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孤狼の血

「見どころ」にPR表現を含みます。
刑事、ヤクザ、そして女がそれぞれの正義と矜持を胸に戦うバイオレンスムービー。

『孤狼の血』は、柚月裕子の同名小説を原作とした2018年公開の日本映画。白石和彌監督、役所広司主演。R15+指定。広島を舞台に、暴力団抗争と警察の腐敗を描く。血みどろの戦いと人間ドラマが交錯する極上のバイオレンス作品。真木よう子と阿部純子が主要な女性キャラクターとして登場。

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基本情報

  • 原題:孤狼の血
  • 公開年:2018年
  • 製作国:日本国
  • 上映時間:126分
  • ジャンル:ヤクザ・任侠
  • 配給:東映

見どころ

“警察小説×仁義なき戦い”と称される同名原作を映画化。昨今の邦画ではなかなか見ることができない、過激な暴力とエロスの描写が観る者に衝撃を与える。

あらすじ

1988年、暴力団対策法成立直前の広島県呉原市を舞台に、新人刑事・日岡秀一(松坂桃李)が、ヤクザとの癒着が噂されるベテラン刑事・大上章吾(役所広司)の下に配属されます。

物語は、暴力団系列の呉原金融社員・上早稲夫の失踪事件を追うことから始まります。大上は、強引かつ非合法な手段で事件を追うのですが、その裏には呉原を支配する暴力団・五十子会と尾谷組の抗争が絡んでいます。五十子会の下部組織・加古村組の若頭・野崎(竹野内豊)や、尾谷組の残党、さらには五十子会の会長夫人・五十子環(かたせ梨乃)らが暗躍し、呉原は血で血を洗う抗争の渦に巻き込まれます。

日岡は、大上の型破りな捜査に戸惑いつつも、次第に彼の信念と覚悟に影響を受けます。一方で、大上とヤクザの癒着を疑う警察上層部からの監視や、呉原金融の裏帳簿を巡る争奪戦が展開。物語は、大上が広島仁正会の組員から敵視され、養豚場の息子・善田大輝による襲撃で命を落とす衝撃的な展開を迎えます。日岡は大上の遺志を継ぎ、裏社会の均衡を保つため、さらなる戦いに身を投じます。警察とヤクザ、それぞれの正義と矜持が激突する中、壮絶なバトルロイヤルが繰り広げられていきます。

女優の活躍

本作では、真木よう子と阿部純子が主要な女性キャラクターとして登場し、物語に深みを与えています。

真木よう子(高木里佳子役)

クラブ「梨子」のママであり、大上と旧知の仲で捜査に協力するキーパーソン。真木は、妖艶かつ芯の強い女性像を演じ、男社会の中で生きる里佳子の複雑な感情を巧みに表現。彼女の登場シーンでは、ヤクザや警察との駆け引きの中で、知性と色気を兼ね備えた存在感が光ります。特に、大上との会話シーンでは、過去の関係性を匂わせる繊細な演技が印象的で、物語の緊張感を緩和しつつも、彼女自身の孤独や覚悟を垣間見せます。真木の演技は、男たちの抗争の中で女性としての強さを際立たせ、観客に強い印象を残します。

阿部純子(岡田桃子役)

日岡の恋人で物語の清涼剤ともいえる存在。阿部は、純粋で優しい桃子を自然体で演じ、暴力と裏切りに満ちた世界の中で日岡の心の拠り所となる女性を体現。彼女の登場は少ないものの、日岡の人間性を描く上で重要な役割を果たし、特に後半の展開で感情的なクライマックスを支えます(前半は薬局店員としての存在)。阿部の柔らかな演技は、過酷な物語に一抹の温かみをもたらし、観客に希望を与える存在として機能しています。

女優の衣装・化粧・髪型

女優たちの衣装、化粧、髪型は、昭和63年の時代背景と各キャラクターの個性を反映したものになっています。

真木よう子(高木里佳子役)

クラブ「梨子」のママである里佳子を演じた真木よう子は、夜の街の華やかな雰囲気を体現する衣装が特徴的です。ドレッシーなワンピースやタイトなドレスは、1980年代後半のバブル期を思わせる華やかさと色気を強調。赤や黒を基調とした衣装が多く、彼女の妖艶なキャラクター性を際立たせます。化粧は、濃いめのアイラインとリップで大人の女性の魅力を表現し、髪型はアップスタイルやゆるやかなウェーブで、クラブのママらしい洗練された印象を与えます。これらの要素は、里佳子が男たちを惹きつける存在であると同時に、彼女の内面の強さを視覚的に補強しています。

阿部純子(岡田桃子役)

桃子の衣装は、里佳子とは対照的にシンプルでナチュラル。淡い色のブラウスやスカートが中心で、1980年代の一般的な若い女性の装いを再現しています。化粧は薄めで、ナチュラルメイクが中心。透明感のある肌と控えめなリップやアイメイクが、彼女の純粋で優しい性格を強調します。髪型は、肩までの長さで自然なストレートや軽いカールが施され、親しみやすい雰囲気を醸し出しています。この控えめなスタイルが、物語の過酷な展開の中で桃子が日岡にとっての「癒し」の存在であることを視覚的に示しています。

解説

『孤狼の血』は、柚月裕子の同名小説を基に、東映が『仁義なき戦い』シリーズ以来のヤクザ映画の復活を目指して製作した作品です。監督の白石和彌は、『凶悪』や『日本で一番悪い奴ら』で培った暴力描写の技術を駆使し、昭和63年の広島を舞台に、警察とヤクザの壮絶な抗争を描きました。作品は、暴力団対策法成立前の混沌とした時代背景を背景に、警察内部の腐敗や、ヤクザ社会の権力争いをリアルに描写。白石監督は、韓国ノワール映画のようなライティングや、過激なゴア表現を取り入れ、現代のコンプライアンス重視の映像業界に挑戦状を叩きつけるような作品に仕上げました。

物語の鍵となるのは、大上と日岡の師弟関係。大上の型破りな正義感と、日岡の葛藤が、物語に深みを与えています。また、広島の呉市でオールロケを行い、約500人の地元市民がエキストラとして参加したことで、作品に圧倒的なリアリティが加わりました。呉観光協会が配布した「ロケ地マップ」も話題となり、呉市や広島市内のロケ地が観光スポットとして注目されました。

作品は、日本アカデミー賞で12部門の優秀賞を受賞するなど、高い評価を得ました。白石監督は、試写会で「『仁義なき戦い』の現代版を作りたかった」と語り、原作の持つ人間ドラマと、東映ヤクザ映画の伝統を融合させた本作は、観客に強烈なインパクトを与えました。続編『孤狼の血 LEVEL2』(2021年公開)では、オリジナルストーリーで物語が展開し、さらなるスケールアップを果たしています。

キャスト

  • 役所広司:大上章吾(ベテラン刑事、ヤクザとの癒着が噂される型破りな人物)
  • 松坂桃李:日岡秀一(新人刑事、大上の部下として事件に挑む)
  • 真木よう子:高木里佳子(クラブ「梨子」のママ、大上の協力者)
  • 阿部純子:岡田桃子(日岡の恋人、物語の清涼剤)
  • 江口洋介:一之瀬守孝(尾谷組若頭、老舗ヤクザの誇りを体現)
  • 竹野内豊:野崎康夫(加古村組若頭、粗暴で野性味あふれるキャラクター)
  • ピエール瀧:嵯峨大輔(広島県警本部捜査二課、裏の顔を持つ人物)
  • 中村獅童:永川祐司(新聞記者)
  • 石橋蓮司:五十子正平(五十子会会長、広島の巨大組織のトップ)

ほか、滝藤賢一、音尾琢真、駿河太郎、中村倫也、矢島健一、田口トモロヲ、伊吹吾郎、さいねい龍二ほか

スタッフ

  • 監督:白石和彌(『凶悪』『日本で一番悪い奴ら』などで知られる実力派)
  • 原作:柚月裕子(『孤狼の血』シリーズ、KADOKAWA刊)
  • 脚本:池上純哉
  • 音楽:安川午朗(第42回日本アカデミー賞優秀音楽賞受賞)
  • 撮影:加藤航平
  • 美術:今村力(第42回日本アカデミー賞最優秀美術賞受賞)
  • 照明:川井稔(第42回日本アカデミー賞優秀照明賞受賞)
  • 録音:浦田和治
  • 編集:加藤ひとみ(第42回日本アカデミー賞優秀編集賞受賞)
  • 音響効果:柴崎憲治
  • 製作:「孤狼の血」製作委員会(東映、木下グループ、KADOKAWA、日活ほか)
  • 配給:東映

まとめ

『孤狼の血』は、昭和の終わりを舞台にしたハードボイルドなヤクザ映画として、現代の日本映画に新たな息吹を吹き込みました。真木よう子と阿部純子の対照的な女性キャラクターは、男たちの抗争の中で異なる魅力を放ち、物語に奥行きを与えています。白石和彌監督の手腕と豪華キャストの熱演、スタッフのこだわりが結集した本作は、ヤクザ映画の伝統を継承しつつ、現代的なエンターテインメントとして昇華。観客に強烈な印象と深い余韻を残す傑作です。

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