『マリ・クレール』(marie claire)は、1937年にフランス・パリでジャン・プルーヴォにより創刊された女性向け月刊ファッション雑誌。フランスでは「女性のバイブル」と称され、「上質で妥協のない美の追求」を掲げ、ファッションを一過性の流行ではなく文化として捉える独自の哲学を貫いています。現在、世界30の国・地域で発行され、グローバルで約1700万人の読者を擁するトップクラスのハイエンド誌。
日本版は1982年に中央公論社(現・中央公論新社)からフランス国外で初めて発刊され、2012年以降は読売新聞に折り込まれる形で『marie claire style』として展開されました。2021年に誌名が本家と同じ『marie claire』に回帰し、発行元も読売新聞東京本社へ移行。主に全国主要都市の読売新聞購読者(特に富裕層家庭)へ毎月配布され、流通部数が他のモード誌を大きく上回る特徴を持ちます。
内容はラグジュアリーブランドを中心とした洗練されたファッション・ビューティに加え、ライフスタイル、カルチャー、サステナビリティを網羅。知性と感性を兼ね備えた大人の女性に向け、上質で知的好奇心を刺激する記事を提供しています。デジタル版『marie claire digital』も充実し、スマホファーストのオリジナルコンテンツを展開中です。
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歴史
ファッション雑誌「マリ・クレール」(marie claire)は、1937年3月5日にフランスで創刊されました。創刊者はジャン・プルヴォストとマルセル・オークレールで、当初は週刊誌として発行され、女性のファッション、美容、健康、社会問題などを扱う現代的な女性誌として人気を博しました。第二次世界大戦中は一時中断されましたが、1954年に再開。1976年にプルヴォストが引退し、娘のエヴリン・プルヴォストが引き継ぎ、ロレアル・グループを加えて会社を拡大しました。1994年にはアメリカ版が登場し、国際的なブランドとして成長。現在はグループ・マリ・クレールが所有し、ワイン誌の買収など多角化を進めています。
世界的な発行状況
マリ・クレールは現在、30カ国以上で発行されており、24言語で展開されています。31のアクティブなエディションがあり、ヨーロッパ、アメリカ、アジア太平洋、アフリカ、中東などグローバルに広がっています。主要エディションにはフランス版(1937年創刊、発行部数41万部)、アメリカ版(1994年創刊)、イギリス版(1988年創刊、発行部数22万部)、日本版(1982-2009年、2012年再開)、韓国版(1993年創刊)、中国版(2002年創刊)などがあります。
国際展開は1982年の日本版から始まり、以降イタリア、スペイン、ブラジル、オーストラリア、ロシアなどへ拡大。一部エディション(例: インド、南アフリカ)は経済要因で休刊しましたが、アルゼンチンやコロンビアなどで新たに展開。総リーチは国際的に8700万人を超えています。
女優・モデルとの関係
マリ・クレールは女優やモデルを頻繁にカバーや特集に起用し、ファッションアイコンとして位置づけています。過去のカバーモデルにはナタリー・ポートマン、クリスティーナ・アギレラ、ジェニファー・ガーナー、ジェシカ・ビール、ハイディ・クルム、ゼンデイヤ、ジェニファー・ロペス、ベラ・ハディッド、ジュリアン・ムーア、ミッシー・エリオットなどがおり、女優のレッドカーペットファッションやキャリアストーリーを取り上げています。
また、ブルック・シールズ、ジュリア・ロバーツ、デミ・ムーア、エミリー・ラタコウスキー、タイラ・バンクスなど、モデルから女優へ転身したハリウッドスターを特集し、彼女たちの美とスタイルを強調。1990年代後半からはセレブリティをカバーに優先するトレンドが強まり、モデルを凌駕する存在となっています。
映画・ドラマとの関係
マリ・クレールは映画・ドラマ業界と密接に関連し、プロモーションやパートナーシップを展開しています。韓国版では2012年から「マリ・クレール映画祭」を開催し、ソウルや釜山映画祭と連携。アメリカ版ではTime’s Up Entertainmentと協力し、ハリウッドの女性エンパワーメントをテーマにした特集(例: Change Makers issue)を行い、女優たちの業界改革を支援。また、Sofia CoppolaとMarc Jacobsのコラボをヴェネツィア国際映画祭で紹介するなど、映画イベントを活用。Charli XCXのドキュメンタリー映画レビューや、ペネロペ・クルスなどの映画祭関連ニュースも掲載。全体として、女優の映画出演やハリウッドの”It Girl”進化を特集し、映画業界のトレンドをファッション視点で分析しています。
デジタル化の影響と対応
デジタル化の影響で、印刷版の販売減少が進み(例: UK版は2019年に印刷を停止、デジタルオンリーへ移行し月間200万ユーザー獲得)、パンデミック時にはアメリカ版が発行回数を11から7に減らし、デジタル版を強化。対応として、オンラインサイトの拡充(marieclaire.comは月間1500万訪問者)、仮想イベントの開催(Power Tripカンファレンス)、eコマースプラットフォーム(Marie Claire Edit)の導入、オーストラリア版の2016年デジタルローンチなどを実施。クリエイター主導のコンテンツプログラム「Collab」を開始し、ソーシャルメディアやインフルエンサーとの連携を強化。全体として、デジタルシフトによりリーチを拡大し、持続可能性を確保しています。
まとめ
マリ・クレールは1937年の創刊以来、女性のエンパワーメントを軸にファッション・美容・社会問題を扱うグローバルブランドとして進化してきました。30カ国以上のエディションで8700万人にリーチし、女優・モデルとのコラボで文化アイコンを創出。映画・ドラマ業界とのパートナーシップ(映画祭、Time’s Up)でエンターテイメントを融合し、デジタル化には積極的に適応してオンライン中心へ移行。持続可能性やジェンダー平等の取り組みも強化され、現代女性のライフスタイルをリードする存在です。


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