ビジュー・フィリップス(Bijou Phillips)は米国コネチカット州出身の女優、歌手、モデル。ママス&パパスのジョン・フィリップスと女優ジュヌヴィエーヴ・ウェイトの娘として知られ、映画『ブラック AND ホワイト』や『BULLY ブリー』で高い評価を受けたマルチタレント。
プロフィール
- 名前:ビジュー・フィリップス(Bijou Phillips)
- 本名:Bijou Lilly Phillips
- 生年月日:1980年4月1日(日付未入力)
- 出生地:米国コネチカット州グリニッジ
- 身長:168cm
- 職業:女優
- 活動期間:1996年~活動中
- 配偶者:ダニー・マスターソン(2011年~2023年)
- SNSサイト:Instagram
生い立ち・教育
ビジュー・リリー・フィリップスは、1980年4月1日にアメリカ合衆国コネチカット州グリニッジで生まれました。父親はフォークロックバンド「ママス&パパス」のメンバーであるジョン・フィリップス、母親は南アフリカ出身の女優、歌手、元モデルのジュヌヴィエーヴ・ウェイトです。彼女の名前「Bijou」は、フランス語で「宝石」を意味し、ランバート、ヘンドリックス&ロスの楽曲「My Petite Bijou」にちなんで名付けられました。ビジューの異母姉妹には、女優のマッケンジー・フィリップスや歌手のチャイナ・フィリップスがいます。幼少期はコネチカットで生まれましたが、ニューヨーク、カリフォルニア、南アフリカなど複数の地域で過ごし、国際的な環境の中で育ちました。この多様な文化的背景は、彼女の芸術的感性に大きな影響を与えたと考えられます。
教育に関しては、ビジューは伝統的な学校教育よりも実践的な経験を重視する家庭環境で育ちました。両親がエンターテインメント業界に深く関わっていたため、幼い頃からモデルや音楽、演技の世界に触れる機会が多くありました。彼女は特に10代前半からモデルとしてのキャリアをスタートさせ、正式な高等教育よりも現場での学びを優先しました。このような環境が、彼女の独特な個性と表現力を育む一因となりました。
経歴
ビジュー・フィリップスのキャリアは、モデルとして始まりました。10代初頭からカルバン・クラインなどの有名ブランドの広告キャンペーンに登場し、ファッション業界で注目を集めました。1997年、彼女はロックバンド「サブライム」のアルバム「Sublime」のミュージックビデオに出演し、これが彼女の女優としてのデビューとなりました。この出演をきっかけに、彼女は映画界への第一歩を踏み出しました。
1999年、ジェームズ・トバック監督の『ブラック AND ホワイト』でチャーリー役を演じ、その演技が高く評価されました。この作品での成功が、彼女の女優としての地位を確立し、2001年のラリー・クラーク監督作『BULLY ブリー』への出演に繋がりました。この映画では、過激なテーマを扱いながらも、ビジューのリアルで感情的な演技が批評家から称賛されました。その後も、2000年の『オールモスト・フェイマス』でロックバンドのグルーピー役を演じ、映画ファンの間で印象を残しました。
2004年には『ドア・イン・ザ・フロア』、2005年には『ハヴォック』、2007年にはホラー映画『ホステル2』に出演し、幅広いジャンルで活躍しました。特に2008年の『ダニエル/悪魔の赤ちゃん』では、主人公の母親レノア役を演じ、ホラー映画での存在感を示しました。2010年から2013年にかけては、テレビシリーズ『レイジング・ホープ』でルーシー・カーライル役としてレギュラー出演し、テレビドラマの分野でも成功を収めました。また、歌手としても活動し、1999年にデビューアルバム『I’d Rather Eat Glass』をリリースしましたが、音楽活動は女優業ほど長続きしませんでした。
ビジューは、インディペンデント映画や過激なテーマの作品に多く出演し、その大胆な役作りと自然体な演技で知られています。彼女のキャリアは、モデル、歌手、女優としての多才さを示しており、特に2000年代初頭のインディペンデント映画界で独自の存在感を放ちました。
私生活
ビジュー・フィリップスの私生活は、メディアの注目を集めることが多かった一方で、波乱に満ちたものでもありました。2011年、彼女は俳優のダニー・マスターソンと結婚しました。2人の間には2014年に娘が生まれ、家族としての生活を築いていました。しかし、2023年9月にダニー・マスターソンがレイプ罪で有罪判決を受けた後、ビジューは離婚を申請しました。この出来事は彼女の私生活に大きな影響を与え、公の場でのコメントは控えめながらも、メディアで大きく報じられました。
また、2017年には、映画『BULLY ブリー』の撮影中に共演者のダニエル・フランゼーゼに対して、性的指向や体型を揶揄する発言や行動を行ったとして告発されました。この件について、ビジューは公に謝罪し、自身の行動を反省する姿勢を示しました。この事件は、彼女のキャリアにおいて一時的な論争を引き起こしましたが、彼女はその後も女優としての活動を続けました。
ビジューは、自身のキャリアと私生活のバランスを取るために努力してきた人物です。両親の影響を受けながらも、独自の道を切り開き、芸能界での浮き沈みを経験しながら成長を続けてきました。彼女の私生活は、華やかなエンターテインメント業界の一方で、個人的な挑戦や困難にも直面してきたことを物語っています。
出演作品
- 1997年:サブライム「Sublime」MV
- 1999年:『ブラック AND ホワイト』(チャーリー役)
- 2000年:『オールモスト・フェイマス』(エストレラ・スター役)
- 2001年:『BULLY ブリー』(アリ・ウィリス役)
- 2004年:『ドア・イン・ザ・フロア』(アリス役)
- 2005年:『ハヴォック』(エミリー役)
- 2007年:『ホステル2』(ホイットニー役)
- 2008年:『ダニエル/悪魔の赤ちゃん』(レノア役)
- 2008年:『チョーク』(マーシー役)
- 2010年-2013年:『レイジング・ホープ』(ルーシー・カーライル役、TV番組)
レビュー 作品の感想や女優への思い