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白雪姫(原作)

グリム童話『白雪姫』は、継母の嫉妬により命を狙われた美しい王女・白雪姫が、七人の小人に助けられ、困難を乗り越えて王子と結ばれる物語。愛と試練が描かれる。以下に、この物語のあらすじ、解説、映像化作品の紹介を行なう。

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あらすじ

ある王国に、肌が雪のように白く美しい白雪姫が生まれた。が亡くなり、王が再婚した継母は美貌に嫉妬し、魔法の鏡に「誰が一番美しいか」と尋ねる。鏡が白雪姫と答えると、継母は狩人に彼女を殺すよう命じる。だが、狩人は白雪姫を森に逃がし、彼女は七人の小人の家にたどり着く。小人たちは白雪姫を匿い、共に暮らす。継母は鏡から白雪姫が生きていると知り、毒リンゴで彼女を眠らせる。白雪姫は深い眠りに落ち、小人たちは彼女をガラスの棺に納める。通りかかった王子が白雪姫に魅了され、キスをすると彼女は目覚める。二人は愛を誓い、結婚。継母は罰を受け、物語は幸せな結末を迎える。

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解説

グリム童話『白雪姫』は、1812年にヤーコプとヴィルヘルム・グリム兄弟が編纂した『グリム童話集』に収録された作品で、ドイツの民間伝承を基にしています。この物語は、善と悪、純粋さと嫉妬、試練と救済という普遍的なテーマを扱い、キリスト教的価値観や当時の社会的背景を反映しています。白雪姫の「白い肌」「赤い唇」「黒い髪」は、純粋さや美の象徴として描かれ、ヨーロッパの理想的な女性像を表します。一方、継母の嫉妬と残酷さは、自己中心的な欲望や悪の具現として対比されます。魔法の鏡は真実を映し出す存在として、継母の虚栄心を暴き、物語の進行を促します。

七人の小人は、白雪姫を保護する仲間として、労働や団結といった価値観を象徴します。彼らの家での生活は、調和や協力の重要性を示し、白雪姫の純真さが彼らとの絆を深めます。毒リンゴは、誘惑や罪のメタファーであり、キリスト教における「禁断の果実」を想起させます。白雪姫の死に似た眠りと王子のキスによる覚醒は、復活や救済のモチーフとして解釈され、愛の力が試練を克服する物語の核心を成します。

物語の結末で継母が受ける罰(熱した鉄の靴を履かされ踊り続ける)は、グリム童話特有の厳しい道徳的報いを示します。これは、当時の聴衆に悪行の結果を強調する教訓的要素でした。また、物語は継母と実母の対比を通じて、家族内の葛藤や女性間の競争を描き、母娘関係の複雑さを示唆します。グリム兄弟の編集により、元の民話に比べ道徳性が強調され、子ども向けの教訓話としての性格が強まりました。

『白雪姫』は、単なるおとぎ話に留まらず、心理的・象徴的な深みを持ち、現代でも多くの解釈が可能です。例えば、フェミニスト視点では、女性の美を巡る競争や受動的なヒロイン像が議論されます。また、物語の普遍性は、文化や時代を超えて共感を呼び、さまざまなメディアで再解釈されています。

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日本語訳の歴史

グリム童話『白雪姫』の日本語訳は明治時代に始まります。1886年、巖谷小波が『世界お伽噺』で初訳を試み、子ども向けに簡略化して紹介。明治末期から大正期にかけて、グリム童話の翻訳が盛んになり、1910年代には竹内順吉らがより忠実な訳を刊行。1920年代には、矢崎源九郎の『グリム童話集』が広く読まれ、白雪姫も人気を博しました。

戦後は、1950年代に光吉夏弥や池田香代子による訳が登場し、ディズニー映画の影響で親しみやすい文体が増えました。1970年代以降、原作の暗い要素を残した訳や、現代的な視点での再解釈も見られます。近年は、子どもから大人まで楽しめるよう、原文のニュアンスを重視した翻訳が主流です。

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映画化・ドラマ化

グリム童話『白雪姫』は、その普遍的な物語性から、数多くの映画やドラマで再解釈されてきました。最も有名なのは、1937年に公開されたウォルト・ディズニー製作のアニメーション映画『白雪姫』です。この作品は、世界初の長編アニメーション映画として歴史的意義を持ち、ディズニーの名を世界に広めました。ディズニー版は、グリム童話の暗い要素(継母の残酷な罰など)を和らげ、子ども向けにロマンスとユーモアを強調。七人の小人に個性的な名前(ドック、スニージーなど)を与え、愛らしいキャラクターとして描いたことで、物語に親しみやすさを加えました。音楽も特徴的で、「ハイ・ホー」や「いつか王子様が」などの楽曲は今なお愛されています。この映画は、以降の白雪姫のイメージを決定づけ、ディズニー・プリンセスの原型となりました。

その後、さまざまな映画やドラマが制作されました。

1987年の『スノーホワイト』は、実写映画としてグリム童話の雰囲気を忠実に再現し、ダークな要素を残した作品です。2012年には『スノーホワイト』(主演:クリステン・スチュワート)が公開され、白雪姫を戦士として描く現代的な解釈が特徴です。継母(シャーリーズ・セロン)の心理描写に重点を置き、アクション要素を加えたことで、従来の受動的なヒロイン像を打破しました。同年公開の『白雪姫と鏡の女王』(主演:リリー・コリンズ)は、コメディとファンタジーを融合させ、継母役のジュリア・ロバーツのコミカルな演技が話題となりました。

TV番組では、2001年の『スノーホワイト:ザ・フェアレスト・オブ・ゼム・オール』が、ファンタジーとダークな要素を組み合わせ、継母の背景や動機を深掘りしました。また、2011年から放送された米ドラマ『ワンス・アポン・ア・タイム』は、白雪姫を現代的で強い女性として再構築し、他の童話キャラクターとクロスオーバーするユニークな設定で人気を博しました。

これらの映像化では、時代や視聴者層に応じて物語が再解釈されています。ディズニー版は家族向けに明るさを強調しましたが、近年は白雪姫の主体性や継母の複雑な心理に焦点を当てた作品が増えています。フェミニズムの影響で、女性キャラクターの能動性や多面性が重視され、伝統的な「救われるヒロイン」像からの脱却が見られます。また、視覚技術の進化により、魔法の鏡や森のシーンが幻想的に描かれ、物語の魅力を高めています。

今後も、2025年に予定されているディズニーの実写版『白雪姫』(主演:レイチェル・ゼグラー)のように、新たな視点での再解釈が期待されます。この作品では、多様性や現代的価値観を取り入れる試みが注目されています。

『白雪姫』の物語は、時代を超えて愛され、映像化を通じて新たな命を吹き込まれ続けています。

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原作・実話
なむ

洋画好き(字幕派)。だいたいU-NEXTかNetflixで、妻と2匹の猫と一緒にサスペンスやスリラーを観ています。詳細は名前をクリックしてください。猫ブログ「碧眼のルル」も運営。

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