SHE’S BORN WITH IT. MAYBE IT’S MAYBELLINE(彼女はそれを持って生まれたのかもしれない。それはメイベリンかもしれない)」は、メイクを通じて個々の美しさと自信を引き出すことを象徴しています。タグライン「Make It Happen」は、なりたい自分を自由に表現し、新しい一歩を踏み出す女性を応援するメッセージを込めています。
メイベリンの製品ラインナップは、マスカラ、アイライナー、アイシャドウ、リップスティック、ファンデーション、ネイルなど幅広く、トレンドを反映した高品質かつ手頃な価格の商品が特徴です。特にマスカラはブランドの代名詞であり、世界初のマスカラを開発した歴史的背景から、革新的な技術で知られています。日本市場では「ラッシュニスタ」や「スカイハイ」などのマスカラが特に人気で、若い世代からプロのメイクアップアーティストまで幅広い層に支持されています。
現状
2025年現在、メイベリンは世界No.1のメイクアップブランドとしての地位を維持し、ニューヨークのトレンド感と遊び心を融合させた製品開発を続けています。日本を含むアジア市場では、独自の技術を活用した製品が人気で、2025年春には「生チョコのようなとろけるバームファンデーション」や「唐辛子リッププランパー」などの新商品を発表し、注目を集めています。また、マスカラ「スカイハイ」の新色(ゆうかげモーブブラウンや黒パール煌めくネイビーブラックなど)が話題となり、トレンドを牽引しています。
メイベリンはデジタルマーケティングにも力を入れ、公式ウェブサイトやSNS(Instagram: @maybelline、Twitter: @LoveMaybelline)を活用して最新情報やメイクトレンドを発信しています。日本では、楽天市場やAmazon、Qoo10などのECプラットフォームで公式ストアを運営し、幅広い消費者層にアプローチしています。また、店舗展開も積極的で、全国のドラッグストアやコスメショップで製品を購入可能です。
社会貢献にも注力しており、メンタルヘルスの問題に取り組むグローバルなキャンペーンを展開しています。2022年のブランド・インパクト・レポートでは、より良い世界を目指す取り組みとして、メイクアップを通じて女性の自信を高める活動や、安全基準を遵守した製品開発が強調されています。こうした取り組みは、現代の消費者ニーズである「エシカル消費」や「サステナビリティ」への対応として評価されています。
歴史
メイベリンの歴史は、1913年にアメリカ・メンフィスで始まります。薬剤師のトーマス・L・ウィリアムズは、妹メイベルが目元の印象を強くしたいと悩んでいたことから、ワセリンと石炭粉を混ぜたマスカラを開発。これが世界初のマスカラ「ラッシュ ブロウ イン」となり、1915年にメイベリン社を創業しました。ブランド名は、妹の名前「メイベル」と「ワセリン(Vaseline)」を組み合わせたものです。1917年には、日常使いを意識した「メイベリン ケーキ マスカラ」を発売し、広く普及しました。
1930年代にはアイライナーの発売を開始し、1960年代にはマスマーケット向けの製品展開を本格化。チューブ型ディスペンサーのウォータープルーフマスカラ「ウルトラ ラッシュ」などがヒットしました。日本市場には1967年に初上陸し、1970年代にはフェイス、リップ、ネイル製品を追加し、トータルメイクアップブランドとしての地位を確立しました。
1996年はメイベリンにとって転換期でした。ロレアルグループの傘下に入り、ブランド名を「メイベリン・ニューヨーク」に改称。本社をニューヨークに移し、ファッションとトレンドの中心地からの発信を強化しました。1999年には日本市場でブランドを刷新し、「メイベリン ワンダーカール マスカラ」を発売。2008年には自然派ミネラルファンデーション「ピュアミネラル パウダー」を導入し、スキンケア発想の製品も展開しました。
2011年に発売された「ラッシュニスタ」は、日本女性のニーズに応じた軽量で長く美しいまつ毛を実現するマスカラとして大ヒット。アジア市場での成功を背景にグローバル展開されました。また、ニューヨーク ファッション ウィークのスポンサーとして、ランウェイのメイクアップを担当するなど、ファッション業界との連携も深めています。
歴代グローバル・アンバサダー
メイベリンは、ブランドの多様性とトレンド感を体現するアンバサダーを起用し、グローバルな影響力を拡大してきました。以下は、代表的な歴代および現在のアンバサダーです。
クリスティ・ターリントン(Christy Turlington)
1990年代に活躍したスーパーモデルで、メイベリンの初期のグローバルアンバサダーとして知られています。彼女の洗練された美しさは、ブランドのプレミアムなイメージを確立しました。
アドリアナ・リマ(Adriana Lima)
ヴィクトリアズ・シークレットのエンジェルとして有名なブラジル出身のモデル。2000年代から2010年代にかけてメイベリンの顔として活躍し、特にラテンアメリカ市場での人気を牽引しました。
ジジ・ハディッド(Gigi Hadid)
2010年代後半にアンバサダーに就任したアメリカのトップモデル。彼女のモダンでトレンディなスタイルは、若い世代に訴求し、SNSを通じたブランドのデジタル戦略を強化しました。
ニングニング(NINGNING, aespa)
2025年に北アジア・東南アジアのブランドアンバサダーに就任したK-POPグループaespaのメンバー。5月27日に開催された「スカイハイ新色発売記念イベント」では、華やかなメイクで登場し、若者層への訴求力を示しました。彼女は「スカイハイ 01 アイドルブラック」や「SPステイ クリームパクト ファンデーション」を愛用していると語っています。
日本限定アンバサダー:錦戸亮(2020年)
日本市場では、2020年に俳優でアーティストの錦戸亮がジャパンブランドサポーターに就任。男性アーティストの起用はブランドの多様性を象徴する試みでした。
その他のインフルエンサー
2018年には、ティーン向けメディア「Nomdeplume」とコラボし、15名のティーンインフルエンサーが「#メイベリン部」を結成。2021年にはモデル・フォトグラファーのモーガン茉愛羅やFAKYのHina、江崎奈々帆が「ふりふ」とのコラボキャンペーンでビジュアルモデルを務め、日本の伝統とメイベリンのモダンなスタイルを融合させました。
まとめ
メイベリン・ニューヨークは、100年以上の歴史を持つマスカラのパイオニアであり、現代ではトータルメイクアップブランドとして世界中で愛されています。ロレアル傘下でのグローバル展開、ニューヨークのトレンドを反映した製品開発、そして多様なアンバサダー起用により、幅広い世代や文化に訴求しています。日本市場では独自の技術で開発された製品が支持され、2025年も新商品やキャンペーンで注目を集めています。メイクを通じて自信と個性を引き出すメイベリンの取り組みは、今後も多くの人々に影響を与えることでしょう。
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