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マーサ・ハイヤー

マーサ・ハイヤー(Martha Hyer)はアメリカ合衆国の女優。1950年代から1960年代にかけてハリウッドで活躍し、映画『走り来る人々』(1958年)でアカデミー賞助演女優賞にノミネートされるなど、洗練された役柄で知られた。テレビ出演も多く、1974年に引退後、1990年に自伝を出版。2014年に89歳で逝去。

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プロフィール

  • 名前:マーサ・ハイヤー(Martha Hyer)
  • 生年月日:1924年8月10日
  • 出生地:アメリカ合衆国テキサス州フォートワース
  • 没年月日:2014年5月31日(享年89歳)
  • 職業:女優
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生い立ち・教育

マーサ・ハイヤーは、1924年8月10日、アメリカ合衆国テキサス州フォートワースで生まれました。裕福な家庭の生まれで、父親のジュリアン・ケイパース・ハイヤーは弁護士であり、裁判官としても活躍した人物でした。母親はアグネス・レベッカ(旧姓バーナート)で、マーサは3姉妹の真ん中っ子として育ちました。姉の名前はアグネス・アンを、妹はジャンヌです。家族はメゾジスト教会の熱心な信者で、特に父親は日曜学校の教師として地域社会で尊敬を集めていました。このような厳格で教育熱心な環境の中で、マーサは幼少期を過ごしました。

少女時代、マーサは馬術を好み、テキサスの広大な土地で乗馬を楽しむことが多かったそうです。しかし、女優としてのキャリアを志すようになると、この趣味は後年の仕事に影響を与えることになります。高校はアーリントン・ハイツ高校を卒業し、その後、イリノイ州のノースウェスタン大学に進学しました。大学では演劇とスピーチを専攻し、学位を取得。学生時代はピ・ベータ・ファイ(Pi Beta Phi)ソロリティのメンバーとして活動し、同じソロリティに所属していた女優のパトリシア・ニールと親交を深めました。大学での演劇教育は、彼女の表現力を磨く基盤となりました。

卒業後、カリフォルニア州のパサデナ・プレイハウスでさらに演技の研鑽を積みました。この学校はハリウッド志望の若者たちに人気の演劇学校で、多くのスターを輩出しています。マーサはここで本格的な演技トレーニングを受け、プロの女優への道を歩み始めました。当初、パラマウント・ピクチャーズや20世紀フォックスなどの大手スタジオのオーディションに落ちて挫折を味わいましたが、諦めずに舞台女優としてキャリアをスタートさせました。この時期の努力が、後のハリウッドでの成功を支えることになります。生い立ちから教育まで、マーサの人生は安定した家庭環境と質の高い学業によって、堅実な基盤が築かれました。

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経歴

マーサ・ハイヤーの女優キャリアは、1946年にRKO Picturesと契約を結んだことから始まりました。デビュー作は『The Locket』(1946年)で、ブライズメイドの役を無名で演じました。当初はB級映画や端役が中心で、目立つ活躍とは言えませんでしたが、徐々に経験を積み重ねました。1950年代に入ると、役柄の質が向上し、1953年の『So Big』でジェーン・ワイマンと共演したり、『Abbott and Costello Go to Mars』でコメディに挑戦したりと、多様なジャンルに手を広げました。

1954年は転機の年で、『Sabrina』ではオードリー・ヘプバーンと共演し、エリザベス・タイソン役を演じました。この作品で彼女の洗練された美しさが注目を集め、以降、ハリウッドのブロンド美女として定着。同じ年、『Lucky Me』ではドリス・デイとミュージカルコメディを、『The Battle of Rogue River』では西部劇に主演しました。1957年には『Battle Hymn』でロック・ハドソンと共演し、戦争ドラマに挑みました。

キャリアのピークは1958年の『走り来る人々』です。ヴィンセント・ミネリ監督作で、フランク・シナトラ、デイン・マーティン、シャーリー・マクレーンと共演。彼女が演じたグウェン・フレンチは、主人公の恋人役の洗練された教師で、この演技が高く評価され、アカデミー賞助演女優賞にノミネートされました。これはマーサにとって最大の栄誉であり、ハリウッドでの地位を確立するきっかけとなりました。続いて1959年の『Houseboat』でソフィア・ローレンと共演し、『The Big Fisherman』ではヘロディアス役を演じました。また、『The Best of Everything』ではジョーン・クロフォードと共演し、ビジネスウーマンを描いたドラマで存在感を示しました。

1960年代に入ると、役柄はサポーティング中心となり、『Ice Palace』(1960年)でアンソニー・クインと共演。1964年の『The Carpetbaggers』ではハロルド・ロビンス原作のドラマでジェニー・デントン役を務めました。1965年の『The Sons of Katie Elder』ではジョン・ウェインと共演し、西部劇のメアリー・ゴードン役で人気を博しました。1966年の『The Chase』ではマーロン・ブランドと共演し、サスペンスを演じました。しかし、1960年代後半になると、映画の質が低下し、B級映画やヨーロッパ制作の作品が増えました。テレビ出演も活発で、『The Alfred Hitchcock Hour』や『Bewitched』にゲスト出演し、『Rawhide』のエピソード「Incident West of Lano」(1959年)でハンナ・ヘイリー役を演じました。

1971年の『The Day of the Wolves』が最後の映画出演となり、1974年のテレビシリーズ『McCloud』で最後の役を果たしました。50歳で引退を決意し、ハリウッドの華やかな世界から離れました。引退後も、1990年に自伝『Finding My Way: A Hollywood Memoir』を出版し、自身のキャリアを振り返りました。この本では、業界の裏側や個人的な苦労を率直に語っており、読者から好評を博しました。マーサの経歴は、端役からアカデミー賞ノミネートに至る努力の軌跡であり、クラシックハリウッドの黄金時代を象徴するものです。

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私生活

マーサ・ハイヤーの私生活は、キャリア同様に華やかさと苦労が交錯するものでした。1951年、彼女はプロデューサーのC・レイ・スタールと結婚しました。スタールは当時、彼女のキャリアを支える存在でしたが、結婚生活は短く、1954年に離婚。離婚後、日本でスタールの制作した『Geisha Girl』(1952年)に出演し、探偵役を演じましたが、この時期の生活は不安定でした。ハリウッドのゴシップ誌では、ジョージ・ネイダーやロック・ハドソンとのロマンスが噂され、華やかな社交界で注目を集めました。

1966年、マーサは著名なプロデューサー、ハル・B・ウォリスと再婚しました。ウォリスはパラマウント・ピクチャーズの重鎮で、マーサより30歳年上でした。結婚を機に、マーサはユダヤ教に改宗し、ウォリスの信仰を共有。夫婦は子供をもうけませんでしたが、深い絆で結ばれ、ウォリスの死去する1986年まで20年間の結婚生活を続けました。この結婚は、マーサのキャリアを安定させ、引退後の生活を支えました。夫婦でヨーロッパ旅行を楽しみ、フランス印象派の絵画をコレクション。ハリウッド・ヒルズの豪邸に住み、1959年のライフ誌では、シェフィールドの銀食器やピサロの風景画を眺める様子が10ページにわたり特集されました。

引退後、マーサは贅沢な生活を続けましたが、夫に内緒でローンシャークから借金をしてしまい、1980年代初頭に経済的苦境に陥りました。このエピソードは自伝で明かされ、彼女の人間味を表しています。1980年代以降、ニューメキシコ州サンタフェに移住し、静かな余生を過ごしました。ノースウェスタン大学にハル・アンド・マーサ・ハイヤー・ウォリス劇場を寄贈し、教育への貢献も果たしました。2014年5月31日、89歳で自然死により逝去。生涯を通じて、洗練された美女として知られましたが、私生活では家族や夫婦の絆を大切にしました。

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出演作品

  • 1946年: The Locket – ブライズメイド(ノークレジット)
  • 1948年: Gun Smugglers – 端役
  • 1949年: Roughshod – 端役
  • 1949年: Rustlers – 端役
  • 1952年: Geisha Girl – 探偵役(変装した客室乗務員)
  • 1953年: So Big – ポーラ・ヘンペル
  • 1953年: Abbott and Costello Go to Mars – ジャニー
  • 1954年: Sabrina – エリザベス・タイソン
  • 1954年: Lucky Me – ロレイン・セイヤー
  • 1954年: The Battle of Rogue River – ブレット・マクレイン
  • 1954年: Down Three Dark Streets – 端役
  • 1955年: Francis in the Navy – ベッツィ・ドネヴァン
  • 1956年: Showdown at Abilene – 端役
  • 1957年: Battle Hymn – メアリー・ヘス
  • 1957年: My Man Godfrey – コーネリア・ブロック
  • 1957年: Mister Cory – アビー・ボラード
  • 1958年: 走り来る人々 – グウェン・フレンチ(アカデミー賞ノミネート)
  • 1958年: Houseboat – キャロリン・ギブソン
  • 1959年: Paris Holiday – アン・マッコール
  • 1959年: The Big Fisherman – ヘロディアス
  • 1959年: The Best of Everything – バーバラ・ラモント
  • 1959年: Rawhide(TV) – ハンナ・ヘイリー(エピソード: Incident West of Lano)
  • 1960年: Ice Palace – ドロシー・ウェント・ケネディ
  • 1964年: The Carpetbaggers – ジェニー・デントン
  • 1964年: Bikini Beach – 端役
  • 1965年: The Sons of Katie Elder – メアリー・ゴードン
  • 1966年: The Chase – メアリー・フラー
  • 1971年: The Day of the Wolves – マギー・アンダーソン(最終映画)
  • 1974年: McCloud(TV) – 最終出演
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まとめ

マーサ・ハイヤーは70本以上の映画とテレビ作品に出演し、クラシックハリウッドの多様なジャンルを支えました。特に1950年代の作品群が彼女の代表作です。

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