イモージェン・プーツ(Imogen Poots)はイギリスの女優。ロンドン出身で、映画『Vフォー・ヴェンデッタ』でデビュー。『28週後…』や『ビバリウム』で注目を集め、モデルとしても活躍。気品ある美貌と演技力で国際的に評価される。
プロフィール
- イモージェン・プーツ:Imogen Poots
- 本名:Imogen Gay Poots
- 生年月日:1989年6月3日(36歳)
- 出生地:英国ロンドン
- 職業:女優
- 活動期間:2004年~
生い立ち・教育
イモージェン・ゲイ・プーツ(Imogen Gay Poots)は、1989年6月3日、イングランド・ロンドンのハマースミスにあるクイーン・シャーロットおよびチェルシー病院で生まれました。父親はテレビプロデューサーのトレヴァー・プーツ、母親はジャーナリスト兼プロデューサーのフィオナ・グッドールです。彼女には兄が一人います。幼少期をロンドン西部のチズウィックで過ごし、クリエイティブな家庭環境の中で育ちました。この環境は、彼女の芸術への興味を育む一因となったと考えられます。
教育面では、ロンドンの名門校であるボードン・スクール(Bute House Preparatory School)、クイーンズ・ゲート・スクール(Queen’s Gate School)、ラティマー・アッパー・スクール(Latymer Upper School)に通いました。これらの学校は、学業だけでなく芸術や演劇にも力を入れる教育機関として知られています。プーツは当初、獣医師になることを夢見ており、演劇にはそれほど強い関心を持っていませんでした。しかし、10代の頃に即興劇のワークショップに参加したことがきっかけで、演技への情熱が芽生えました。彼女はこの経験を「自分を解放する瞬間だった」と振り返っています。最終的に、獣医師の道を諦め、女優としてのキャリアを追求することを決意しました。
経歴
イモージェン・プーツの女優としてのキャリアは、2004年にテレビドラマ『Casualty』での小さな役から始まりました。しかし、彼女の映画デビューは2006年の『Vフォー・ヴェンデッタ』で、若年期のヴァレリー・ペイジ役を演じたことで実現しました。この役はセリフがなく短い出演でしたが、彼女のスクリーンでの存在感を示す第一歩となりました。翌2007年、彼女はホラー映画『28週後…』でタミー役を演じ、ゾンビが跋扈する終末世界での姉弟の絆を描いたこの作品で注目を集めました。この映画は、彼女の演技力が広く認められるきっかけとなり、以降、さまざまなジャンルの作品に出演するようになります。
2010年代に入ると、プーツはさらに多様な役柄に挑戦しました。2011年の『フライトナイト 恐怖の夜』ではホラーとユーモアが交錯する作品で主演を務め、2013年には『JIMI:栄光への軌跡』でジミ・ヘンドリックスの恋人リンダ・キース役、『ザ・ルック・オブ・ラブ』でポール・レイモンドの娘デビー・レイモンド役を演じ、伝記映画での演技力を発揮しました。2014年にはアクション映画『ニード・フォー・スピード』でジュリア・マッドン役を演じ、勝ち気な女性バイヤーとしての魅力を披露し、国際的な知名度を高めました。同年、『ア・ロング・ウェイ・ダウン』ではピアース・ブロスナンやアーロン・ポールと共演し、コミカルかつ感動的な役柄を演じました。
2015年にはピーター・ボグダノヴィッチ監督の『マイ・ファニー・レディ』でコールガール役を演じ、コメディでの軽快な演技を見せました。2016年にはショータイム・シリーズ『Roadies』でケリー・アン役を務め、テレビドラマにも進出。2017年には舞台にも挑戦し、『Who’s Afraid of Virginia Woolf?』のハニー役でハロルド・ピンター劇場での公演がナショナル・シアター・ライブとして放送されました。同年、アミー・ハーツォークの舞台『Belleville』でジェームズ・ノートンと共演し、批評家から高い評価を受けました。
2019年にはジェシー・アイゼンバーグと共演した『ビバリウム』で、不気味な住宅地に閉じ込められたカップルのジェマ役を演じ、心理スリラーでの深い演技が話題となりました。2020年にはアンソニー・ホプキンス主演の『ファーザー』でローラ役を演じ、認知症をテーマにした感動的なドラマで繊細な演技を披露。2022年にはAmazon Prime VideoのSFシリーズ『アウター・レンジ』で謎めいたオータム役を演じ、2023年には『Baltimore』でIRAメンバーのローズ・ダグデール役を務め、社会的なテーマにも挑戦しました。
プーツはモデルとしても活動しており、セレクト・モデル・マネージメントに所属し、H&MのPRムービーやミュウミュウの広告キャンペーンに出演。彼女の気品ある美貌は、ファッション業界でも高く評価されています。
私生活
イモージェン・プーツは私生活を比較的プライベートに保つ傾向がありますが、2017年に俳優のジェームズ・ノートンとの交際が報じられました。二人は舞台『Belleville』での共演をきっかけに親密になり、約6年間交際を続け、婚約に至ったとされています。しかし、後に二人は関係を解消したと報じられています。プーツはインタビューで、自身のキャリアに集中しつつ、プライベートではバランスを大切にしていると語っています。彼女はロンドンを拠点に生活しており、家族や友人との時間を大切にしていることが窺えます。
また、プーツは獣医師になる夢をかつて持っていたことからも分かるように、動物愛好家であり、インタビューでペットや自然への愛を語ることがあります。彼女の趣味には読書や音楽鑑賞も含まれており、特にインディーズ音楽やクラシック音楽に興味があるとされています。
出演作品
- 2006年:『Vフォー・ヴェンデッタ』(Valerie Page役) – 映画デビュー作。
- 2007年:『28週後…』(Tammy役) – ホラー映画で注目を集める。
- 2011年:『フライトナイト 恐怖の夜』(Amy役) – ホラーとコメディの融合。
- 2011年:『CHATROOM チャットルーム』(Eva役) – サイバースリラー。
- 2012年:『ジェーン・エア』(Blanche Ingram役) – 文芸作品への出演。
- 2013年:『JIMI:栄光への軌跡』(Linda Keith役) – ジミ・ヘンドリックスの伝記映画。
- 2013年:『ザ・ルック・オブ・ラブ』(Debbie Raymond役) – ポール・レイモンドの娘役。
- 2013年:『フィルス』(Amanda Drummond役) – ダークコメディ。
- 2014年:『ニード・フォー・スピード』(Julia Maddon役) – アクション映画で国際的注目。
- 2014年:『ア・ロング・ウェイ・ダウン』(Jess Crichton役) – コメディドラマ。
- 2014年:『グッバイ・アンド・ハロー 父からの贈りもの』(Ally役) – 家族ドラマ。
- 2015年:『マイ・ファニー・レディ』(Isabella “Izzy” Patterson役) – コメディ映画。
- 2016年:『Roadies』(Kelly Ann役) – ショータイムのテレビシリーズ。
- 2017年:『グリーンルーム』(Amber役) – スリラー映画。
- 2017年:『Who’s Afraid of Virginia Woolf?』(Honey役) – 舞台公演、ナショナル・シアター・ライブで放送。
- 2017年:『Belleville』(舞台) – ジェームズ・ノートンと共演。
- 2018年:『バーバラと心の巨人』(Karen役) – ファンタジードラマ。
- 2019年:『ビバリウム』(Gemma役) – 心理スリラー、製作総指揮も務める。
- 2019年:『ジ・アート・オブ・セルフディフェンス』(Anna役) – ダークコメディ。
- 2020年:『ファーザー』(Laura役) – アンソニー・ホプキンスと共演。
- 2022年:『アウター・レンジ』(Autumn役) – SFネオウェスタンシリーズ。
- 2023年:『Baltimore』(Rose Dugdale役) – IRAメンバーの実話を基にした映画。
レビュー 作品の感想や女優への思い