エミリア・ジョーンズ(Emilia Jones)はイギリスの女優・歌手。映画『コーダ あいのうた』で主演を務め、演技力と歌唱力で世界的に注目を集めた。父は歌手のアレッド・ジョーンズ。8歳から子役として活躍し、Netflix『ロック&キー』でも知られる若手実力派。
プロフィール
- 名前:エミリア・ジョーンズ(Emilia Jones)
- 生年月日:2002年2月23日(23歳)
- 出生地:英国ロンドン・ウェストミンスター
- 活動期間:2011年〜
- 著名な家族:アレッド・ジョーンズ(父)
生い立ち・教育
エミリア・ジョーンズは、2002年2月23日にイギリスのロンドン、ウェストミンスターで生まれました。彼女の父親は、ウェールズ出身の著名な歌手でありテレビタレントのアレッド・ジョーンズで、母親はサーカスパフォーマーのクレア・フォセットです。彼女にはルーカスという名前の弟がいます。ロンドンのバーンズ地区で育ち、幼少期から芸能界に近い環境で過ごしました。エミリアの父親は、ボーイソプラノとしてキャリアをスタートさせ、その後ポップスやクラシック音楽の分野で成功を収めた人物であり、彼女が生まれた際にはその誕生がニュースになるほどの注目を集めました。2006年には、4歳のエミリアが父親が出演したチャリティコンサート「The Story of Christmas」に参加し、カミラ夫人にブーケを渡す役割を果たしたエピソードも残っています。このような家庭環境の中で、幼い頃から舞台や音楽に親しむ機会に恵まれました。
教育面では、エミリアはイギリスのロンドンで学校に通いながら、演技への情熱を育みました。8歳の時にインプロビゼーションのクラスに参加した際、そこで出会ったエージェントを通じて最初の役を獲得する機会を得ました。また、彼女はアメリカのロサンゼルスでも演技の勉強を行い、国際的な視点からスキルを磨きました。正式な演劇学校への進学に関する詳細な情報は公開されていませんが、彼女のキャリアの初期からプロの現場で実践的な経験を積んできたことが、彼女の演技力の基盤となっています。エミリアは、インタビューで「怖いもの知らず」の性格であると父親に形容されており、この積極性が彼女の早いキャリア形成に大きく寄与したと考えられます。
経歴
エミリア・ジョーンズの芸能活動は、8歳の2010年に始まりました。彼女のデビューは、映画『ワン・デイ 23年のラブストーリー』でのジャスミン役で、この作品で彼女は子役として注目を集めました。翌2011年には、大ヒットシリーズ『パイレーツ・オブ・カリビアン/生命の泉』に出演し、映画界でのキャリアを本格的にスタートさせました。同年、オランダ・ベルギー製作のテレビシリーズ『ハウス・オブ・アヌビス』にレギュラー出演し、テレビドラマの分野でも経験を積みました。
その後も、彼女は幅広いジャンルの作品に出演し、着実にキャリアを築いていきました。2013年には、SFドラマ『ドクター・フー』シーズン7のエピソード「アカテンの輪」でメリー役を演じ、少女が神に歌を捧げる重要なシーンでその演技力と歌唱力を披露しました。また、2013年から2014年にかけて放送されたディストピアドラマ『ユートピア』にも出演し、若手女優としての存在感を示しました。映画では、『グランドフィナーレ』(2015)、『海賊じいちゃんの贈りもの』(2014)、『ハイ・ライズ』(2015)、『ブリムストーン』(2016)、『ゴーストランドの惨劇』(2018)、『ホリブル・ヒストリーズ』(2019)など、コメディからホラー、西部劇まで多様なジャンルで活躍しました。特に『ブリムストーン』ではダコタ・ファニングと共演し、過酷な環境での演技が評価されました。
2020年、Netflixのオリジナル番組『ロック&キー』(2020-2022)でキンゼイ・ロック役に抜擢され、メインキャストとして2年間にわたり出演し、愛らしいルックスとキャラクターに合った演技が話題となり、国際的な注目を集めるきっかけとなりました。
エミリアのキャリアの頂点ともいえるのが、2021年公開の映画『コーダ あいのうた』。この作品で彼女は、聾病の両親と兄を持つ家族の中で唯一の聴者である女子高生ルビー・ロッシを演じ、家族と夢の間で葛藤する姿を繊細に表現しました。特に、劇中のアメリカ手話(ASL)を9か月かけて習得し、アドリブまでこなせるほどの熟練度で臨んだことが高く評価されました。また、劇中で披露した歌唱力も大きな話題となり、ジョニ・ミッチェルの「Both Sides Now」やマーヴィン・ゲイの「You’re All I Need To Get By」などの楽曲を情感豊かに歌い上げ、観客を感動させました。この作品はサンダンス映画祭で観客賞や監督賞を含む4冠を達成し、アカデミー賞では作品賞を含む3部門を受賞。エミリア自身も英国アカデミー賞の主演女優賞にノミネートされるなど、世界的な評価を得ました。『コーダ あいのうた』での成功により、彼女は「次世代のエマ・ワトソン」と称されるほどの注目を集める女優となりました。
2023年には、サンダンス映画祭でプレミア上映された『フェアリーランド』や『Cat Person』に出演し、引き続き国際的な映画祭で活躍。彼女の演技は、知的な雰囲気と親しみやすさを兼ね備え、ハリウッドでも高い期待が寄せられています。今後も、映画や舞台でのさらなる活躍が予想され、若手女優としての地位を確固たるものにしています。
私生活
エミリア・ジョーンズの私生活については、彼女が比較的プライバシーを重視しているため、公開されている情報は限られています。家族仲が非常に良いことで知られ、父親のアレッド・ジョーンズや母親、弟のルーカスと過ごす時間を大切にしています。インタビューによると、彼女は家族と一緒に過ごすことや、週末に友人と旅行に出かけることを楽しんでいます。特に、カナダのモントリオールが彼女のお気に入りの旅行先であると語っています。また、エミリアは愛犬家であり、料理が得意であるなど、家庭的で親しみやすい一面を持っています。彼女の性格は、父親によって「怖いもの知らず」と形容されており、社交的で友人も多いことが伺えます。交際に関する情報は少なく、2020年時点で特定の恋人の存在は公表されていませんが、彼女のInstagram(@emiliajonesy)やX(@EmiliaJonesy)などのSNSでは、仕事や日常の様子を垣間見ることができます。エミリアは、芸能活動とプライベートのバランスを取りながら、若手女優としてのキャリアに集中しているようです。
出演作品
- ワン・デイ 23年のラブストーリー(2011年) – ジャスミン役
- パイレーツ・オブ・カリビアン/生命の泉(2011年) – 子役
- ハウス・オブ・アヌビス(2011) – TVシリーズ、レギュラー出演
- ドクター・フー(2013) – メリー役(シーズン7、エピソード「アカテンの輪」)
- ユートピア(2013-2014) – TVシリーズ
- 海賊じいちゃんの贈りもの(2014) – コメディ映画
- グランドフィナーレ(2015)
- ハイ・ライズ(2015)
- ブリムストーン(2016) – ジョアンナ役
- ゴーストランドの惨劇(2018) – ベス(10代)役
- Two for Joy(2018)
- ホリブル・ヒストリーズ(2019)
- ロック&キー(2020-2022) – キンゼイ・ロック役、Netflixシリーズ
- コーダ あいのうた(2021) – ルビー・ロッシ役
- フェアリーランド(2023) – サンダンス映画祭上映
- Cat Person(2023) – サンダンス映画祭上映
まとめ
エミリア・ジョーンズは、幼少期から芸能界で活躍し、『コーダ あいのうた』での圧倒的な演技と歌唱力で世界的な注目を集めたイギリスの女優・歌手です。家族の影響を受けながらも、自身の努力と才能で多様なジャンルの作品に出演し、若手実力派としての地位を築きました。今後のさらなる活躍が期待される注目の存在です。
レビュー 作品の感想や女優への思い