『ホームカミングマーダー』(2014年、米)は、帰郷した女性ケイティが同窓会を開くが、過去のトラウマと殺人鬼の襲撃に直面するサイコスリラー。99分の上映時間で、恐怖と謎が交錯する低予算ホラー。
基本情報
- 邦題:ホームカミングマーダー
- 原題:Homecoming
- 公開年:2014年
- 上映時間:99分
- 製作国:米国
- ジャンル:スリラー
見どころ
登場人物の顔や名前をしっかり把握しておかないと、後になって誰だがわからなくなるので要注意。犯人が早い段階で判明するので、次なる殺人のターゲットに注目。
女優の活躍
本作の主要な女優として、ケイティ役を演じたミーシャ・バートン(Mischa Barton)が注目されます。ミーシャ・バートンは、テレビドラマ『The O.C.』でマリッサ・クーパー役を演じ、2000年代初頭にティーンアイドルとして一世を風靡した女優です。本作では、トラウマを抱える主人公ケイティを演じ、感情的な演技が求められる役どころに挑戦しています。彼女の演技は、過去の傷を抱えながらも前向きに生きようとする女性の複雑な心情を表現しており、物語の中心として作品を牽引しています。
ただし、批評家からは「感情の深みが不足している」「表情の変化が単調」との声もあり、彼女の演技は賛否両論です。のレビューでは、作品全体のクオリティの低さが演技にも影響を与えている可能性が示唆されており、ミーシャ・バートンの持ち味である繊細な魅力が十分に活かされていないとの指摘もあります。それでも、彼女の知名度と存在感が本作のセールスポイントの一つであることは間違いなく、低予算ホラー映画においてスター性を発揮しています。
女優の衣装・化粧・髪型
ミーシャ・バートン演じるケイティの衣装は、現代的でカジュアルなスタイルが中心です。同窓会という設定に合わせ、カジュアルだが少しフォーマルな要素を取り入れた服装が特徴です。例えば、シンプルなブラウスやジーンズに、アクセサリーを控えめに組み合わせたスタイルが登場します。これにより、ケイティの「普通の女性」としての親しみやすさが強調され、観客に共感を誘う意図が見られます。ただし、低予算映画の制約から、衣装のバリエーションは限られており、派手さや特徴的なデザインは少ないです。
化粧に関しては、ケイティのキャラクター設定に合わせ、ナチュラルメイクが採用されています。過去のトラウマを抱える女性として、過度な華やかさは避け、控えめなファンデーション、薄いリップカラー、軽いアイメイクで、疲れや憂いを帯びた表情を強調しています。このメイクは、彼女の心理状態を反映する一方で、ホラー映画の緊張感を高めるために、物語の後半ではやや乱れたメイクで恐怖や混乱を表現しています。
髪型は、ミーシャ・バートンの自然なロングヘアを活かし、ゆるくウェーブのかかったスタイルや、シンプルなポニーテールで登場します。カジュアルでありながら、ケイティの内面的な脆さを表現するために、時折髪が乱れるシーンが挿入され、ホラー映画らしい演出が施されています。
全体的に、衣装・化粧・髪型は低予算映画の枠内でキャラクターのリアリティを追求したものですが、際立った特徴や豪華さは控えめです。
あらすじ
ケイティは祖母の死をきっかけに、20年ぶりに故郷へ戻ります。彼女は13歳の時に両親を交通事故で亡くし、数々の不幸を経験してきました。過去を乗り越えるため、旧友たちを集めて同窓会を企画します。しかし、集まった男女の前に、謎の殺人鬼が現れ、次々と襲撃。ケイティの過去にまつわる暗い秘密が明らかになる中、参加者たちは生き残るために必死で戦います。殺人鬼の正体と動機、そしてケイティの過去が交錯する中、物語は予想外の結末へと突き進みます。
解説
『ホームカミングマーダー』は、低予算のインディペンデント映画として製作されたサイコスリラー。原題『Homecoming』に「マーダー」を加えた邦題は、物語の殺人要素を強調し、観客にホラー映画としての期待感を与えます。しかし、批評家の間では賛否両論で、特にのレビューでは「全体的にやる気がない」「犯行シーンのクオリティが低い」と厳しい評価を受けています。それでも、低予算ホラー特有の粗削りな魅力や、過去のトラウマと対峙する主人公の心理描写は、一定の観客に訴求する要素を持っています。
本作のテーマは、過去の傷と向き合うこと、そして故郷への回帰がもたらす心理的な葛藤です。ケイティのキャラクターを通じて、トラウマが個人の人生に与える影響や、過去の秘密が現在の恐怖とどう結びつくかを描いています。しかし、演出や脚本の粗さが目立ち、特に殺人シーンの描写は「ぶつ切りで迫力不足」と評されるなど、ホラー映画としての緊張感やスリルを十分に提供できていないとの指摘があります。
低予算映画ゆえに、派手な特殊効果や大規模なセットはなく、物語は主に閉鎖的な空間での人間関係や心理戦に焦点を当てています。ホラー映画ファンの間では、B級映画としての「愛すべき粗さ」を楽しむ声もありますが、全体的に完成度が低いため、広く一般に推薦される作品とは言い難いかもしれません。
キャスト
- ミーシャ・バートン(Mischa Barton):ケイティ役。過去のトラウマを抱え、故郷で同窓会を開く主人公。『The O.C.』で知られる女優。
- マット・ロング(Matt Long):マイク役。ケイティの旧友で、同窓会に参加する主要人物の一人。
- ジェシカ・ストループ(Jessica Stroup):エリザベス役。ケイティの友人で、物語の鍵を握るキャラクター。
- マイケル・ランドン・Jr(Michael Landon Jr.):ビリー役。同窓会の参加者で、殺人鬼の襲撃に巻き込まれる。
- その他:低予算映画のため、主要キャスト以外は比較的知名度の低い俳優が脇を固めています。
スタッフ
- 監督:モーガン・J・フリーマン(Morgan J. Freeman)。インディペンデント映画を中心に活動する監督で、本作では低予算ながらホラー要素を強調。
- 脚本:フランク・ハンナ(Frank Hannah)。シンプルだがサスペンスフルなストーリー構成を目指した。
- 製作:ジェイミー・バークス(Jamie Burke)ほか。低予算映画の枠内で、限られたリソースを活用。
- 撮影:ジェイソン・グッドマン(Jason Goodman)。閉鎖的な空間を活かし、緊張感を演出。
- 音楽:グレッグ・オコナー(Greg O’Connor)。ホラー映画らしい不気味な音響で雰囲気作り。
まとめ
『ホームカミングマーダー』は、ミーシャ・バートンを主演に迎えた低予算のサイコスリラーです。過去のトラウマと殺人鬼の恐怖を描くテーマは興味深いものの、製作の制約からくる演出や脚本の粗さが目立ち、批評家からの評価は厳しいものがあります。 ミーシャ・バートンの演技やカジュアルな衣装・ナチュラルなメイクは、キャラクターのリアリティを支える一方、作品全体のクオリティ不足によりその魅力が十分に発揮されていない印象です。ホラー映画ファンの一部にはB級映画としての楽しさがありますが、広く一般に推薦するには難がある作品と言えるでしょう。
レビュー 作品の感想や女優への思い