キム・ハヌル(김하늘)は、韓国の女優、モデル。1996年にモデルとしてデビューし、1998年の映画『バイ ジュン』で女優デビュー。『ロマンス』や『同い年の家庭教師』などのヒット作で知られ、ロマンティックコメディの女王として人気を博す。
プロフィール
- キム・ハヌル(김하늘)
- 生年月日:1978年2月21日(47歳)
- 出生地:韓国ソウル特別市
- 身長:167cm
- 血液型:B型
- 職業:俳優
- ジャンル:TV、映画
- 活動期間:1996年~(モデル)、1998年~(女優)
- 事務所:sidusHQ
- SNSサイト:Instagram・Facebook
各種表記
- ハングル:김하늘
- 発音:キム ハヌル
- 英語表記:Kim Ha Neul
生い立ち・教育
キム・ハヌルは1978年2月21日、韓国ソウル特別市で生まれました。彼女の名前「ハヌル」は韓国語で「空」を意味し、清らかで自由なイメージを象徴しています。家族構成は両親と弟の4人家族で、比較的平凡な家庭環境で育ちました。幼少期から芸能界に興味を持ち、特に演技に対する情熱を早くから抱いていました。
高校時代は芸術系の教育に重点を置き、ソウル芸術大学(Seoul Institute of the Arts)に入学しました。この大学は韓国のエンターテインメント業界で活躍する多くの人材を輩出しており、彼女もここで演技の基礎を学びました。在学中は演技だけでなく、モデルとしての活動も並行して行い、早くからプロフェッショナルな姿勢を養いました。大学では演技理論や実践的なトレーニングを通じて、表現力や感情のコントロールを磨き、後の女優としての成功の基盤を築きました。
経歴
キム・ハヌルの芸能界でのキャリアは、1996年にファッションブランド「ストーム」のモデルとしてスタートしました。このデビューは彼女の美貌と清純なイメージが注目を集め、若者を中心に人気を博しました。1998年、青春映画『バイ ジュン』のヒロイン役で女優デビューを果たし、映画界に鮮烈な印象を与えました。この作品での演技が評価され、彼女の女優としての可能性が広く認知されました。
1999年にはSBSのドラマ『Happy Together』に出演し、イ・ビョンホンやソン・スンホンといった人気俳優と共演。視聴率39.8%を記録する大ヒットとなり、彼女の名前が一気に知れ渡りました。このドラマでは、チョン・ジヒョンやチャ・テヒョンといった後にスターとなる俳優たちとも共演し、若手女優としての地位を確立しました。
2000年にはMBCドラマ『秘密』で初のドラマ主演を務め、リュ・シウォンやハ・ジウォンと共演。視聴率34.1%を記録し、彼女の演技力が高く評価されました。同年、映画『リメンバー・ミー』で映画初主演を果たし、日本でもリメイク版『時の香り リメンバー・ミー』が公開されるなど、国際的な注目も集めました。このリメイク版ではカメオ出演も果たしています。
2002年のMBCドラマ『ロマンス』では、キム・ジェウォンと共演し、女性教師と男子生徒の禁断の恋愛を描いた作品で大きな話題を呼びました。保守的な韓国社会において議論を巻き起こし、最高視聴率35%を記録。彼女はこの作品でMBC演技大賞最優秀賞を受賞し、トップ女優としての地位を固めました。
2003年には映画『同い年の家庭教師』でクォン・サンウと共演。『猟奇的な彼女』に次ぐ韓国映画史上2位の観客動員数540万人を記録し、百想芸術大賞人気賞を受賞しました。2004年には映画『彼女を信じないでください』でカン・ドンウォンと共演し、恋愛詐欺師役をコミカルに演じ、観客動員数120万人を達成。この作品で百想芸術大賞最優秀主演女優賞を受賞し、「ロマンティックコメディの女王」としての評価を確立しました。同年、ソン・スンホンとの『氷雨』やホラー映画『霊-リョン-』にも主演し、多彩な演技力を示しました。
2008年のSBSドラマ『オンエアー』では放送業界を舞台にした作品で主演を務め、視聴者に新鮮な魅力をアピール。2010年にはKBSの『ロードナンバーワン』で戦争ドラマに挑戦し、深い感情表現で高い評価を受けました。2011年の映画『ブラインド』では視覚障害者の元刑事役を演じ、従来のイメージを覆すシリアスな演技で第48回百想芸術大賞と第32回青龍映画賞で最優秀女優賞を受賞。この作品は彼女のキャリアにおける転換点となりました。
2012年にはSBSドラマ『紳士の品格』でチャン・ドンガンと共演。40代男性の恋愛を描いたロマンティックコメディで、彼女の成熟した魅力が光りました。2015年には中国映画『メイキング・ファミリー』で初の海外作品に出演し、国際的な活動の幅を広げました。2016年のKBS2ドラマ『空港に行く道』や2019年のJTBCドラマ『風が吹く』、2020年の『18アゲイン』でも主演を務め、安定した人気を維持しています。
私生活
キム・ハヌルは2016年3月19日に実業家の男性と結婚しました。この結婚は、彼女が長年築いてきたキャリアの安定とともに、私生活でも新たなスタートを切る出来事として注目されました。2017年10月9日、彼女は第一子を妊娠していることを発表し、翌年に出産。母親としての役割も果たしながら、女優としての活動を続けています。
プライベートでは、家族を大切にする姿勢が知られており、SNSを通じて時折家族との日常を垣間見せることがあります。彼女のインスタグラムや事務所の公式SNSでは、ファンとの交流も積極的に行っており、親しみやすい一面がうかがえます。公私ともにバランスの取れたライフスタイルが、彼女の安定したキャリアの背景にあると言えるでしょう。
出演作品
以下はキム・ハヌルの主な出演作品の一部です。
TV
- Happy Together(1999年、SBS) – ヒロイン役、視聴率39.8%
- 秘密(2000年、MBC) – 主演、視聴率34.1%
- ピアノ(2001年、SBS) – 主演、視聴率40.2%
- ロマンス(2002年、MBC) – キム・チェウォン役、視聴率35%
- ガラスの華(2004年-2005年、SBS) – シン・ジス役
- 90日、愛する時間(2006年-2007年、MBC) – コ・ミヨン役
- オンエアー(2008年、SBS) – オ・スンア役
- ロードナンバーワン(2010年、KBS) – キム・スヨン/イ・イスン役
- 紳士の品格(2012年、SBS) – ソ・イス役
- 空港に行く道(2016年、KBS2) – チェ・スア役
- 風が吹く(2019年、JTBC) – イ・スジン役
- 18アゲイン(2020年、JTBC) – チョン・ダジョン役
映画
- バイ ジュン(1998年) – ヒロイン役
- リメンバー・ミー(2000年) – 主演
- 同い年の家庭教師(2003年) – 主演、観客動員数540万人
- 彼女を信じないでください(2004年) – 主演、観客動員数120万人
- 氷雨(2004年) – 主演
- 霊-リョン-(2004年) – 主演
- 7級公務員(2009年) – 主演
- 楽園(2009年) – 主演
- ブラインド(2011年) – 主演、第48回百想芸術大賞・第32回青龍映画賞最優秀女優賞
- きみはペット(2011年) – チ・ウニ役
- メイキング・ファミリー(2015年、中国映画) – 主演
- 私を忘れないで(2016年) – 主演
キム・ハヌルは幅広いジャンルで活躍し、特にロマンティックコメディとシリアスなドラマの両方で高い評価を得ています。彼女のキャリアは、韓国のエンターテインメント業界における女性俳優の成功例として、多くの後進に影響を与えています。
レビュー 作品の感想や女優への思い