『君は僕のもの』(2021年)は、精神科医フィリップの平穏な家庭が、患者の自殺とその兄ジェームズの介入により崩壊するサイコ・スリラー。ケイシー・アフレック主演、ヴォーン・スタイン監督。公開当初、日本ではNetflixで配信。
基本情報
- 邦題:君は僕のもの
- 原題:You Belong to Me/Every Breath You Take
- 公開年:2021年
- 製作国:米国
- 上映時間:105分
- ジャンル:スリラー
見どころ
『マンチェスター・バイ・ザ・シー』のケイシー・アフレック主演。亡くなった患者の遺族にキャリアを台無しにされ、家族の絆も引き裂かれる精神科医の姿を描く。
あらすじ
精神科医のフィリップ・クラーク(ケイシー・アフレック)は、妻グレース(ミシェル・モナハン)と娘ルーシー(インディア・アイズリー)と共に暮らしていますが、3年前の息子エヴァンの交通事故死以来、家族の絆は崩れ、冷え切った関係が続いています。フィリップは仕事に没頭し、患者の一人であるダフネ・フラッグ(エミリー・アリン・リンド)の治療に注力。ダフネは虐待的な関係から脱した若い女性で、フィリップのセラピーにより回復の兆しを見せ、自身の経験を本にまとめようとしていました。しかし、ある日、ダフネが自殺したとの報せが届き、フィリップは自身の治療法に自信を失います。
ほどなくして、ダフネの兄と名乗るジェームズ(サム・クラフリン)がフィリップの前に現れ、妹の死に疑問を抱いていると語ります。ジェームズはフィリップの家族に巧妙に接近し、グレースやルーシーと親密な関係を築き始めます。ジェームズの行動は次第に不穏なものとなり、フィリップは彼の真意を探る中で、ジェームズがダフネの兄ではない可能性や、危険な動機を持つ人物であることに気づきます。ジェームズの策略により、フィリップの家庭は崩壊の危機に瀕し、過去のトラウマと現在の恐怖が交錯する中、フィリップは家族を守るため奔走します。物語は、ジェームズの正体と目的が明らかになる衝撃の展開へと進み、サイコスリラーの緊迫感を高めます。
解説
『君は僕のもの』は、家族の喪失と心理的な操縦をテーマにしたサイコスリラーです。原題は、ポリスの名曲「Every Breath You Take」に由来し、監視や執着といった不気味な雰囲気を象徴しています。本作は、精神科医という職業の倫理的ジレンマや、トラウマが家族関係に及ぼす影響を掘り下げ、外部からの侵入者による心理的攻撃を描くことで緊張感を構築します。監督のヴォーン・スタインは、視覚的な美しさと不穏な空気感の演出を得意とし、本作でも暗い色調と洗練された映像で物語の重さを強調しています。
しかし、批評家からは賛否両論で、Rotten Tomatoesでは支持率19%(31件のレビュー、平均4.2/10)と厳しい評価を受けました。批評家の総意は「豪華なキャストを揃えたにもかかわらず、ストーリーが予測可能で陳腐」とされており、類似のスリラー映画と比較して新鮮味に欠けると指摘されています。一方で、キャストの演技力やサスペンスの雰囲気は一定の評価を受けており、特にケイシー・アフレックとサム・クラフリンの対立は見どころです。日本では劇場公開されず、Netflixでの配信となり、気軽に視聴できる点が魅力です。
女優の活躍
本作『君は僕のもの』では、ミシェル・モナハン(グレース役)、インディア・アイズリー(ルーシー役)、エミリー・アリン・リンド(ダフネ役)、ヴェロニカ・フェレ(ヴァネッサ役)が主要な女性キャストとして登場します。
ミシェル・モナハン(グレース)
ミシェル・モナハンは、フィリップの妻で、息子の死による悲しみを抱えるグレースを演じます。彼女は『ミッション:インポッシブル』シリーズなどで知られる実力派で、本作では感情の起伏を抑えた繊細な演技が光ります。グレースは、ジェームズの魅力に惑わされつつも、家族を守ろうとする母親としての葛藤を表現。モナハンの落ち着いた存在感が、物語の重厚さを支えています。
インディア・アイズリー(ルーシー)
若手女優のインディア・アイズリーは、反抗的な娘ルーシーを演じます。ルーシーは家族の不和に苛立ち、ジェームズに心を許す危ういティーンエイジャーとして描かれます。アイズリーは、感情的な不安定さと若さゆえの衝動を見事に体現し、物語の緊張感を高める重要な役割を果たします。彼女の出演は、若手としての注目度を上げる一歩となりました。
エミリー・アリン・リンド(ダフネ)
エミリー・アリン・リンドは、フィリップの患者ダフネとして短い出演ながら印象を残します。ダフネの自殺が物語の引き金となり、リンドの繊細で儚い演技が、キャラクターの悲劇性を強調。彼女は『ドクター・スリープ』(2019年)などでの活躍で知られ、本作でも存在感を発揮しています。
ヴェロニカ・フェレ(ヴァネッサ)
ヴェロニカ・フェレは、フィリップの同僚ヴァネッサを演じ、物語に冷静な視点を加えます。脇役ながら、フェレの落ち着いた演技は、プロフェッショナルな精神科医の雰囲気を的確に表現しています。
女優の衣装・化粧・髪型
『君は僕のもの』の女優たちの衣装、化粧、髪型は、キャラクターの心理状態や社会的役割を反映し、サイコスリラーの雰囲気を補完しています。
ミシェル・モナハン(グレース)
グレースの衣装は、落ち着いた色調(グレー、ベージュ、ネイビー)のニットやブラウス、カーディガンが中心で、家庭的でありながら疲弊した主婦の雰囲気を表現。化粧はナチュラルで、薄いファンデーションと控えめなリップが、悲しみを抱える女性の内面を強調。髪型は、肩までのボブをゆるくウェーブさせたスタイルで、洗練されつつも手入れが最小限の印象を与え、キャラクターの心理的負担を視覚的に示しています。
インディア・アイズリー(ルーシー)
ルーシーの衣装は、ダークカラーのTシャツ、ジーンズ、フーディーなど、ティーンらしいカジュアルなスタイル。反抗心を象徴するやや乱れた印象が特徴です。化粧はほぼノーメイクで、素朴な顔立ちが若さや脆さを強調。髪はロングでストレート、時にポニーテールやルーズに下ろし、自由奔放な性格を反映しています。
エミリー・アリン・リンド(ダフネ)
ダフネの衣装は、淡い色のワンピースやセーターで、儚く純粋なイメージを演出。化粧は薄く、ピンク系のチークとグロスで若々しさを強調。髪型は、ソフトなウェーブのかかったミディアムヘアで、優しくも不安定なキャラクター性を表現しています。
ヴェロニカ・フェレ(ヴァネッサ)
ヴァネッサの衣装は、ダークスーツやタイトなドレスで、プロフェッショナルな精神科医の雰囲気を強調。化粧はシャープなアイラインとレッドリップで、自信と知性を表現。髪はタイトなアップスタイルで、厳格かつ整然とした印象を与えます。
キャスト
- フィリップ・クラーク:ケイシー・アフレック
- グレース・クラーク:ミシェル・モナハン
- ジェームズ(ダフネの兄と名乗る男):サム・クラフリン
- ルーシー・クラーク:インディア・アイズリー
- ダフネ・フラッグ:エミリー・アリン・リンド
- ヴァネッサ:ヴェロニカ・フェレ
スタッフ
- 監督:ヴォーン・スタイン(『アニー・イン・ザ・ターミナル』)
- 脚本:デヴィッド・マレー
製作:リチャード・バートン・ルイス、モーガン・エモリー、ヴェロニカ・フェレ、ジャン=チャールズ・レヴィ - 撮影:マイケル・メリマン
- 編集:ローラ・ジェニングス
- 音楽:マーロン・エスピノ
- 配給:ヴァーティカル・エンターテインメント(米国)、Netflix(日本)
まとめ
『君は僕のもの』は、豪華キャストによる心理戦とサスペンスが魅力のスリラー映画です。ミシェル・モナハンやインディア・アイズリーらの女優陣は、繊細な演技で物語に深みを加え、衣装や髪型は各キャラクターの心情を巧みに表現。批評家の評価は厳しいものの、緊張感ある展開と俳優陣の魅力は観る価値があります。NetflixやU-NEXTなどで手軽に楽しめる本作を、ぜひチェックしてみてください。
レビュー 作品の感想や女優への思い