クリニカル

2017年公開のアメリカ映画『クリニカル』は、トラウマを抱える精神科医ジェーンが新たな患者アレックスを治療中、過去の恐怖が蘇る心理サスペンス。104分、Netflixオリジナル。

基本情報
あらすじ
解説
女優の活躍
女優の衣装・化粧・髪型
キャスト
スタッフ

基本情報

邦題：クリニカル
原題：Clinical
公開年：2017年
製作国：米国
上映時間：104分

Clinical | Official Trailer [HD] | Netflix

A psychologist's horrifying encounter with a disturbed young patient continues to haunt her — causing her to question he...

Watch Clinical | Netflix Official Site

A psychiatrist is plagued by flashbacks to a terrifying attack as she treats a new patient who was horribly disfigured i...

あらすじ

精神科医ジェーン・マティス（ヴィネッサ・ショウ）は、患者ノラ（インディア・アイズリー）が自殺未遂を図った事件により重度のPTSDを患い、自身もカウンセリングを受けていました。数年後、回復の兆しを見せたジェーンは、軽度の患者のみを対象に診療を再開します。

ある日、顔に大きな傷を負ったアレックス（ケヴィン・ラーム）という男性患者がジェーンの元を訪れ、PTSD治療を依頼します。当初は断ろうとしたジェーンですが、彼の話を聞き、治療を引き受けることに。しかし、アレックスの治療を進める中で、ジェーンはノラの幻覚や過去のトラウマに悩まされ、現実と妄想の境界が曖昧になっていきます。やがて、ジェーンの周囲で不可解な出来事が続き、彼女の精神はさらに追い詰められていきます。過去の事件と現在の患者との関連性が明らかになるにつれ、ジェーンは恐怖の真相に迫っていきます。

この物語は、心理的な恐怖とサスペンスが交錯する展開で、観客をジェーンの心の闇へと引き込みます。

解説

『クリニカル』は、Netflixオリジナル作品として2017年に公開された心理サスペンス映画です。監督のアリステア・ルグランは、精神医療の現場を舞台に、現実と幻覚の境界が曖昧になる心理的な恐怖を描き出しました。本作は、ホラー要素とサスペンス要素を融合させ、観客に緊張感と不安感を与える作品として設計されています。特に、主人公ジェーンのPTSDによる幻覚やフラッシュバックを通じて、精神疾患の影響をリアルに描写し、観客に感情的な共感を呼び起こします。

物語の展開は、ジェーンが自身のトラウマと向き合いながら、新たな患者アレックスとの関係を通じて過去の事件の真相に迫る過程を丁寧に描いています。映画のトーンは暗く、グロテスクなシーンも含まれるため、ホラーやサイコスリラーが好きな観客に向いていますが、過激な描写に敏感な方は注意が必要です。レビューでは、ストーリーの一貫性や緊張感が評価される一方、結末の展開については賛否両論があります（平均スコア2.8点、Filmarks）。本作は、精神科医という職業の重圧と、トラウマがもたらす心理的な葛藤をテーマに、深みのある物語を提供しています。

女優の活躍

本作の主演を務めるヴィネッサ・ショウ（ジェーン・マティス役）は、精神科医としてのプロフェッショナリズムと、トラウマに苦しむ脆弱な人間性を巧みに演じ分け、物語の中心を担っています。彼女の演技は、ジェーンの内面的な葛藤や恐怖をリアルに表現し、観客に感情移入させる力があります。特に、幻覚やフラッシュバックのシーンでは、混乱と恐怖に苛まれるジェーンの表情や仕草を通じて、PTSDの深刻さを体現しています。ヴィネッサ・ショウは、『ヒルズ・ハブ・アイズ』（2006年）や『サイド・エフェクト』（2013年）など、ホラーやサスペンスジャンルでの経験が豊富で、本作でもその実力を発揮しています。もう一人の重要な女優、インディア・アイズリー（ノラ役）は、ジェーンのトラウマの引き金となる患者を演じ、短い出演時間ながら強烈な印象を残します。ノラの不安定な精神状態や攻撃的な行動を、インディアは迫真の演技で表現し、物語の緊張感を高めています。両女優の演技は、心理サスペンスとしての本作の雰囲気を支える重要な要素となっています。

女優の衣装・化粧・髪型

ヴィネッサ・ショウ演じるジェーン・マティスの衣装は、精神科医としての職業的な立場を反映し、落ち着いた色合いのフォーマルな服装が中心です。主にダークトーンのブレザーやシンプルなブラウス、スラックスを着用し、プロフェッショナルでありながら控えめな印象を与えます。これにより、ジェーンの真面目で責任感の強い性格が強調されています。化粧はナチュラルで、薄いファンデーションと控えめなリップカラーを使用し、ストレスや疲労感を表現するために、目の下に軽いクマを施すメイクが施されています。髪型は、肩までの長さのストレートヘアを緩く束ねたポニーテールや、時折下ろした自然なスタイルで、忙しい医師の日常を反映しています。

一方、インディア・アイズリー演じるノラは、患者としての不安定さを表現するため、衣装は乱れたシャツや病院のガウンを着用し、化粧はほぼ施さず、蒼白な肌と乱れた髪で精神的な不安定さを強調しています。ノラの髪型は、ボサボサのロングヘアで、劇中の血まみれのシーンではさらに強烈なビジュアル効果を生み出しています。これらの衣装やメイクは、キャラクターの心理状態や物語の暗いトーンを視覚的に補強する役割を果たしています。