ケイト・ブランシェット(Cate Blanchett)はオーストラリア出身の米国女優。『エリザベス』『ブルージャスミン』でアカデミー賞受賞。メルボルン生まれ、名門NIDAで演技を学び、舞台と映画で活躍。私生活ではアンドリュー・アップトンと結婚、4人の子を育てています。2025年現在も国際的に評価される女優。
プロフィール
- 名前:ケイト・ブランシェット(Cate Blanchett)
- 本名:キャサリン・エリーズ・ブランシェット(Catherine Élise Blanchett)
- 生年月日:1969年5月14日(56歳)
- 出生地:オーストラリアビクトリア州メルボルン
- 国籍:オーストラリア、米国(二重国籍)
- 身長:174 cm
- 職業:女優、舞台監督
- ジャンル:TV、映画、舞台
- 活動期間:1992年〜
- 配偶者:アンドリュー・アプトン(1997年〜)
- 著名な家族:ダシエル(2001年生)、ローマン(2004年生)、イグナティウス(2008年生)、イーディス(2014年生)
生い立ち・教育
キャサリン・エリーズ・ブランシェット(Catherine Elise Blanchett)は、1969年5月14日、オーストラリアのメルボルンで生まれました。父親のロバート・デウィット・ブランシェット・ジュニアはアメリカ人の広告エグゼクティブで、母親のジューン・ブランシェットは教師でした。ケイトが10歳のとき、父親が心臓発作で他界し、母親の手で彼女と2人の兄弟(兄ボブ、妹ジュヌヴィエーヴ)が育てられました。メルボルンのアイヴァンホー地区で育ち、幼少期から読書や演劇に親しみ、創造的な感性を育みました。
メルボルンのアイヴァンホー女子グラマースクールとメソジスト・レディース・カレッジで学び、早くから演技への興味を示しました。高校卒業後、メルボルン大学で経済学と美術を学びましたが、演技への情熱を追求するため中退。1992年にオーストラリア国立演劇学院(NIDA)に入学し、演技の専門教育を受けました。NIDAでの訓練は、彼女の舞台女優としての基盤を固め、後にハリウッドでの成功につながる技術と表現力を磨きました。学生時代には、エジプト旅行中に映画のエキストラとして出演した経験があり、これが彼女の演技への好奇心をさらに刺激しました。
経歴
ケイト・ブランシェットのキャリアは、1992年にNIDA卒業後、シドニー・シアター・カンパニーでの舞台『Top Girls』や『Oleanna』で始まりました。1993年の『Kafka Dances』でシドニー劇評家協会賞の最優秀新人賞を受賞し、舞台女優としての評価を確立。1997年、映画『パラダイス・ロード』で国際的な注目を集め、1998年の『エリザベス』でエリザベス1世を演じ、アカデミー賞主演女優賞に初ノミネート。ゴールデングローブ賞を受賞し、世界的スターとなりました。
2004年の『アビエイター』でキャサリン・ヘプバーン役を演じ、アカデミー賞助演女優賞を受賞。2013年の『ブルージャスミン』ではウディ・アレン監督のもとで神経衰弱に陥る女性を演じ、アカデミー賞主演女優賞を受賞しました。『ロード・オブ・ザ・リング』三部作(2001年~2003年)のガラドリエル役や『ホビット』シリーズでも同役を再演し、ファンタジー映画でも存在感を示しました。その他の代表作には『キャロル』(2015年)、『タール』(2022年)、『オーシャンズ8』(2018年)などがあり、多様なジャンルで活躍。
舞台でも引き続き活動し、2008年から2012年まで夫アンドリュー・アップトンとともにシドニー・シアター・カンパニーの芸術監督を務めました。プロデューサーとしても活動し、Blonde Filmsを設立。2025年にはApple TV+の『Disclaimer』でテレビ初主演を果たし、批評家から高い評価を受けました。彼女の演技は、緻密な役作りと感情の深さで知られ、7度のオスカーノミネートはオーストラリア人俳優として最多です。
私生活
ケイト・ブランシェットは1997年に脚本家・劇作家のアンドリュー・アップトンと結婚しました。夫妻はシドニーで出会い、3週間で婚約。4人の子(ダシエル、2001年、ローマン、2004年、イグナティウス、2008年、養女エディス、2015年)を育てています。家族はシドニーとロンドンを拠点に生活し、2020年にイギリスに定住。ケイトは家族を最優先に考え、仕事と子育てのバランスを大切にしています。
環境保護や人権問題にも積極的で、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)の親善大使を2016年から務め、難民支援に尽力。オーストラリア映画テレビ芸術アカデミーの会長やカンヌ映画祭の審査員長(2018年)も務めました。彼女はプライバシーを重視し、SNSを積極的には使用しないが、インタビューではユーモアと知性で知られています。2025年現在、55歳のケイトは健康で、映画と舞台での活動を続けています。
出演作品
ケイト・ブランシェットの主な出演作品は以下の通りです。
映画
- Paradise Road(1997年):スーザン・マッカーシー役。戦争ドラマで注目を集める。
- エリザベス(1998年):エリザベス1世役。アカデミー賞ノミネート。
- ロード・オブ・ザ・リング(三部作、2001年~2003年):ガラドリエル役。
- アビエイター(2004年):キャサリン・ヘプバーン役。アカデミー賞助演女優賞受賞。
- バベル(2006年):スーザン役。ブラッド・ピットと共演。
- ブルージャスミン(2013年):ジャスミン役。アカデミー賞主演女優賞。
- キャロル(2015年):キャロル役。ルーニー・マーラと共演、アカデミー賞ノミネート。
- オーシャンズ8(2018年):ルー役。オールスター女性キャスト。
- タール(2022年):リディア・タール役。アカデミー賞ノミネート。
- ボーダー・ツー・ステイト(2024年):リリス役。SFアクション。
TV
- Mrs. America(2020年):フィリス・シュラフリー役。エミー賞ノミネート。
- Disclaimer(2024年):Apple TV+でキャサリン役。テレビ初主演。
舞台
- Oleanna(1993年):キャロル役。シドニー・シアター・カンパニー。
- The Maids(2013年):クレール役。ニューヨーク公演。
- When We Have Sufficiently Tortured Each Other(2019年):ロンドンで上演。
総括
ケイト・ブランシェットは、舞台での訓練を基に、映画とテレビで世界的な成功を収めた女優です。『エリザベス』や『ブルージャスミン』での圧倒的な演技力で2度のオスカーを獲得し、『ロード・オブ・ザ・リング』や『タール』で幅広い役柄を演じ分けました。シドニー・シアター・カンパニーの芸術監督やUNHCR親善大使としての活動も評価され、2025年の『Disclaimer』で新たな挑戦を続けています。夫アンドリューと4人の子と共に、私生活とキャリアを両立させる彼女の姿勢は、多くの人々にインスピレーションを与えています。
レビュー 作品の感想や女優への思い